kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

沖縄に対する態度、「安倍信者」は論外だが古谷経衡もひどい

沖縄県知事選で与党候補が惨敗したが、選挙戦前から選挙後にかけての本土の人間による滅茶苦茶な言説は本当に「ひどい」の一語だ。

数日前、選挙戦終盤に玉城デニー候補の敗北を予期でもしていたのか、「不正選挙」の陰謀論を撒き散らしていた植草一秀を批判したが、9年前の政権交代時には「小沢信者」の閉じた集団内で小沢一郎鳩山由紀夫と並ぶ「三種の神器」として持てはやされていた植草も、「小沢信者」が絶滅危惧種となった今では、昔を知るものに無残な凋落の印象を与えるだけだった。

そんな植草よりもネットで広く拡散されたのは、選挙戦中に「ちだい」と名乗る人物や、選挙戦後に古谷経衡が書いた文章だったが、いずれも沖縄の有権者に対する偏見と蔑視に満ちたひどいものだった。二人とも「反安倍政権」の立場に立つ人間だと思うが、下記『広島瀬戸内新聞ニュース』の記事が指摘するような安倍政権の支持者(というか「安倍信者」ども)による沖縄への敵視だけではなく、「反安倍」の側にも度し難い沖縄への軽視があると痛感させられる。

まず、安倍政権支持者たちの沖縄に対する態度を批判した『広島瀬戸内新聞ニュース』の記事を引用する。

https://hiroseto.exblog.jp/27580448/(2018年10月4日)

「沖縄総攻撃」は書くだけでもひどい!


沖縄県知事選挙に負けた悔しさから「沖縄総攻撃」とか言っている方がおられる。これは書くだけでもひどい。
洒落になっていませんね!


これが許されるなら、例えば、
村八分が起きた大分県宇佐市はISみたいな人権と民主主義の敵だから、自由と民主主義の味方である米軍に岩国基地のF35で総攻撃してもらおう!」
などということも正当化できてしまいますよ!
ともかく、安倍ジャパンを熱心に支持する人たちがそれ以外に対して戦争を仕掛けている。それが今の状況であり、その現れが「沖縄総攻撃」宣言ですね。
まさに今は戦時中。それも内戦中です!


このような「安倍信者」の悪行は論外だが、沖縄県知事選での与党候補の敗北をいわゆる「ネトウヨ」に足を引っ張られたせいだとする古谷経衡の論評、これは「きまぐれな日々」への鍵コメで教えてもらって知ったのだが、これにも全く感心しなかった。下記にリンクのみ示しておく。


下記は上記記事を批判するツイート。

https://twitter.com/hakatafuku/status/1046927165114044416

この古谷記事、幅広く拡散されているけどネット右翼が足を引っ張ったから負けたのではなく、中央政府が負けるべくして負けたのである。こんな稚拙な分析で総括されてしまうのは、沖縄の有権者に対する侮辱といっても過言ではない。

17:57 - 2018年10月1日


まあ私の見るところこの古谷経衡というのは限りなく極右に近い右翼であって、少し前から「反安倍」人士たちの間でも注目されて彼の記事が紹介されたりしていたが、それらに感心したことは一度もない。今回の論評も、単に与党候補の敗戦の責任を「ネトウヨ」に押しつけただけのものであって、呟きの主の言う通り「沖縄の有権者に対する侮辱」以外の何物でもないと私も思う。

こんな古谷の記事ごときに喜んでいる人間は、今後、たとえば先般の自民党総裁選で一部の「リベラル」たちが熱心に応援した石破茂あたりの政権ができたら臍を噛むことになるだろう。「ネトウヨ」と「まともな保守」との間に線引きする思考がそもそも間違っている。これは、歴代の自民党政権自民党の政治家から安倍晋三とその政権を「切断処理」しようとする試みだろうが、両者は密接不可分であり、「切っても切れない」関係にあることを理解しなければならない。

「ちだい」と名乗る人物が書いた「沖縄でキャバ嬢と話したらみんなネトウヨだった」みたいな駄文はもう問題外だと思うので、リンクも張らない。沖縄県知事選の結果が、このような言説が無効であることをはっきり示した。