kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

熊本大震災 - 「震度7」は「震度6強」の「前震」だった

一昨日(4/14)の「熊本地震」の「余震」が頻発し、その頻度は阪神大震災より高かったと聞いて、それって本当に「余震」なのか、もっと大きな地震が起きるのではなかろうかと思った人は少なくなかったのではないか。私もその一人だが、そんなことはうかつに書けないので書かなかった。しかし、その質問は気象庁に投げかけられ、気象庁は「わからない」と答えていたのだった。

下記には昨夜(4/15)の19時のタイムスタンプがある。

http://www.buzznews.jp/?p=2060266(2016年4月15日)

2016年4月15日地震関連情報 - 熊本震度7が前震である可能性も?気象庁は「わからない」
2016/4/15 19:00

熊本県熊本地方で発生した震度7地震の余震が収まらず、今後の発震に警戒が広がっています。

3日以内に震度6弱の可能性「20%」

死者9名、熊本城でも石垣が崩れるなど大きな被害を出している4月14日21:26の熊本県熊本地方M6.5・震度7地震ですが、その後の余震が続いていることから今後の地震への不安を感じる人が増加しているようです。

15日17時までに有感地震だけで46回を数えており、朝までのペースでは「過去最高に近い」と報じたメディアもあるほどですが、気象庁によると今後も強い地震が起きる可能性は否定出来ないとして余震の発生確率を発表しています。

通常の範囲で考えられる余震について15日15:30の時点での気象庁発表では4月15日16時から3日以内にM6.0・震度6弱以上の地震が発生する確率として20%、M5.5・震度5強以上の地震が発生する確率を40%とされており注意が呼びかけられています。

「超本震」は起きる?気象庁「わからない」

しかし、懸念の元はそれだけではありません。余震は一般的に本震よりマグニチュードが1程度小さいとされていますが、21:26のM6.5・震度7と変わらない規模の地震が15日00:03にM6.4・震度6強で起きているためで、東日本大震災と同様これから更に大規模な超・本震が発生する可能性も否定出来ないのではないかと囁かれているためです。

尤も、場合によっては本震と同規模の余震が発生するケースもあるため今のところなんとも言えませんが、震度7地震よりも大きな地震が起きる可能性については気象庁も14日夜の記者会見でこのように述べ否定していませんでした。

地震予知というのは難しいですから今後更に大きなのっていうのは分かりません」

震度7地震に続く「超本震」がもし起きるとすれば、それはどのような地震になるのでしょうか。

今回の地震について、活断層の専門家は熊本県に横たわっている布田川・日奈久断層帯の一部がずれ動いたのではないかと指摘していますが、この断層帯が連動した場合の予測として政府の地震調査研究本部が「最大でM8.2」と推測しており、最悪の場合こうした規模の地震に繋がる恐れもないわけではありません。また両断層が単独で動いた場合にもM7クラスと想定されており、直下型でこの規模の地震が起きるとすれば今回以上の被災となる可能性が高いと言え、十分な警戒が必要です。

阿蘇山への影響と「中央構造線」への注目

今回の震度7地震においては他にも、すぐ近くにある阿蘇山の火山活動を刺激した可能性が専門家からも出ており、不安を広げています。これについては今後の余震の震源阿蘇山側に移っていくかどうかが見極めのポイントになりますが、それ以外にももうひとつ、知っておくべき点があります。

それは日本列島を東西に伸びる中央構造線との関連です。下記の図における赤いラインが中央構造線を示していますが、今回の震度7地震震源がこれに近かったことがわかります。(画像はWikipediaより)

(中略=画像は元記事をご覧ください=引用者註)

一番東側、震源からかなり離れた長野県で震度1の揺れが観測されていたことがわかりますが、これは諏訪市でした。熊本県から遠く離れた長野県で中央構造線上といってもいい場所が揺れていたとすれば、中央構造線が今回の地震で刺激され、新たな地震につながっていく可能性もないとはいえないでしょう。

中央構造線断層帯は6つの区間に分けて考えられており、それぞれがM7からM8クラスの地震を起こす可能性があるとされています。熊本県熊本地方での「超本震」が起きなかった場合でも、今後これらのエリアにおける地震には十分注意したほうがよいと言えます。

南海トラフとの関連は?

更に、南海トラフとの関連についても囁かれています。今回の震度7地震南海トラフ軸の北西側内陸部で発生しましたが、南海トラフ巨大地震の前には内陸部での地震が増加するとの指摘があることから、近い将来の南海トラフ地震にもつながりかねないのではないかとの声が出ているのです。そして、それを象徴するかのような地震も早速起きています。震度7地震の後、15日00:26に発生した駿河湾南方沖M4.8地震です。この震源では数年に一度程度しか有感地震が発生しておらず、前回は2012年7月でした。しかし、位置が南海トラフに近いことから、震源の深さが280kmと深かったとはいえ不気味さを漂わせています。

こうしたことから、熊本県熊本地方における震度7地震に対しては今後の「超本震」への懸念に加え、中央構造線を刺激した可能性や阿蘇山への影響、それに南海トラフ巨大地震との関連といくつもの不安材料があるため、その動向には細心の注意を払ったほうがよいでしょう。

(BuzzNews.JPより)

上記の記事に書かれた数多くの懸念のうち、「震度7地震よりも大きな地震が起きる可能性」は現実になった。さらには、「今後の余震の震源阿蘇山側に移っていくか」についても、「本震」の2時間後に大分で大きな地震が起きた。大分でも地震が起きたとか、阿蘇市や南阿蘇村で地震の被害が大きいと聞けば、そのうち阿蘇山の大爆発が起きるのではないかというのは多くの人が自然に想像することだろう。また、今回の熊本地震が南海地震東南海地震のトリガーになるのではないかとは私も思った。

それらが起きるのは近い将来か、それともずっと先の話かはわからないが、いつどこでどんな地震や火山の爆発が起きても不思議ではないのが日本列島というものなのだろう。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160416/k10010482591000.html?utm_int=news_contents_news-main_002

気象庁熊本地震は『前震』 今回が本震か」
4月16日 4時24分

気象庁は、記者会見で、16日午前1時25分ごろに起きたマグニチュード7.3の地震が「本震」で、それより前のおとといの夜に発生した熊本地震が「前震」にあたるという見解を示しました。

地震活動が拡大していることから身の安全を確保するよう呼びかけています。気象庁の青木元地震津波監視課長は午前3時半すぎに記者会見し、16日午前1時25分ごろに起起きたマグニチュード7.3の地震は、14日の夜に起きた熊本地震マグニチュード6.5に比べ規模がはるかに大きいことなどから「熊本地震がいわゆる「前震」で、今回の地震が本震だとみられる」と述べました。
そのうえで、「今回の地震で揺れが強かった地域は14日の地震よりも広がっている。揺れの強かった地域では危険なところから離れ、身の安全を確保して欲しい。余震も多くなっていて今後1週間程度は最大で震度6弱程度の余震が起きるおそれがあり、十分注意して欲しい」と呼びかけました。
また、マグニチュード7.3の地震のあと、震源の北東側の阿蘇地方や大分県でも地震活動が活発になっていて、午前4時前には熊本県阿蘇地方で震度6強の揺れを観測する地震も起きています。
青木課長は「阿蘇地方など、揺れの強かった所に住んでいる方は今後の活動に注意して欲しい。大分県など、地震活動が高まっているところでも今後の地震活動に備えて欲しい」と話しています。

阿蘇山の活動「注意深く監視を」

火山噴火予知連絡会の副会長を務める九州大学の清水洋教授は、「震源の位置を詳しく解析しないとはっきりしたことは分からないが、きのうまでの地震活動と比べると、阿蘇山のかなり近い場所で規模の大きな地震が発生しているため、火山活動に影響がないとは言いきれない状況にある」と指摘しています。
そのうえで、「震度6強の地震のあと、阿蘇山の近くを震源とする地震が起きるなど、地震活動が阿蘇山の近くまで広がっていて、今後、注意深く監視する必要がある」と指摘しています。

NHK NEWS WEBより)