新型コロナウイルス感染症について、先週、7/31までの陽性者及び死亡者の数値を記録した記事を公開したので、これを機に、今後しばらく1週間おき及び毎月の数値を記録し、前月及び前週との差分をとることにした。起算日を土曜日にして翌週金曜日までの期間とするのは、たまたま今月がそうであることと、土曜日は時間がとれることが多いという2つの理由による。
下記NHKニュースより、8/7までのクルーズ船を除いた陽性者累計と死亡者数を抜き書きする。
上記NHKニュースによると、クルーズ船を除いた8/7までの陽性者累計は45900人、死亡者は1042人。
7/31までの数字は下記記事に記録したが、陽性者累計が36389人、死亡者は1013人だった。
差分をとると、8/1から8/7までに新たに確認された陽性者は9511人、死亡者は29人だ。致死率は0.3%。
この「低い致死率」だが、3月だったかにドイツが大規模にPCR検査を行うようになった頃の致死率が確か0.2%だかで、当時「さすがはドイツ」と言われたし、私もそのような記事を書いてしまったことがあるが(これはもちろん誤りだった)、単に感染初期段階の人が大部分を占める状態であることを示す数字に過ぎない。
先週の記事で、6月と7月の2か月に感染した人のうち、8月と9月の2か月で300人くらいが死ぬだろうと予測した。これはもちろん、今月以降に感染した人からも同じ期間に死者が出るだろうから検証することはできないのだが、この1週間で29人、つまり1日平均4.1人の死亡者が出たことから、今後少なくともそのくらいの数字になるだろうとは予測できる。この数字が2か月続いても死亡者は240人程度にしかならないが、先週の記事にも書いた通り、6月と7月の2か月間の死亡者は105人に過ぎず、1日平均にすると1.7人しか死んでいなかったことを思えば、既に死者数のかなり急激な増加が始まっていると見るしかないのである。
このまま手をこまぬいていれば、今後間違いなく大変なことになる。根拠のない楽観論は禁物だと強く訴える次第。
なお、昨日書いた下記記事のコメントでご指摘いただいた、楽観論の代表格である「ウイルスの弱毒化」については、6月に読んだ中公新書の井上栄著『感染症 増補版』に載っていたので、これがかなり以前から知られている学説であることも含めて知っているが、この件に関してはこのあとの外出から帰ってきてから改めてエントリを上げたい。それまでにコメントをいただければ記事本文で紹介する「可能性もある」(但し紹介しないコメントが大部分になると思う)ので、この議論にご関心のおありの方は下記記事にコメントいただければ幸いだ。但し私自身もど素人であることをおことわりしておく。