kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

大学の理系論文数20年間伸びず(共同通信)

 大学に競争原理を導入した結果、こうなった。

 

https://this.kiji.is/543043116411749473

 

大学の理系論文数20年間伸びず

競争原理導入、奏功せず

 

 日本の大学の理系論文数が、政府による研究予算の抑制や競争原理拡大と軌を一にして2000年ごろから伸びが止まり、20年近く頭打ちの状態になっていることが7日、分かった。世界では米国や中国の論文数が飛躍的に伸びており、質の高い論文数を示す国別世界ランキングで日本は00年の4位から16年は11位に低下。研究活性化策として導入した競争原理の拡大が奏功しなかった形で、政策に疑問の声も出ている。

 共同通信が文部科学省科学技術・学術政策研究所(NISTEP)の論文数に関するデータや総務省の科学技術研究調査を基に比較した。

 

(共同通信より)

 

 大学に市場原理だの競争原理だのを導入する動きは、記事にある通り「2000年頃」、つまり新自由主義政権として悪名高い小泉純一郎政権が発足する少し前くらいから活発化した*1。「大学発ベンチャー」がもてはやされたのもこの頃だったな。

 この結果こうなった。まあこうなることは見えていたが、やはりこうなった。

 これは新自由主義イデオロギーの完全敗北を意味するが、そのような総括はされないであろうなあ。何しろこのイデオロギーは今なお日本の官僚機構を支配しているし、安倍晋三とその政権が丸ごと乗っかっているからな。

 

*1:時流に敏感なコイズミがそのトレンドに悪乗りしただけともいえる。流れはその前から確かに存在した。