kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

ガルトゥング氏、「安全保障関連法案は平和の逆をいくもの」と指摘(朝日)

昨日(8/25)書いた 平和学の父「安倍内閣の積極的平和主義を提唱」とNHK誤報(GoHoo) - kojitakenの日記 に関連して、昨夜の報棄てに「積極的平和」(positive peace)の提唱者、ヨハン・ガルトゥング氏のコメントが紹介されたと思ったら、今朝(8/26)の朝日新聞オピニオン面に同氏のインタビューが出ていた。

報棄てでは、ガルトゥング氏が安倍晋三の言う「積極的平和主義」(proactive contribution to peace)は氏の positive peace とは正反対の意味だとキャスター(古舘伊知郎だったか小川彩佳の代理出演の武内絵美だったかは忘れた)が言っていたが、ガルトゥング氏のコメントの字幕に「真逆」と書いてあったのにぶっ飛んだ。ネット発祥のスラングだとばかり思っていた「まぎゃく」がもうマスメディアでも正統な日本語としての市民権を得たのだろうか。さすがに古舘も武内も「まぎゃく」とは発声しなかったけれども。余談だが、私が初めて「まぎゃく」という言葉をリアルで耳にしたのは2007年頃で、それは会社の同僚の「小沢一郎が今言ってることは昔言ってたことの『まぎゃく』ですよ」という発言だった。そう、かつて小沢一郎は今の安倍晋三と同じような主張をしていたのだった。

小沢の話はともかく、安倍晋三が「安倍談話」にもちゃっかり盛り込んでいた「積極的平和主義」に対するガルトゥング氏の批判を朝日のインタビュー記事から下記に拾っておく。「安倍談話」を「評価」した愚かな「リベラル」たちはよく読んでもらいたい。

 「積極的平和のことを、私は英語でPositive Peaceと呼んでいます。 日本政府の積極的平和主義の英訳はProactive Contribution to Peaceです。言葉だけでなく、内容も全く異なります。積極的平和は平和を深めるもので、軍事同盟は必要とせず、専守防衛を旨とします。平和の概念が誤用されています」

 「参院で審議中の安全保障関連法案は、平和の逆をいくものです。成立すれば、日本は米国と一致協力して世界中で武力を行使していくことになるでしょう。そうなれば、必ず報復を招きます。日本の安全を高めるどころか、安全が脅かされるようになります」

朝日新聞 2015年8月26日付オピニオン面掲載 ヨハン・ガルトゥング氏インタビュー「『積極的平和』の真意」より)