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古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

都知事選、構図ほぼ固まる 宇都宮氏、鳥越氏と協議へ(朝日)

都知事選だが、昨夜(7/12)の朝日は、宇都宮健児鳥越俊太郎が協議に入ると伝えている。

http://www.asahi.com/articles/ASJ7D5J8ZJ7DUTIL02R.html

都知事選、構図ほぼ固まる 宇都宮氏、鳥越氏と協議へ
2016年7月12日21時48分

 舛添要一都知事の辞職に伴う東京都知事選が、14日に告示される。ジャーナリストの鳥越俊太郎氏(76)は12日、都内で会見して立候補を表明。「住んでよし、働いてよし、環境によし。三つのよしをもつ東京都のために全力を捧げたい」と述べた。野党4党は鳥越氏を「統一候補」として支援する方針を決め、選挙戦の構図がほぼ固まった。投開票は31日。

 鳥越氏のほか、元防衛相で自民党小池百合子氏(63)=衆院東京10区=、元総務相岩手県知事を務めた増田寛也氏(64)、元日本弁護士連合会会長の宇都宮健児氏(69)ら14人が会見で正式に立候補を表明している。

 民進、共産、社民、生活の党と山本太郎となかまたちの野党4党は12日、幹事長・書記局長会談を開き、鳥越氏を推すことで一致した。参院選で共闘した野党4党の枠組みで、候補一本化をめざし調整を続けてきた。11日に民進都連が立候補を要請した元経済産業省官僚の古賀茂明氏(60)は、出馬を見送った。

 前回都知事選で共産党社民党が推し、次点だった宇都宮氏は12日、鳥越氏と会談。鳥越氏と政策協議をするなどし、13日までに立候補を取り下げるかどうか決断する考えだ。

 自民党公明党は12日、増田氏の推薦を決めた。与党側は組織としての候補は一本化したが、小池氏は対決姿勢を強めており、17年ぶりの保守分裂となる。

 都知事が2代続けて「政治とカネ」をめぐる問題で任期途中で辞職したことに伴う今回の選挙は、「知事の資質」が問われる。4年後の東京五輪パラリンピックの費用負担問題や待機児童の解消なども争点の一つだ。

朝日新聞デジタルより)

それに先立ち、共産・社民両党に「梯子を外された」形の宇都宮健児が激怒していた。

http://www.nikkansports.com/general/news/1677368.html

宇都宮健児氏、鳥越氏出馬なら野党の分裂選挙を示唆
[2016年7月12日12時45分]

 元日本弁護士連合会会長で3度目の東京都知事選出馬となる宇都宮健児氏(69)が12日、都内の事務所で会見を行い、野党も分裂選挙になる可能性を示唆した。

 民進党の要請を受けたジャーナリストの鳥越俊太郎氏(76)が出馬の意向を固め、野党統一候補の最有力となっている状況について「野党4党から全く話は聞いていない。密室で協議されており、都政に対しての政策協定も発表されていない。これでは著名で勝てる候補を探してきた与党と一緒。野合と言われても仕方ない」と声を荒らげた。

 鳥越氏については「キャスターとしてもよく知っているし、リベラルな方。ただ都政についての考えを聞いたことがない」。野党統一候補にするために、出馬を取り消す意思について問われると「公開討論してから決めるべきだ」とした。その上で鳥越氏の政策に納得しない場合は「分裂か」と問われると「そうですね」と言い切った。納得した場合でも「向こうが降りるかもしれませんからね」と、対決姿勢を色濃く示していた。

(日刊スポーツより)

だが、元はと言えば、一昨年の東京都知事選へ向けて、落合恵子氏(この人に対しても鳥越俊太郎同様私の評価は「ニュートラル」というか「微妙」ではあるが)擁立の動きが出ていたところに、それを封じるかのように宇都宮健児がフライングしたところから話が発している。私はこの時の宇都宮健児陣営の動きには全く感心しなかったが、落合氏の代わりに出てきたのが、小泉純一郎と手を握った細川護煕であって、そんな人選は私も真っ平御免だったし、もちろん舛添など論外だから、私は前回の東京都知事選では投票所に足を運んで白票を投じたのだった。

今回も宇都宮健児陣営は同じ手に出ようとしたが、既に「野党共闘」路線に舵を切っている共産党鳥越俊太郎に乗るであろうことは、誰の目にも明らかだった。

今回の「健児の乱」は、自公陣営で起きたのとよく似ているとは言える。小池百合子の件は、今までの自民党執行部であればあれを通してしまったのだろうし、そういう観測も見られたが、私はそうなるだろうとは思わなかった。参院選でも「超大勝」とは言えぬまでも間違いなく「大勝」を収めて全能感に浸っている安倍晋三が勝手な跳ね上がりを許すだろうとは私には思えなかったのだ。小池百合子の行動が当たるだろうという多くの予想は、安倍晋三の陰湿な性格をよく理解していないのではないかと思っていた。安倍晋三とは、自分に逆らう者を絶対に許さない人間なのである。

なお、以前にも都知事選で自民党が分裂したことがある。それは安倍晋三と同様に独裁志向のの強い小沢一郎自民党幹事長時代の1991年に、鈴木俊一の4選を阻止すべく磯村尚徳を立てたが鈴木を推す自民党東京都連と折り合わず、分裂選挙になったあげくに鈴木俊一が4選され、磯村は敗れたのだった。磯村は、小沢の発案なのかどうか、銭湯で客の背中に湯を流すパフォーマンスまでやらされたのに、楽をしてもクロー、じゃなかった苦労が水の泡になり、かつては「ブラウン管(死語)の顔」だったのにその後はテレビの画面で見ることもほとんどなくなった。小沢に担がれたばかりにその後の人生を狂わされたとの感もあった。

さて、野党側に話を戻して今朝の毎日の記事から。

http://mainichi.jp/senkyo/articles/20160713/k00/00m/010/106000c

都知事
野党共闘、枠組み維持 政権批判票の分散回避
毎日新聞 2016年7月12日 22時03分(最終更新 7月13日 01時02分)

 民進党など野党4党が12日、東京都知事選の統一候補としてジャーナリストの鳥越俊太郎氏の擁立を決めたのは、政権批判票が分散する事態は避けたいとの判断からだ。参院選では改憲勢力の3分の2を阻止できなかったが、野党4党は共闘の枠組みを維持したまま首都決戦に臨む構えだ。【朝日弘行】

 「野党4党で都政を刷新するのが一番望ましい姿だ」。民進枝野幸男幹事長は12日の記者会見で野党共闘の意義を強調した。

 4党はこれに先立ち、国会内で開いた幹事長・書記局長会談で鳥越氏の支援で合意。枝野氏は参院選の32の1人区(改選数1)で候補を一本化した経緯に触れ、「特段の地元事情がなければ(共闘の)枠組みを大切にしたい」と語った。

 野党共闘で戦った参院選1人区の勝敗は11勝21敗。「与党優勢」をはね返す力はなかったものの、東北地方など接戦区の多くを獲得しており、「一定の成果はあった」(保守系の中堅議員)との受け止めが一般的だ。

 民進参院選の総括を8月初旬までにまとめる方針だ。都知事選で野党統一候補が勝利すれば、岡田克也代表ら執行部が進めた共闘路線の効果をアピールすることもできる。岡田氏は12日の党会合で「非常に重要な選挙だ。全力で支援したい」と力を込めた。

 参院選で改選議席を倍増した共産はさらに積極的だ。志位和夫委員長は野党共闘を「第二、第三のステップにつなげたい」としており、鳥越氏擁立を決めた民進の協力打診にいち早く応じた。都知事選を通じて野党間の距離をさらに縮め、次期衆院選の協力につなげる狙いがある。

 ただ、民進保守系議員は参院選に続く共産との協力に不満を抱いており、秋の代表選に向け、現執行部に対抗する候補の擁立を模索している。長島昭久元副防衛相は11日、共産との選挙協力について「大いに疑問だ。独立独歩で立てるよう力を尽くしたい」と路線の転換を要求。共闘の是非が「(代表選の)有力な争点の一つだ」と語り、執行部をけん制した。

毎日新聞より)

宇都宮健児とその支持者たちが「左」から不満たらたらなら、長島昭久(やおそらく松原仁ら)は「右」から不満たらたらなのだ。今回の都知事選では、先日松原仁がほのめかしたように、彼らは本音では増田寛也に相乗りしたいのであろう。「野党共闘」は非常に危ういバランスの上に立っている。右も左も切り立ったナイフリッジの稜線上を歩いているようなものだ。

なお、「左」からの不満について一言余計なことを書いておくと、今回のように「仲間」が多数いる場合には批判を口にできても、いつぞや共産党幹部が岸信介復権を露骨に狙っていた孫崎享と仲良く並んでデモ行進した時や、今年年初の通常国会天皇が臨席する開会式に、たいした議論がなされることもなく執行部が出席を決め、実際に出席した時などに、どうして党を批判する声を挙げられなかったのかと私は訝しむのだ。日本人の集団志向(むかし本多勝一が「メダカ社会」と評したところのもの)は、リベラル・左派にも漏れなく当てはまるのだ、と最後っ屁の憎まれ口を叩く次第である(笑)。