俳優の川島なお美氏が24日、胆管癌で死去した。享年54。66歳で亡くなった阪神タイガースの中村勝広GMよりさらに一回り若い。あまりに早い死だった。
半月ほど前に記者会見を行った時、そのあまりのやせ衰えぶりに驚かされたが、胆管癌を患っていると知って、もう長くはあるまいと思った人は少なくないのではないか。私もその一人だった。
俳優としては1997年放送のドラマ『失楽園』が代表作とのことだが、私は見ていない。
川島なお美というと思い出されるのは、「ミスDJ」（文化放送のラジオ深夜放送番組、1981年）や（失礼ながら）青山学院大在籍中に引き起こした「カンニング事件」（1982年？）だったりする。川島は大学からこの年の単位を全て取り消される処罰を受けたとのことだが、のち無事に同大学を卒業したようだ。
川島はワイン好きで有名だったが、「激やせ」が話題になった半年前の記者会見で、デイリースポーツの記事*1は、
川島は、（略）「一生分飲んだので、量を飲まなくても見ただけで味も品種もわかります」と豪語していた。
と伝えていた。記事は川島が放った冗談として伝えているが、「一生分飲んだ」とは「もう飲めない」覚悟を冗談めかして言ったものではないかと思った。もちろん同じことを思った人は少なくなかろうが、ネットの文章に書いたりせずに心の中にしまっておいていたに違いない。
ワインはともかく、カンニング事件と胆管癌の闘病との対比から感じたのは、人生のはかなさとでもいうべきものだった。
謹んで故人のご冥福をお祈りします。
