kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

玉木雄一郎、「右へ右へ」と自滅への道をひた走る(呆)

民主党時代から小沢一郎にすり寄って保守二大政党制を模索したことが伝えられ、反自民右派系の政治評論家である元フジテレビ政治部長・鈴木哲夫の大のお気に入りでもあった玉木雄一郎は、民主党民進党内でも有数の右翼政治家だったが、希望の党の代表にめでたく昇進して、右翼の旗幟をますます鮮明にしているようだ。

【単刀直言】希望の党・玉木雄一郎代表「右へ右へ」支持を広げたい 改憲議論、自衛隊員の位置づけ考慮を 「飛び道具」頼らない政党に(1/4ページ) - 産経ニュース

【単刀直言】
希望の党玉木雄一郎代表「右へ右へ」支持を広げたい 改憲議論、自衛隊員の位置づけ考慮を 「飛び道具」頼らない政党に

 希望の党政党支持率が「3%台」などと厳しい数字が出ています。なんでわれわれがこんなに信頼されないのか。代表として、この数字と真摯(しんし)に向き合い、地道に実績を重ねていくしかないと考えています。

 私は20日の衆院本会議の代表質問で、郷土・香川の先輩である自民党大平正芳元首相が提唱した「楕円(だえん)の哲学」を取り上げました。楕円には2つの中心点があり、双方が均衡を保ちつつ緊張した関係にある場合、理想的な円=政治が実現できるとの理論です。

 私たちの役割は、自民党に代わるもう一つの円の中心を作る−つまり政権を担える政党になることです。その意味で、安全保障政策でも「現実主義」に徹する立ち位置はぶれません。例えば政権が代わったからといって、日米同盟の重要性を根っこから変えるべきものではないでしょう。

 立憲民主党共産党などと野党共闘をするのなら、支持を「左に左に」と広げる立場なのでしょうか。逆に私たちは、これまでなかなか支持を得られなかった「右へ右へ」広げるという立場を取りたい。

 「アンチビジネス」の政党になってもいけません。日本経済を支える産業界や経済界、特に中小・小規模事業者の皆さんの話にも耳を傾けたい。

 憲法改正議論でも、この考えは貫いていきます。9条改正の議論も「安倍晋三政権だからしない」とは言いません。新党として出発した以上、憲法をめぐる基本的な考え方を共有するプロセスは絶対必要です。細野豪志調査会長を中心に、党の考え方をまとめます。

 9条改正をめぐり、私が個人的に心配するのは、自衛隊の皆さんの国際法上の位置づけです。いわゆる「警察以上軍隊未満」、あるいは「警察官以上軍人未満」という立場では、仮に自衛のための戦争で自衛隊員が捕虜になった場合でも、国際法上の保護がしっかり受けられるのでしょうか。隊員の人権や待遇を保持する観点から、現行憲法の規定では十分なのか。しっかり議論が必要です。

 ただ(戦力不保持などを定めた)9条2項を残して自衛隊の存在を明記するという安倍首相の提案には違和感を禁じ得ません。そもそも、憲法の議論で大切なのは正当性を担保するためのプロセスです。首相の提案は「決め打ち」じゃないですか。内容的な整合性や期限の設定など、問題と矛盾は多い。

 憲法の本来の機能とは、軍事的公権力の行使の範囲を明文化し、歯止めをかけることです。ここを虚心坦懐に議論した方がいい。自衛権の発動要件や行使の限界について、できるだけ権力による恣意(しい)的な解釈の幅を少なくするようなあり方を論じるべきです。

 共同代表選に出馬した大串博志衆院議員と私との立ち位置がよく問われますが、きちんと党内はまとめていけると思います。大串さんの話を緻密にたどると、そんなに齟齬(そご)はありません。例えば「安保法制の廃止」にしても、安保関連法は既存の改正法と新法を束ねたものですよね。改正法は全て既存の法律に溶け込んでおり、大串さん自身が「廃止法案は法律的に成り立ち得ない」と話しています。

 安保法制を運用する際、憲法違反の疑義がある部分を具体的な条文改正で直すべく、私は長島昭久政調会長渡辺周安保調査会長に改正案の作成を指示しています。そこで大串さんの懸念を消し、改正案提出につなげたいと考えています。

 小池百合子前代表(東京都知事)からは「とにかく任せるので、思い切りやってください」と言われました。2020年東京五輪パラリンピックまで千日を切る中、小池さんはその言葉通り、都政に専念するのだと思います。われわれが国政に責任を持つために新執行部を作りました。今後、小池さんは特別顧問として助言をいただきますが具体的に党運営の執行に関わることはありません。

 私は最近、若手議員に「地域の声を聞いてこい」と言っているんです。「新聞に、雑誌にこう書いてありました」なんていうのでなく、リアルな地域の声を聞いて国政にぶつけろと。

 衆院選の敗因として、小池さんの言動ばかりに焦点が当たりますが、各議員の日頃の地元活動など、複合的な要素があるはずです。自民党野党第一党には拾い切れない国民の声がまだたくさんある。そこをすくいあげ、国家国民のお役に立てる政党として地道に実績を重ねるしか、信頼回復の道はありません。あまり「飛び道具」に頼らない政党にしたいのです。(奥原慎平)

(産経ニュース 2017.11.27 01:00更新)


「右へ右へ」という玉木雄一郎の発言から、ずっと昔の長島昭久のブログ記事を思い出した。ネット検索をかけたら簡単に出てきた。なんと、実に11年も前の2006年の記事だ。

面舵いっぱい! 方向転換する勇気 - 長島昭久 WeBLOG 『翔ぶが如く』(2006年11月20日

沖縄県知事選挙で野党統一候補が負けた・・・。
4万票差は惜敗というべきだが、もはや民意は下った。
政治家は、これを厳粛に受け止めるしかない。


沖縄で「反基地」を掲げて6派連合を組んで、左のエースといわれた糸数女史を立てて戦った。それで、敗れたのだ。
つまり、野党共闘路線は破綻したといわねばなるまい。
驚くなかれ。ほとんど(※)の市町村で野党候補は与党候補に負けている。
しかも、基地の抱える宜野湾市嘉手納町では票差が拡大しているのだ。
もはや、現実から乖離した「反基地」一辺倒では、沖縄の民意は動かない。
それが証拠に、与党候補は無党派の4割に食い込んだ。
かくて、私たちに残された選択肢は方向転換しかない、と思う。


あの頑迷なブッシュ大統領も民意の審判を潔く受け入れ、上下両院を制した民主党との協調路線を鮮明に打ち出した。どの選挙区も僅差の敗北だったが、民意は民意だ。
我が民主党も、ここは潔さを見せるときだと思う。


一部には、「核の議論くらいは構わないではないか」とする世論調査を見ては「何かの間違いだ」と首をかしげ、選挙結果を突きつけられても「こんなはずではなかった」などと叫ぶ者もいる。しかし、そうやって、旧帝国陸海軍は、ノモンハンで敗れ、太平洋に散って、最後は数十万にのぼる無辜の国民を犠牲にしたのではなかったか。


ここは、潔くこれまでの野党共闘路線は失敗であったことを率直に認め、大きく路線転換を図るべきだ。このまま、針路を変えずに参院選挙へ突っ込んで行くのを看過するわけには行かない。


先週の国会混乱の中、「審議を尽くすべし」と叫び、断腸の思いで採決を欠席した。
簡単に復帰するのはいかにも格好悪い、と笑われるかもしれない。(何を条件に審議復帰するか、それこそ国対の知恵の見せ所だ。あまり詳細に書けないが、すでに水面下の交渉が始まっている。)


「簡単に起きるな!」左の耳に悪魔のささやきが。
しかし、有権者の叫びは、右耳に響く。
「面舵いっぱい!」
そうだ、左へ左へ流された『民主党丸』の針路を思いっきり右へ戻さねばならないのだ。
急激な進路変更に、船は軋み、横波が甲板に叩きつけられ、舵を持つ手が震えるだろう。いつものようにマスメディアがあざ笑うだろう。
それでも、勇気を持って面舵いっぱい針路を戻さねばならない。


昨夏の総選挙で大きく議席を失ったとはいえ、衆参で200人の大型艦艇だ。
進路変更に数日かかるのはやむを得まい。
しかし、審議復帰は早ければ早いほどいい。
明日からすべての審議に、とりわけ安全保障委員会での「防衛庁の省昇格法案」の実質審議に復帰しよう!
そして、参議院を舞台に、教育基本法の議論を徹底的にやろう!


(※)読者のご指摘により、「すべて」を「ほとんど」に訂正いたしました。41市町村のうち10市町村で野党候補が辛勝しています。不正確な記述をお詫びします。(2006-11-22 14:00)


衆院選直前に前原誠司希望の党との「合流」(括弧付き)を決断したのは、上記長島昭久をはじめとする民進党右派議員たちの長年の宿願をついに叶えるものだった。

長島が書いた

ここは、潔くこれまでの野党共闘路線は失敗であったことを率直に認め、大きく路線転換を図るべきだ。このまま、針路を変えずに参院選挙へ突っ込んで行くのを看過するわけには行かない。

という文章は、「参」を「衆」に置き換えれば11年後の彼らの言い分と寸分違わない。つまり彼らは10年以上同じことを繰り返し言い続けてきたのだ。

ただ、11年前には長島の主張など相手にされなかったが、昨年来少なくない「リベラル」が小池百合子に「ワクワク」していた風潮に毒されたか、毎日新聞与良正男あたりまでもが「民進党は左に寄りすぎたから支持が広がらない。必要なのは小池百合子のような『まん中』の政治勢力だ」などという妄言を吐くようになった。つまり、「嘘も百回言えば真実になる」という言葉が当てはまる情勢になり、民進党の党員や支持者たちもおそらくそれに流されて、「なんとなく」枝野幸男よりも前原誠司を選んでしまい、民進党希望の党との「合流」劇を引き起こさせた。

それが実現してしまって、さらには「排除」劇が繰り広げられ、その当然の反作用として立憲民主党が立ち上がって初めて、人々は長島昭久与良正男らが言っていたことの誤りに気づいた。

希望の党衆院選に惨敗したが、国政選挙はマスメディアによるサンプリング調査である世論調査と違って全数調査であり、小選挙区制によって得られた議席は民意を反映していないが、各政党の得票率は民意を正確に反映している。それに希望の党は敗れ、敗戦後さらに党内が揉めて、小池百合子が代表を退いたこともあって、政党支持率はいまや1〜2%程度(玉木雄一郎は「3%」などと誇大宣伝しているがw)にまで落ちた。

ここまではっきり「面舵いっぱい」(目一杯右に舵を取ること。対義語は「取り舵いっぱい」)路線の誤りが示されたのに、玉木雄一郎はそれでもなおその路線にしがみ続けようとするわけだ。

「右へ右へ」行こうとする政党など、本家本元の自民党もあれば日本維新の党もある。零細政党「日本のこころ」もあったが政党要件を失った。これ以上極右政党など必要ないと思うのが普通だ。

代表の玉木雄一郎がこのざまでは、「希望の党」にとっての希望など何もないと言うほかない。

次の国政選挙の前には、この今年できたばかりの泥舟から逃げ出そうとする人間たちによってまたぞろ醜態が繰り返されるのだろう。

最後に、日刊スポーツのコラム「政界地獄耳」の寸評を取り上げておく。

https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201711280000154.html

「右へ右へ」これが希望の党・玉木の進む道/地獄耳

 ★希望の党政党支持率が3%台と、厳しい数字を突き付けられた同党代表・玉木雄一郎。「この数字と真摯(しんし)に向き合う」としているが、産経新聞のインタビューでは「立憲民主党共産党などと野党共闘をするのなら、支持を『左に左に』と広げる立場なのでしょうか。逆に私たちは、これまでなかなか支持を得られなかった『右へ右へ』広げるという立場を取りたい」と答えている。

 ★政党の形を代表が語るのだから構わないが、その母体やその前の創設者で代表の小池百合子の考えを受け継ぐとしていたのならば、選挙で有権者と約束したことが変わったことを丁寧に説明すべきだ。首相・安倍晋三に丁寧な答弁を要求するのならば、当然だろう。しかし玉木の求める政党は、既に与党には自民党がある。野党にも日本維新の会がある。既にあるものが、まだ必要なのか。それが支持率の結果なのではないか。それなら早く維新と合流すればいいし、なんなら自民党に入れてもらえばいい。

 ★もう1つ厄介なのは、それを連合が支援していることだ。民進党から希望の党に移行する際、連合が一枚かみ、反共保守政党にしたかったのは周知のことだ。確かに反共を貫き野党共闘を壊したが、希望の党の「しがらみのない政治」、「原発ゼロ」という受け入れない政策を、連合はのみ込んでいる。今後は労働組合の存在すら認めていない維新の会とも共闘するとなると、もう働くものの代表とは言い難い。加えて共産党と政策が相いれないのではなく、ただ嫌いなだけなこともばれた。政策が相いれないというのならば、希望の党とは組めず、政策の変更を求めるのならば、連合の政治介入でしかない。希望の党も連合も策に溺れたか。(K)※敬称略

(日刊スポーツ 2017年11月28日9時46分 紙面から)