kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

小沢一郎、「野党は今度こそ、自分勝手言わず協力を」と発言(呆)

小沢一郎のこの発言を知った時、私も同じことを思った。

http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20171031/1509406348#c1509543222

id:kemou 2017/11/01 22:33

相変わらずの小選挙区制的発想、もうこれ以上クソみたいに政治的影響力を行使しないでほしい


「野党は今度こそ、自分勝手言わず協力を」 小沢一郎
http://www.asahi.com/articles/ASKC15QSJKC1UTFK014.html

野党が一本で戦うことができなかった現状で、また負けたっちゅうことですね。(民進党希望の党への合流で)いいところまでちょっと歩き始めたんだけど、残念ながらうまくいきませんでした。

そのために、野党が今度こそね、あまりもう自分勝手言わずにですね、その大きな大義に向かって協力しあうっちゅう態勢をぜひ作りたいと思います。


朝日新聞デジタルに載った小沢一郎のコメント全文は下記。短い。

「野党は今度こそ、自分勝手言わず協力を」 小沢一郎
2017年11月1日18時03分

小沢一郎自由党代表(発言録)

 今度の衆院選はね、自民党の票は増えていないんですけどね、野党が一本で戦うことができなかった現状で、また負けたっちゅうことですね。(民進党希望の党への合流で)いいところまでちょっと歩き始めたんだけど、残念ながらうまくいきませんでした。

 ただ、再来年は参院選参院で我が方が過半数を取ることは事実上、安倍内閣の退陣につながる話。私が民主党代表を務めた時にもそういう状況の中で始まり、2009年の衆院選での(政権交代を実現する)勝利ということになった。まずさしあたっては、再来年の参院選自民党過半数割れを実現して、安倍内閣を退陣に追い込む。

 そのために、野党が今度こそね、あまりもう自分勝手言わずにですね、その大きな大義に向かって協力しあうっちゅう態勢をぜひ作りたいと思います。(国会内の記者会見で)

朝日新聞デジタルより)

ところで、枝野幸男にも「小選挙区制的発想」あるいは「二大政党制的発想」に基づく、野党、特に3つないし4つに分かれた民進党系政党ないし政治勢力の再合流を求める強い圧力がかかっている。枝野自身は、この圧力に屈することは立憲民主党にとっての自殺行為であることは百も承知に違いないから、現在はこの圧力に対して強く抵抗している。たとえば昨日(11/1)もこんな発言をしている。

https://www.jiji.com/jc/article?k=2017110101117&g=pol

参院民進と連携困難=枝野立憲代表

 立憲民主党枝野幸男代表は1日、参院民進党との国会対応での連携は困難との認識を示した。立憲の福山哲郎幹事長が参院会派「民進党新緑風会」からの離脱を求められたことに触れ、「なかなか連携は難しい。連携する意思がないと受け止めざるを得ない」と語った。国会内で記者団の質問に答えた。
 これに対し、民進党大塚耕平代表は記者団に「枝野代表から話をうかがう機会をつくり、意思疎通を図りたい」と述べ、関係修復に努める考えを示した。

時事通信 2017/11/01-18:51)

この発言はもちろん正しい。しかし、そうは言っても参院選は再来年にあり、安倍晋三のことだから改憲に向けての総仕上げの位置づけとして衆参同日選挙もやりかねない。参院選にも一人区は多いが、特に衆院選では小選挙区制に合わせた戦い方を強いられる。つまり、民進党政治勢力からの「民進党の再結集」へ向けての圧力は今よりももっと強まる。

これに枝野が屈した場合、再結集した民進党議席を減らすことは火を見るよりも明らかだ。これは避けなければならない。

もし、枝野幸男及び立憲民主党が、小選挙区制・(保守)二大政党制に代わる「穏健な多党制」を目指すならば(「安易な数合わせ」をしないのであればそれを目指すしかなかろうと私は思う)、それを実現するために、たとえば「全国一区の比例代表制で各党の当選者数を決定し、当選者は各地域の代表を割り当てる選挙制度」(私はかつてのみんなの党の提案から議員定数削減を取り払った制度を念頭に置いている)を打ち出すなりして、その実現を選挙の公約に掲げた上で、「今回限りの」野党共闘を行うと宣言した上で選挙戦を戦うといった戦略が求められるのではないか。

きまぐれな日々 立憲民主と野党共闘は「小選挙区制を改める」方向に舵を切れ(2017年10月30日)のコメント欄より。

http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-1492.html#comment21093

私は、風太さんと管理人さんの議論を聞いて、私なりの見解に述べたいと思います。
小沢さんの役割は、民主党政権交代を実現した段階で、終わったと考えています。小沢さんが致命的に失敗したのは、最後まで『一兵卒』になりきれなかったことだと考えています。もし、政権交代する二大政党制を維持したければ、民主党を離党しなかったはずです。
自分の影響力の行使の仕方を決定的に間違ってしまったと言えるのではないでしょうか。
政治家の影響力における賞味期限は恐ろしく短いです。枝野さんには、よくよく熟考して党運営をして頂きたいと思います。
自分達を支持してくれた有権者がどんな人々なのかを考えると、安易な合流など考えてはいけないからです。


官僚批判は、よく改革を叫ばれる時に言われますね。官僚組織は、政治家にとって最強の政策ブレーンと言っても良いのではないでしょうか。その官僚を批判するのは自殺行為そのものでしょう。
官僚を本気で仕事をさせる政治家こそ日本に必要だと思います。田中角栄さんが再評価されるのは、そういう政治家だったからに他ならないからです。
長文失礼しました。

2017.11.01 22:49 侍


引用文中に青字ボールドで示した枝野幸男に対する論評には共感します。

でも、小沢一郎に対する認識は、私はちょっと違うかな。

小沢は「政権交代する二大政党制を維持したければ、民主党を離党しなかったはず」と仰いますが、私は「小沢は泥舟から逃げ出そうとする無能な味方の議員たちに足を引っ張られて、民主党離党に追い込まれた」と考えています。

2012年の新春早々に小沢系の議員、それも比例区で当選した議員を中心に結成された「新党きづな」が典型的な例ですが、あれは特に選挙で勝てる見込みのほとんどなかった議員たちが、民主党という泥舟を逃げ出して新たな看板を掲げれば選挙で勝てるかもしれないという空しい「希望」を持って立ち上げた政党でした。しかし彼らの民主党離党は、民主党代表選に勝って野田佳彦の次の総理大臣の座を狙うという小沢一郎の戦略の土台を崩し、党の代表選に勝てる見通しを失った小沢が自らの意に反する離党と新党(国民の生活が第一、のち日本未来の党)立ち上げに追い込まれたと見ています。

つまり、政権交代後の小沢の失敗は、小選挙区制・二大政党制を一丁目一番地とした小沢一郎のビジョン自体の限界と破綻を示すものにほかならなかったと考えています。要するに、小沢が理想とした小選挙区制と(保守)二大政党制自体が大きな誤りだったというのが私の意見です。

小沢は、「自分の影響力の行使の仕方を決定的に間違ってしまった」のではなく、「行使できるだけの影響力を2012年の段階で早くも失ってしまった」と言えるのではないでしょうか。

そんな小沢一郎を取り込んで(というか小沢の方が取り込んだのかもしれませんが)衆院選で大失敗を犯した「野党共闘」は、一刻も早く小沢と縁を切り、「穏健な多党制」を目指して選挙制度の改変を打ち出す方向へと舵を切らなければならないと強く思います。