kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

やっぱり四月馬鹿じゃなかった!「『赤旗』28年ぶりに元号掲載 編集部には抗議も」(朝日)

四月馬鹿の日に毎日新聞の朝日記者が報じた一件を朝日の記者(関根慎一記者)が後追いした。ああややこしい。朝日記者の毎日記事には四月馬鹿ではないかとのブクマ*1が多数ついたが、より詳細な朝日記事が出るに至って、もう四月馬鹿だとは誰も思わなくなったようだ。

http://www.asahi.com/articles/ASK416WB9K41UTFK00M.html

赤旗」28年ぶりに元号掲載 編集部には抗議も
関根慎一
2017年4月1日21時13分

 共産党の機関紙「しんぶん赤旗」が1日付の紙面から、西暦に加えて元号の併記を始めた。昭和から平成に移行した際に併記をやめて以来、28年ぶりの復活だ。読者の要望に応えての対応という。

 赤旗は同日付紙面の1面で、「2017年」の下に小さく「(平成29年)」と併記。2面に「お知らせ」欄を設け、「読者のみなさまのご要望を受け、本日付より1面題字横の日付に元号(平成29年)を併記します」と告知した。

 党関係者によると、赤旗は1947年以降、西暦と元号を併記してきたが、昭和天皇の逝去以降、西暦のみにした。

 共産は昨年の通常国会以降、天皇陛下が臨席する開会式に志位和夫委員長ら幹部が出席。保守系の議員も抱える民進党などとの野党共闘も意識して柔軟路線を進めている。今回の対応についてはそうした「柔軟姿勢」の一環との見方もある。

 ただ、1日付の元号復活を受け、赤旗編集部には抗議も来ているという。(関根慎一)

朝日新聞デジタルより)


そりゃ抗議もくるだろう。この日記にも下記のコメントをいただいた。

http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20170401/1491017508#c1491044579

id:gongren 2017/04/01 20:02

理想論を棄て現実的になりましたよ、という共産党としての答えなのでしょうか。20年以上共産党に投票してきた身としては残念なことです。古参の支持者も党員も一線を退き箍が緩んで来たのか。小生は民主集中制が箍と成ることを期待していたのですが、こちらの日記の筆者様の見立て(民主集中制への批判)が正しかったようです。


なお、この件に関して、昭和の頃に赤旗元号も表記していたとは、実は私も知らなかったのだった。昨日からの赤旗紙面も同じだろうが、1面の題字のところだけなんだろうけどね。

http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20170401/1491063878

毎日新聞なのに朝日弘行。4月1日付から、日本共産党機関紙『しんぶん赤旗』の日付表示に「元号」が復活するのだという。それで、朝日記者は、この「元号」復活には「保守層への支持拡大」という思惑が絡んでいるじゃないかと推測している。朝日記者がずれているのか、それとも日共がずれているのかわからないけれど、西暦を使っただけで左翼認定された昭和時代と違って、今や元号を使っているのは役所とNHK産経新聞だけだよ*2。ここで「保守層」がどういう層を指しているのか不明だけれど、その「保守層」だって既に日常的には元号を使っていないかも知れない。或いは、役所関係の書類とかで仕方なく使っている。そんなことよりも、「昭和」の時代に『赤旗』が「元号」を併記していたということは知らなかった(たんに忘れているだけなのかもしれないけど)。あの頃、『社会新報』は?


現にまぎれもない極右人士である安倍昭恵*2が、直近のフェイスブックでの発信であるあの「釈明文」を除いて、携帯メールでは西暦しか使っていなかったことを郷原信郎が指摘してる*3

西暦を使っただけで左翼認定された昭和時代と違って、今や元号を使っているのは役所とNHK産経新聞だけ

というのは本当にその通りで、平成に入っても10年くらいは「西暦を使っただけで左翼認定」の風潮はあった(実生活での体験からそう断言する)。それがいつの間にか国会の答弁で極右の安倍晋三が西暦を普通に使うような時代になったわけだが、それはひとえに元号があまりにも不便だからで、そうなるのが当たり前だ。というか、昭和時代に西暦を使う習慣を意識的につけた理由の一つとして、改元時に不便になるに決まっている元号なんか今のうちから使わないようにしようと思ったことがある。もちろん天皇制を将来的に廃止すべきだという理由もあるが。

ところで、再来年(2019年)元旦に天皇が交代し、同時に改元されることはほぼ確実と思われるが、これについて「改元を機に西暦を使うようになる人が増えるのではないか」との観測があった。しかし、私はそうはならないのではないかと悲観的に思う。

なぜなら再来年の時点から見た「旧元号」と「新元号」の換算は30を足したり引いたりするだけで簡単そのものだし、それどころか「新元号ブーム」が起きかねない。それと私が懸念していることがもう一つあって、それは現在の「平成」を含む歴代の元号がすべて中国の古典からとられている慣例を改めて「ニッポンの伝統」とやらに則った俗悪極まりない元号が制定される可能性が高いと思われることだ(既にその方向を模索する動きがあることが報じられていた)。そうなると右翼がまたぞろ騒ぎ始め、元号の使用を強制するという空気が強まり、1979年に元号法が制定された時に懸念されたことが、40年の歳月を経て現実になる恐れが少なくない、そう私は考えるからだ。

そもそも、元号から西暦に切り替える動きがもっとも活発に起きたのは、1988年に昭和天皇が重体になって、これは間違いなく近く天皇が死ぬと多くの人間が確信した時だ。新聞はもちろんのこと、雑誌裏表紙にある発行日表記も、多くはこの時期に元号から西暦に切り替わった。雑誌の発行日表記は実際の日より先の日付になるから、存在しない日付(例えば「昭和六十四年二月一日」など)になるのを避けたいんだろうな、と当時思った。それが、最初から改元の日がわかっていれば、「平成三十一年一月号」を発行しなくても良くなるわけだから、間違いなく元号から西暦の以降にブレーキがかかる。

そのように、下手をしたら元号回帰への流れを強めかねない天皇交代と改元を1年9か月後に控えた今、1面の題字の部分だけとはいえ『しんぶん赤旗』が元号を表記することは、やはり見過ごせないと思うのだ。共産党は間違いなく右傾化・反動化の流れに竿を差したと強く批判する次第。

*1:http://b.hatena.ne.jp/entry/mainichi.jp/articles/20170401/k00/00e/040/232000c

*2:昭恵と晋三は日刊ゲンダイ週刊朝日が書くような「仮面夫婦」なんかじゃなくて、「家庭内野党」の方が仮面であって、昭恵と晋三は「おしどりなんとか」とかいうニセ科学系「脱原発」夫婦と同様の「おしどり夫婦」なんだよ。「リベラル」諸賢は、いつまでも安倍昭恵なんかに騙され続けないでもらいたいね。

*3:昭恵夫人Facebookコメントも“危機対応の誤り”か | 郷原信郎が斬る