kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

「大物芸能人4人、大手企業幹部2人が新型コロナウイルス死者の500人あまりの中に入っているのは確率的におかしい」とは言い切れない

 下記記事には同意できない。

 

hiroseto.exblog.jp

 

 以下記事の全文を引用する。

 

大物芸能人4人、大手企業幹部2人(オムロン元会長と毎日放送取締役)が新型コロナウイルス死者の500人あまりの中に入っているのは確率的におかしい。
むしろ、港区の57歳男性のような微熱→突然死で実は感染者という例を見逃している可能性もおおいにあるのでは?

 

(「広島瀬戸内新聞ニュース 2020年5月2日)

 

出典:https://hiroseto.exblog.jp/28967186/

 

 志村けん氏が亡くなった時以来、私がしばしば思い浮かべていたのは1985年8月12日に起きた日航123便墜落事故だった。昨日(5/2)たまたま、日航機事故の死亡者と新型コロナウイルス感染者による国内の死者がほぼ同数になった。日航機事故では520人が亡くなり、新型コロナでは昨日まで517人が亡くなった。

 日航機事故といえば誰もが思い出すのが坂本九の死だろうが、プロ野球ファンにとっては事故が起きた年に初の日本シリーズ優勝を遂げることになる阪神タイガースの球団社長が犠牲になったことも忘れられない。その他、確かあの事故では著名人や財界人が他煤亡くなっていたはずだよなあと思ってWikipediaを見たら、その通りだった。以下引用する。

 

日本航空123便墜落事故 - Wikipedia

 

著名人[編集]

搭乗を回避していた著名人[編集]

 

 ご覧の通り、大勢の著名人が命を落としている。また氏に損ねた人間として、のちに酒で若死にすることになった勝谷誠彦がいる。

 なぜ日航機事故で多くの著名人が犠牲になったかといえば、それはこの123号機が東京と大阪とを結ぶ便だからだ。東京-大阪間を飛行機で移動する人は限られている。私も数えきれないくらい東京-大阪間を移動したが、飛行機を使ったことがあっただろうか。記憶にない。まあ私の場合は岡山-東京間の移動であっても飛行機は使わなかったが。岡山空港はJR岡山駅から遠くて不便だったからだ*1

 しかし、新型コロナウイルス感染症にも、東京や大阪に在住し、かつ移動する機会の多い人がかかりやすい特徴が、特に市中感染が広まる前の段階にはある*2大阪府阪神間に在住するプロ野球選手や元監督が罹患した例や、東京都内の罹患者の分布を見ても、誰もが平等にリスクを負っていたわけではないことがわかる。誰のおかげだか知らないが、陽性が確認された人がまだ1人も出ていない県もある。

 東京や大阪の著名人は、そもそも新型コロナウイルス感染症にかかりやすい環境にいたのだ。この点で日航機事故と奇妙な共通点がある。

 こう考えると、「大物芸能人4人、大手企業幹部2人(オムロン元会長と毎日放送取締役)が新型コロナウイルス死者の500人あまりの中に入っているのは確率的におかしい」とは言い切れないのではないか。

 むろん、「港区の57歳男性のような微熱→突然死で実は感染者という例を見逃している可能性」がないとは言わない。

 しかし、現に東京都港区在住の57歳男性は突然死の死因が調べられて感染が確認され、新型コロナウイルス感染症による死亡例に加えられた。

 肺炎による死亡者が不自然に増えているとの指摘が日本でもアメリカでもなされていることは承知しているが、「見逃されたコロナ死」の検証は今後なされるべきことであって、喫緊に議論すべき問題だとは思われない。

*1:但し、同じように空港が不便な場所にある高松-東京間の移動では、しばしば飛行機を使った。瀬戸大橋には強風の影響で不通や時間遅れが生じやすいリスクがあった。

*2:但し、市中感染が広まってしまうと、一転して下位の階級に属する人ほど新型コロナウイルスによってなくなりやすくなると思われる。