kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

輝け、百田尚樹! 引退、はよーしねー(早くしなさい)

百田尚樹安倍晋三にまで見放されたという話がリテラに出ている。

百田尚樹が『海賊と呼ばれた男』映画宣伝から外された本当の理由 ついに安倍首相にも見放され…|LITERA/リテラ

この記事に、百田のTwitterが引用されている。

https://twitter.com/hyakutanaoki/status/804352557766148096

百田尚樹
@hyakutanaoki

海賊とよばれた男』の映画の宣伝に私の名前はほとんど出てこない。
映画会社は、百田尚樹の名前を出せば客の入りが悪くなると考えているのかもしれない。
たしかにこの三年くらい朝日新聞はじめマスコミから、百田尚樹は極右とかネトウヨというイメージキャンペーンをはられていたからなあ(^^;

7:52 - 2016年12月1日


リテラによると、映画を宣伝する側も百田の名前を極力出さないようにしているのは事実だという。以下リテラの記事より。

(前略)『海賊と呼ばれた男』は、2013年の本屋大賞を受賞し、ダブルミリオンを超える部数を売り上げた“大ベストセラー”作品であることは紛れもない事実。(中略)普通に考えれば、「岡田×百田×山崎『永遠の0』チーム再結集!」と大々的にPRしそうなものだが、なぜか百田の名前だけが抜け落ち、「岡田×山崎『永遠の0』チーム再結集!」と宣伝されている。

 また、同作の制作委員会に名を連ねる日本テレビの『NEWS ZERO』で特集されたときも、番組は百田について一言も触れることはなく、かろうじて原作の文庫本を映したときに名前が映り込んだだけという“黙殺”ぶりだった。

 これは、『永遠の0』公開時と比較すると隔世の感がある。『永遠の0』が公開されたのは2013年12月だったが、このとき百田は岡田といっしょに人気バラエティ番組『行列のできる法律相談所』(日本テレビ)にゲスト出演するなど積極的にプロモーションに参加していたし、“原作はあの百田尚樹!”と全面的に打ち出していたからだ。

(リテラより)


もちろん、リテラの書く通り、百田の「身から出たサビ」、「自業自得」であることはいうまでもない。以下再びリテラの記事を引用する。

(前略)同年(2013年=引用者註)11月には、安倍首相が百田をNHK経営委員に抜擢。もともとふたりは親密な関係にあったが、公職にまで就かせるというかたちで百田人気を利用するほどだった。

 小説はバカ売れ、映画は大ヒット。その上、首相までもがファンだと公言し、立派な肩書きまでついた。そうして認知度も人気も高まったところで、しかし百田は“悪目立ち”するようになってゆく。その最初は2014年2月、都知事選に立候補した田母神敏雄の応援演説で他候補のことを「人間のクズ」呼ばわりした件だろう。

 NHK経営委員が選挙で応援演説に立つこと自体が問題だが、さらに暴言まで吐くというオマケまで付けたのだから、大きく報じられるのは当然のこと。同様に、15年6月に自民党の会合で「沖縄の二紙は潰さなあかん」と言論弾圧発言をおこない、このときも大きく報じられたが、こうやって百田は数々のトラブルを引き起こしては、それまでの“おしゃべり人気作家”というお茶の間イメージを「このおっさん、危ないな……」という印象に自ら塗り替えていったのである。

 しかし、最大の決定打は、言わずもがな『殉愛』騒動だろう。2014年11月7日の出版当日に『中居正広の金曜日のスマたちへ』(TBS)で大規模なプロモーションをし、百田本人が作品を解説までして圧倒的な注目を集めたが、ご存じの通り、その後すぐにネット上ではさまざまな疑問が投げかけられ、作中では未婚だと書かれていた故やしきたかじんの妻の結婚歴が浮上し、一気に「百田氏は事実を捏造しているのでは?」という批判が殺到。しかも、そうした疑問の声に真摯に向き合うことなく御用出版社が刊行する週刊誌で開き直ったような反論に終始し、挙げ句、たかじんの実娘を罵倒するなど信じられない行動に出たことで、作家としての信頼性は完全に崩壊、それまでは百田に好意的だったネット民やライトなネトウヨからも見放されてしまう大騒動へと発展した。

 つまり、百田が映画の宣伝で名前を伏せなければならないような事態となったのは、本人が主張する「極右とかネトウヨというイメージキャンペーン」のせいなどではまったくない。自分から世間がドン引きするような暴言を公的な場所で吐き、自分から嘘やデタラメだらけの本をノンフィクションと称して世に出したがゆえに、“ヤバイ存在”となってしまったのだ。この3年間、投げ続けてきたブーメランが、いまようやく百田のもとに戻ってきた。それだけの話である。

 とはいえ、『海賊と呼ばれた男』は間違いなく百田の代表作のひとつであり、『永遠の0』と同じようにネトウヨ小説であるというのに(作品の批評については明日あらためて記事として配信する予定)、映画の宣伝において百田の名前だけ隠すというのは姑息と言わざるを得ず、百田が腹を立てるのもわかる。

 だが、ならばその不平不満は、映画チームだけではなく、あの男にも言うべきだろう。そう、百田作品を愛読していると公言し、『海賊と呼ばれた男』を絶賛していた安倍首相である。

 たとえば安倍首相は、映画『永遠の0』が公開されたときも、感極まった様子で「感動しました」「(印象に残ったのは)やっぱり、ラストシーンですかね……」と感想を述べた(朝日デジタル13年12月31日付)。また、同時期に安倍首相は百田との対談集『日本よ、世界の真ん中で咲き誇れ』を発売し、対談では『永遠の0』『海賊と呼ばれた男』についても安倍首相が語り、映画のプロモーションに貢献。百田がトクをするだけではなく、安倍首相もベストセラー作品を褒めることで大衆的な一面を見せるというイメージアップに利用するなど、まさにWin-Winな関係だったのだ。

 ところがどうだろう。『殉愛』騒動が勃発してからというもの、安倍首相はすっかり百田と距離を置き、安倍首相の肝いりで送り込まれたNHK経営委員も15年2月末に退任。表向きは“政府サイドは再任を求めたものの本人が辞退した”とされているが、実際は「官邸から遠回しに“任期満了でやめて”とシグナルを出していた」という情報もある。『殉愛』騒動で保守層からも見放された百田に、うま味はもうない──あんなに仲良しだったのに、安倍首相からは“戦力外”と通告されてしまった、というわけだ。

 ベストセラー作家として人気の絶頂にあったときにはすり寄って、悪評が高まるとあっさり切り捨てる。ある意味、自分本位で冷酷な安倍首相の性格がよく表れているエピソードという気もするが、百田は映画PRにつべこべ言う暇があるのなら、安倍首相に「なんで『カエルの楽園』を褒めてくれないの!?」と詰め寄ってみてはいかがだろうか。
(大方 草)

(リテラより)


わははは。笑いが止まらない。

こんな百田と親密だったこと自体、安倍晋三のダメさ加減、呆れるほどの力量のなさを証明するものであり、こんな人間は一刻も早く総理大臣の座から引きずり下ろさなければこの国の将来はますます暗くなる一方だとは思うが、百田の没落自体はめでたい限りだ。輝け! 百田尚樹!!!

その百田が小説家引退を口にした件は、もちろんリテラが書く通り、「これまでも引退宣言をしては撤回するという“引退するする詐欺”を繰り返し、すっかり持ち芸となっている百田のこと。今回もまともに取り合う必要はない」が、男子に二言はない。引退、はよーしねー*1、と、心からのエールを百田に送りたい。

作家の百田尚樹氏、再び引退宣言 全作品絶版も - 芸能 : 日刊スポーツ

作家の百田尚樹氏、再び引退宣言 全作品絶版も
[2016年12月2日12時47分]

 「永遠の0」「海賊とよばれた男」などの作品で知られる作家の百田尚樹氏(60)が再び引退を宣言。その理由をつづるとともに、これまでに発表した作品を絶版にする考えもあることを明かした。

 50歳で小説家デビューした百田氏は、初めから10年で引退すると決めていたという。しかしこれまで、60歳を前に引退すると何度か宣言しては撤回を繰り返し、昨年8月にはツイッターで「絶対に引退せん!死ぬまで書く!」と宣言していた。

 しかし60歳となった現在、再び自身の引退について語った。2日にツイッターで「新刊を出しても一切紹介されないし、どれだけ売れても報道されない。地上波テレビには絶対に呼ばれない。マスコミの世界では既に百田尚樹はいないものとなっている」と自身を取り巻く現状に不満をあらわにし、「『海賊とよばれた男』の映画の宣伝で、私の名前がまったく出されないので、もう小説家を辞めると決めた」とつづった。

 百田氏は10年間の作家生活について「面白い10年やった。ミリオンセラーを何冊か出したし、楽しい経験もいっぱいした。こんなこと言えば叩かれるとわかっていても、好きなことを言ってきた。本が売れなくなるとわかっていても発言はセーブしなかった。金や生活のために信念を曲げたことは一度もない」と振り返り、今後については「余生はひっそりのんびり生きよう。この際だから、小説家引退と同時に、作品も全部、絶版にしようかな」とつづった。

(日刊スポーツより)

*1:「早くしなさい」という意味の備中(倉敷など岡山県西部)方言。「はやくしないか→はやくしない→はようしねえ」の変化だろう。「早く」→「はよう」の西日本風ウ音便と、「あい」→「えー」という、東にも西にも多い二重母音から単一母音への変化形(東は東海・関東・東北など、西は中国地方から朝鮮半島金大中の「だい」が「で」になるなど=にまで至る)の組み合わせかと思われる。