kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

「9月入学」は安倍晋三・小池百合子・吉村洋文らによる「スピン」/国内のCOVID-19致死率が3.2%に

 昨日(4/30)、日本国内で新たに確認された新型コロナウイルス感染症の陽性患者数は188人だったが、死亡者が20人出たため、致死率は3.18%(四捨五入すると3.2%)にまた跳ね上がった。

 

www3.nhk.or.jp

 

 ジョンズ・ホプキンス大のサイトを見ると、アメリカの陽性者が100万人を超えている。致死率も5.9%に上がった。イギリスでの致死率は15.6%にまで上がり、イタリアの13.6%との差はますます広がった。ドイツの致死率も4.0%にまで上がった。韓国での死者も前回見た時よりも3人増えて247人になっていたが、致死率は2.29%(四捨五入して2.3%)

 

coronavirus.jhu.edu

 

 韓国での致死率は日本よりずいぶん低い。もちろんこれは韓国の方が陽性者を把握している割合が高いためだが、韓国でも何も全数検査をしているわけではなく、検査人数は国民の約1.6%に過ぎない。なお、人口当たりの死亡者数では、日本は韓国の約75%となり、まだ日本の方が少ないものの、この比率も確実に上がり続けている。仮に感染症の症状の重さが定量化できると仮定すると、症状の重さと人数をプロットすると、その分布はやたら無症状者の方に多く出るはずだから、一部の論者が唱える全数検査論は意味をなさない。第一それだけの試薬がないから、日本のように1億3千万人近くの人口を抱える国が全数検査なんかをやったら、それこそ全世界に迷惑がかかる。

 だが、感染拡大の初期の段階では十分な検査を行うことが有効だ。だから韓国では宗教団体の暴挙にもかかわらず結果を出したし、ニュージーランドはさらに良い結果を出し、台湾はおそらく世界でも最も良い成績を残した。だが結果を出した国では国民の個人情報の管理や利用が徹底しているので、権力にそれを悪用させるためのシステムの構築が今後の世界にとっての課題だとは何度も書いた。

 しかし、安倍晋三政権はそれ以前の論外の状態にある。このバカ殿はことここに至っても「よきにはからえ」の調子を崩さない。

 周囲からお膳立てしてもらってようやく緊急事態宣言の1か月程度の延長を決めたようだが、それも自分の口からは直接言わず、NHKなどに「マスコミ辞令」をやらせる。

 そもそも、安倍晋三小池百合子らが東京五輪の開催に固執したために新型コロナウイルス対応が遅れに遅れ、日本国内、特に東京や大阪での感染の蔓延を招いた。安倍や小池、それに大阪府知事である吉村洋文の責任は極めて重い。本来ならある程度新型コロナウイルス感染症の蔓延が収まったら、この3人は職を辞してしかるべきだ。

 しかし、ワイドショーなどはさすがに最近では安倍晋三を持ち上げることはないが、かつて小池百合子を天まで届かんばかりに持ち上げたように、今は吉村や橋下徹らを持ち上げている。ふざけるな。私は怒り心頭に発している。

 その小池と吉村は、「9月入学」で立場が一致し、共闘するという。そして安倍晋三も同じ立場なのだ。

 以前、カルロス・ゴーンが逮捕された時、これを「安倍政権によるスピンだ」とする陰謀論が蔓延したことがあったが、あれがモリカケ問題などから国民の目をそらさせるための工作だったとは私は全然思わない*1

 それに対し、安倍・小池・吉村がグルになっていてたくらんでいる「9月入学」こそ明らかなスピンではないか。新型コロナウイルス感染症に対する喫緊の支援策の議論や、感染拡大の責任追及から目をそらさせ、さらには自分たちへの支持率を上げるための目くらまし以外の何物でもなかろう。しかしそんな案に報ステに出てくる朝日新聞記者の梶原みずほが賛意を表明したりする。野党でも玉木雄一郎が大いに乗り気らしい。玉木など維新と連携する気満々だろう。玉木はすぐにスタンドプレーに出て、右翼や新自由主義者にすり寄る悪癖がある。弊ブログのコメント欄でid:suterakusoさんは玉木が提唱する「コロナ債」を取り上げて賛同すべきだと仰るのだが*2、玉木という政治家にはあまりにも副作用が大きすぎるため、私はとてもでないが、よほどのことがない限り玉木の名前を出して持ち上げる気にはなれない。玉木が10万円を受け取ると言った時に彼を誉めたのは、その「よほどのこと」に当たる。あの件に関してはハードルを下げることが何よりも必要だった。

 またしてもろくでもない流れが現れたな、とのため息が出るメーデーの朝。

*1:経産省の意向がきわめて強く反映されたものだとは思うが。

*2:https://kojitaken.hatenablog.com/entry/2020/04/26/085606のコメント欄参照。