多くのメディアが、安倍内閣官房長官・菅義偉が自民党総裁選出馬の意向を固めたと報じている。下記は産経ニュースへのリンク(引用はしない)。
昨年、「なんとかおじさん」(「なんとか」は某新選組と同じ弊ブログのNGワード)などともてはやされてきたが、本質的に陰険きわまりない人間であって、私は昔からこいつが大嫌いだ。だが、当選する見込みがない限り出馬しないと言っていたはずの菅が出馬の意向を示したことは、既にメディアでも報じられている通り、菅は二階俊博の支持を取りつけており、総裁選では絶対有利の立場に立ったことを示す。さすがにすべてが舞台裏で進む自民党だけのことはあり、もはや次期総理大臣は菅でほぼ間違いないように見える。岸田文雄はまたしても顔を潰された形だし、石破茂に至っては手も足も出ない情勢だ。
仮に菅が総理大臣になった場合、第1次菅内閣は一瞬で終わる。解散総選挙に踏み切るからだ。いくらなんでも衆院選で自公の下野は考えづらいから第2次菅内閣は1年続くだろう。そのあと、来年9月にまた自民党総裁選がある。
安倍晋三は、このところ顔色が悪いとか治療を受けたとかで潰瘍性大腸炎がある程度悪化していたことは間違いないだろうが、決して重症ではない。せいぜい中程度の症状だろう。それなのに辞意を表明したのは、新型コロナウイルス感染症が終息する見通しが得られず、従って東京五輪の開催もほぼ絶望的だと判断したからだと思われる。要するに、13年前と同様、安倍はまたも逃げたのだ。
しかし、仮に菅首相の下で行われるであろう解散総選挙に自公がいつものように勝ち、コロナ禍が思ったほど長引かない場合は、安倍の体調が「好転」する可能性がある。
つまり、来年の自民党総裁選に安倍晋三が出馬し、第5次内閣樹立を目指す可能性だって大いにあり得るのだ。仮に来年安倍が復活しない場合でも、安倍政治の延長が続く。
野党は、近い将来行われる衆院選では、与野党逆転までは無理だろうが、相当議席を伸ばさない限り、今後も「崩壊の時代」が延々と続く可能性が高くなった。正念場だ。