kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

やはり! 安倍晋三、小池百合子との「将来の協力関係も視野」(朝日)

今朝(6/14)の朝日新聞3面に、「決戦の構図 2017東京都議選 上」と題された政界記事が出ている。「小池氏VS.自民 敵対と打算」、「1〜2人区 批判の応酬」などの見出しが打たれているが、目を引いたのは「首相、将来の協力関係も視野」「改憲・国政進出の可能性意識」との見出しとそれに続く記事だ。以下、読者によく認識していただきたい部分をピックアップして紙面から引用する。

(前略)「うまく立ち回ろう」
 首相は最近、小池氏への対応を話し合った会合で、菅官房長官にそう伝えた。都議選応援で、小池批判を強める腹心にクギを刺したのだ。

(中略)

(首相は=引用者註)周辺には「小池氏は憲法改正に前向きだ」と語り、自らがエンジンを噴かせている改憲に向けた動きを進めるうえで、協力関係を築ける相手と考えていることを示唆。

(中略)

 首相が「改憲勢力」に数える日本維新の会は、その本拠地である大阪の選挙で、自民府連と激しく対立したが、首相自身は大阪の戦いに「不介入」の姿勢を貫き、国会運営で協力しあうなど蜜月関係を保つ。この「成功モデル」も現在の対小池戦略と重なる。

 一方の小池氏も、あからさまな首相批判を控える。国会での追及が続く加計学園問題について記者会見で問われても、「どうぞ国政でやってください」。都民ファーストの会の集会ではこの問題に触れたものの(中略)矛先は首相ではなかった。
(中略)あくまでも敵は「都連」なのだ。
(後略)

朝日新聞 2017年6月14日付3面掲載記事(岩尾真宏、二階堂勇記者署名記事)より)


昨日公開した きまぐれな日々 腐敗・安倍晋三の代わりが新自由主義者・小池百合子なのか で、某所*1において某「リベラル」コメンテーターが

アベ自民党と真っ向対峙することを選んだ女性都知事

などと書いて高揚感に浸っていたことを強く批判したが、朝日新聞政治記者は「リベラル」ブログの「リベラル」コメンテーターと違ってさすがに冷静だ。

そもそも私が不思議でならないのは、民進党支持者や同党のシンパと思われる人たちに限って小池百合子や「都民ファ□ストの会」への傾斜が激しいことだ。支持者やシンパたちがこのありさまだからこそ、蓮舫は昨年いち早く小池百合子への「共感」を表明し、「協力」を呼びかけた。しかし、小池が蓮舫のラブコールにすげない態度をとり続けるかたわら、「都民ファ□ストの会」は民進党の現職・前職の都議を引き抜きまくっている。東京の民進党はもはや総崩れに近い状態で、最近では民進党衆議院議員柿沢未途の妻である柿沢幸絵までもが民進党に離党届を出した。

しかも、FNNと産経の調査によると、民進党の支持者の7割は安倍晋三改憲提案に反対で、その割合は共産党支持者よりも高いという。その民進党支持者たちがなぜ自身も改憲論者の極右であるばかりか、腹心に野田数という「日本国憲法無効論」「大日本帝国憲法の復活」を唱える極右中の極右を抱える小池百合子に大きな期待を寄せるのか、私には全く理解不能なのである。民進党の支持者だのシンパだのは、よほどのマゾヒスティックな嗜好をお持ちなのかと勘繰ってしまう。そういえば、彼らの多くは少し前には橋下徹に大きな期待を寄せていた。

某「リベラル」ブログと近い関係にあるとあるブログを見ていると、なかなか興味深いものがある。あるエントリ*2から引用する。

ブログ主は、日刊ゲンダイ小池百合子を持ち上げる記事*3を引用して曰く、

 小池都知事に主導権を渡してしまうのは、都民ファーストの会(都F)の大躍進を許してしまう可能性が有る悪魔の選択なのだが、今の民進党他の野党ではどうあがいても巻き返すのは不可能だと思うので、仕方ないのかもしれない・・・

 もともと都議選の結果は、都F大勝で自民第2党落ちか、都Fいまいちで自民微減の2択しかないだろう。

 民進党がこの4年間で風頼みの体質から脱却できず、地道な努力をしてこなかったツケが出ているのだと、ついつい今更言っても仕方のない愚痴をついついこぼした週末であった・・・


私の見る限り、ブログ主はもともと小池百合子や「都民ファ□ストの会」にはかなり批判的なのだが、小池や都ファに期待する周りの「リベラル」だの、小池人気を煽る日刊ゲンダイだのに流されそうになっている、その心理がまざまざとうかがわわれるのだ。

私は声を大にして言いたい。「その諦めが死を招くのだ」、と。

諦めてはならない。小池百合子だの「都民ファ□ストの会」だのに身を委ねてはならない。

そういえば、同じブログ主は小池百合子築地市場豊洲への移転はせず、築地再整備を選ぶのではないかと予想していたが、その予想ももののみごとに外れた。昨日(6/13)の日経に、小池が築地市場豊洲への移転への意向を示したことがわかった、との記事が1面トップにでかでかと載っていたが、ここでは今朝の朝日の社会面掲載記事から引用する(朝日新聞デジタルの無料部分より)。

http://www.asahi.com/articles/ASK6F6GP2K6FUTIL06R.html

豊洲移転後、築地も売却せず活用か 小池氏が検討
2017年6月14日05時05分

 築地市場問題を巡り、小池百合子東京都知事が、市場機能を豊洲に移転した上で、築地市場の跡地は売却せずに都が保有し、商業施設などに利用する案を検討していることが分かった。小池氏は23日告示の都議選前にも豊洲移転の可否について判断する見通しで、この案を軸に検討が進められる可能性がある。

 関係者によると、小池氏は、市場機能を豊洲に移して築地市場跡地を売却する従来の都の計画や、築地市場を再整備する案も検討してきた。しかし、都幹部に9日以降、この両案にとらわれず、別の形の案を検討するよう指示したという。

 小池氏は13日、市場の将来性などを検証してきた有識者でつくる都の市場問題プロジェクトチーム(PT)から報告書を受け取った。報告書には築地で市場を再整備し、レストランなど商業施設を設けて収入を得る案も盛り込まれた。小池氏は「都民は東京の一番のブランドの築地がどうなるか注目している。私も築地のブランドは大切にしていきたい」と述べ、築地の活用に積極的な姿勢を示した。

 築地の跡地活用案は都幹部でつ…

朝日新聞デジタルより)


結局は豊洲に移転する。これが「小池流」なのだ。

小池百合子に幻想を見ている人たちは、現実を直視する勇気を持たなければならない。ここで道を誤ると、取り返しのつかないことになってしまう。