生の数字はこれか。
東京都内の各政党の支持率と、都知事選の投票予定先です。各党の支持率は全有権者に占める割合で、投票予定先は各政党に占める割合です。6月26~28日に実施された共同通信・東京新聞・東京MXテレビの合同世論調査によります。 pic.twitter.com/pRdDP1eNcz
— 三春充希(はる) ⭐みらい選挙プロジェクト (@miraisyakai) 2020年6月29日
下記は東京新聞記事へのリンク。
そうか、「無回答・答えない」というのがあったんだな。うっかりしていた。
共産党支持層は6割しか宇都宮健児支持を固められておらず、2割は小池百合子に流れているけど、残り2割が山本太郎に流れたわけではなく、山本に流れたのはわずか5%程度のようだ。残りは「無回答・答えない」。決めかねているわけだ。
また、新選組支持層の7.5%が小池に流れ、まあこれはそんなものだろうと思うが、宇都宮には全く流れていない。また自主投票を決めた国民民主党の支持層からも山本には2割ほどの支持があるが、宇都宮への支持は全くない。
立民支持層は小池が56%、宇都宮22%、山本10%、小野4%で、これは無党派層の小池60%、宇都宮8%、山本6%、小野4%と大きくは変わらず、党が支援する宇都宮に加えて山本への支持が多い程度だ。立民支持層の志向は無党派層に近いといえるかもしれない。
維新支持層は政党支持率が低く(0.9%)、おそらくサンプル数が少ないためだろう、投票先の内訳は社民やN国の支持層同様、データが公表されていないようだ。もっとも新選組の政党支持率も1.7%だから、サンプル数は20もないはずだが。
そういや新選組の政党支持率が低いのが目を引く。従来東京ではこの政党への支持率は全国平均よりかなり高く、3%程度あったと認識していた。おそらく政党支持率が下がり気味で、資金繰りが苦しくなり始めたための都知事選出場だろうとの世評が当たっているのだろう。
これらの数字から、野党や無党派層の票を割ったのは山本太郎でなく小池百合子だと評する声がある。
しかし、国民民主党や新選組の支持層の投票先を、共産や立民の支持層の投票先と比較してみると、間違いなく山本太郎も野党票を割っている。というより、野党や無党派層に当初からあった亀裂を、今回の山本の都知事選出場は大きく拡大させたといえるだろう。
私個人の見解としては、これまで山本太郎を甘やかしてきた人々の責任も小さくないと考える。特に国政を左右する衆院選が小選挙区制を軸にしていることを考えれば、斎藤まさしが主導したといわれている山本太郎陣営が昨年の元号政党結成以来とってきた方向性は、きわめて有害だったと評するほかない。
こう書くと、立民や共産の責任も重いだろうがと反論されるだろうが、昨年春以来一貫して喧嘩を売ってきたのは、紛れもなく山本太郎の方だった。山本陣営は「立民主要打撃論」に立っていたようにしか私には見えなかったし、最近では政策協定を結んだはずの共産党に対する山本の不義理なども、目を覆いたくなるほどひどい。山本は共産党などに対しても喧嘩を売り始めたようにしか見えない*1。