kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

細野豪志が『中央公論』に発表した改憲私案に前原誠司が噛みついた

普通なら政権が吹っ飛ぶ可能性がある森友学園事件で安倍政権の安泰を許している最大の原因が野党第一党民進党の惨状だが、細野豪志が「改憲私案」を読売系の月刊誌『中央公論』5月号に発表した件(明日10日発売だが当然ながらもう刷り上がっている)も注目される。下記東京新聞記事は共同通信の配信。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2017040801001692.html

民進細野氏が改憲私案公表 教育無償化や緊急条項
2017年4月8日 19時16分

 民進党細野豪志代表代行が憲法改正私案を10日発売の月刊誌「中央公論」で公表する。幼児から高校までの教育無償化や、大災害時に国会議員の任期延長を認める緊急事態条項、地方自治の拡大の3本柱。9条改正や原発ゼロも検討課題に挙げた。「提案型政党となる最後のチャンス。国民は、憲法の考え方を示せない政党に政権を託すことはない」と説明した。

 民進党は安倍政権下の改憲に消極的だ。細野氏個人の見解との位置付けだが、与党や日本維新の会の主張と重なる点も多く民進党内外に波紋を広げる可能性がある。
(共同)

東京新聞より)


これに前原誠司が噛みついた。

「党内で言え」民進党の前原誠司元外相、細野豪志代表代行の改憲私案公表に苦言 - 産経ニュース

「党内で言え」民進党前原誠司元外相、細野豪志代表代行の改憲私案公表に苦言

 民進党前原誠司元外相は8日、細野豪志代表代行が憲法改正私案を月刊誌で公表することについて「意見は党の憲法調査会などで言うのが良いのではないか」と述べ、苦言を呈した。静岡県熱海市で記者団の質問に答えた。

 同時に「細野氏は代表代行という立場。党がばらばらだとみられることがないようなマネジメントが求められているのではないか」と指摘した。

(産経ニュース 2017.4.8 21:13更新)


細野豪志民進党の四分五裂をにらんで「政界再編」を仕掛けようとしている意図は疑いない。最近井手英策をブレーンに迎えてそれまでのゴリゴリの新自由主義的立場をやや修正した前原誠司は、民進党の枠組を守る立場なのだろう。

思い出されるのは2010〜11年頃のことで、当時細野豪志前原グループに所属していながら小沢一郎に接近し、「小沢信者」たちの期待を一身に担っていた。

当時、ブログで細野の右翼タカ派ぶりを批判したら、「小沢信者」または小沢支持者のどちらかと思われるコメンテーターから、「細野さんはもっとリベラルだと思うけど」とのコメントをいただいたが、当時から水面下というか民主党内で細野が右翼的言動をしていることは漏れ伝わっていた。自分の都合の良い情報しか摂取しない「小沢信者」ないし小沢支持者が「アーアーきこえなーい」の態度をとっていただけだった。

当時細野を絶賛して前原をこき下ろしていた*1「小沢信者」たちはどう申し開きするのだろうか。ってかいまどき「小沢信者」なんかもうほとんどいないか。

細野豪志は、既に民進党に離党届を出した長島昭久と並んで、民進党の最右翼に属する政治家と見て差し支えないだろう。

近い将来、例の「都民ファ□ストの会」の国政政党版(以下私的略称「ファ」)が中心となる野党の「右翼的再編」が起きることは避けられないと私は考えているが、とはいっても小選挙区制の世の中、小党分立は考えられないし仮に起きても衆院選で淘汰されるから、細野豪志とその一派も長島昭久同様「新・新進党」であるところの「ファ」に参加するという展望しか私には考えられない。

長島昭久離党は民進党と「野党共闘」にとってメリットとなる、というような一部「リベラル・左派」の楽観論に私が全く与しないゆえんである。

*1:もっとも前原こき下ろしは私もやっていた(る)が、私の場合は昔から細野をもこき下ろしていた(る)。