今夏の参院選で山本元号党から立候補して落選した安冨歩のツイートから拾う。
各政党の支持率 NHK世論調査 | NHKニュース https://t.co/kpNbPzav4y
— 安冨歩(やすとみ あゆみ) (@anmintei) 2019年12月10日
あ、こりゃ解散したくなるな。。。
れいわ新選組、ヤバい!
なんで社民だけ増えたんだろ?
実際には「社民だけ増えた」わけではなく、どの政党の増減も誤差に埋もれる程度でしかないのだが、それを指摘された安冨氏の反応が下記。
船後、木村両議員があれだけ活躍して、山本太郎が命がけで全国ツアーして、それでも誤差に埋もれるレベルに留まってるのに、ショックを受けてるのです。
— 安冨歩(やすとみ あゆみ) (@anmintei) 2019年12月11日
無関心の壁は本当に厚い。 https://t.co/nQ7objBW3j
そりゃあんな独善的な党首の発言や行動で、広く大衆から支持されると思う方がおかしい、というのが私の率直な感想だ。
ただ、「誤差に埋もれる程度の政党支持率」しかなくとも、国政選挙の得票率では数パーセント(今夏の参院選では4.55%)の得票率が得られる。
これはどういう数字かというと、小選挙区において自らの党が立てた候補者を当選することはとうていかなわないけれども、第一党と第二党で競っている小選挙区で、どちらかの党の候補者の得票を削って、もう片方の党の候補者を当選させることならできるということだ。
これをより具体的に書くと、一昨日の記事のタイトルになる。
今後間違いなく起きるのは、「野党共闘」が山本元号党を取り込もうとする動きであって、考えたくもないが調整役(の茶番)を演じるのは小沢一郎だろう。だからこそ枝野幸男が小沢を取り込もうとしているのだろうし、小沢が国民民主党の議員である以上、山本太郎は何らかの形で「野党共闘」と妥協する可能性が非常に高いといえる。
もっと山本元号党の政党支持率が高く、小選挙区で勝てる可能性があるなら山本太郎も本気*1で突っ張れるのだが、幸か不幸か、小選挙区制で勝てる可能性のある候補は、山本元号党には一人しかいないし、今後も二人目は出てこない。その一人とはいうまでもなく山本太郎本人だ。
現在のうんざりさせられる政局は、このように小選挙区制というギャンブル的な選挙制度によって歪められたものなのだ。不健全極まりない。
今の政局も、当然の力学に従って山本太郎が妥協すればまだしも、人間とは感情の生き物だから、間違って本当に無調整のまま山本元号党が小選挙区に100人以上の候補者を立てて、自民党に地滑り的な圧勝をもたらす可能性もなしとしない。私がもっとも恐れるのはこのケースであって、この場合は安倍晋三が事実上の終身総理大臣になり、もちろん改憲も断行される。この国の国力は際限なく落ち続けるが、それでも安倍晋三が裸の王様として君臨し続けるのだ。
現在の、この悪夢のような時代が再び来ないようにさせる必要条件が、衆院選の選挙制度の再改変だと私は確信する。もちろんそれは十分条件ではないし、すぐに実現できる話でもない。しかし、いつか選挙制度の再改変を実現させるための議論は日常的に行われなければならない。これが私の信念だ。
だが、相変わらず選挙制度の議論は全くといって起こらない。だから日々イライラを募らせるばかりなのだ。
[追記]
完全小選挙区制のイギリス総選挙の結果も出つつあるようだが、それも示唆的だ。以下、朝日新聞・前田直人記者のツイートより。
英国総選挙はすべて小選挙区制なので、反政権票の受け皿たる野党の票が分散すれば当然、政権側がより有利になる。選挙の構図においては、第三極政党にはえてして、政権側の補完勢力としての機能が備わる。日本も同様の傾向。
— 前田 直人 (@Nao_Maeda_Asahi) 2019年12月12日