kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

新型コロナウイルス感染者の国内新規陽性者が15週ぶりに減少に転じる可能性が強まった

 バイデンの米大統領就任式が行われ、トランプは無事「前大統領」となった。悪行の限りを尽くしたトランプは、そのうち逮捕されるかもしれない。

 日本の1都3県に緊急事態宣言が出されたのは1月7日で、2府5県が追加されたのは13日(効力が発したのはそれぞれその翌日)。緊急事態宣言発出に先立つ昨年12月28日からは「GoToキャンペーン」が停止された。

 ネットを見ていると、「GoToを止めた効果なんか全然出てないじゃないか」という意見が多いが、そんなことはない。それぞれアクションを起こしてから実際に新規陽性者確認数に反映されるまでには10日から2週間ほどのタイムラグを要する。

 そして、まだ今日と明日が残ってはいるけれども、弊ブログで毎週土曜日に行っている、前の週の土曜日から翌週の金曜日までの1週間の新規陽性者数が15週ぶりに減少する可能性が高まってきた。

 先週は、まだ時期的に緊急事態宣言の効果は反映されないはずの週だったが、それまで陽性者数のグラフが2次導関数が正の値をとる「下に凸」の曲線だったのが、変曲点を経て2次導関数が負の値をとる「上に凸」の曲線に変わった。つまり、先週の時点で明らかにGoTo停止の効果が表れていた。

 今週は、GoTo停止の効果とともにそろそろ緊急事態宣言の効果も表れ始める頃だ。そしてそれは実際にはっきり表れたと私はみている。問題は、昨年4,5月の時と同じように急峻な下降線をたどるかどうかだが、これは期待できない。菅政権の新型コロナ対応はあまりにも腰が引けているからだ。

 しかし、現時点でGoTo停止や緊急事態宣言の効果が出ていることはほぼ間違いない。緊急事態宣言の方は効果の出始めの時期だからまだなんともいえないが、GoTo停止の効果がはっきり出ていると私は認識している。

 裏を返せば、昨年菅義偉固執した「GoToキャンペーン」は、新型コロナウイルス感染症を拡大させ、死ななくても済んだはずの人々を死に追いやった、とんでもない悪政だったということだ。

 もちろん、GoTo停止だけで新型コロナを収束させることなどできるはずもないが、少なくともGoToがコロナ拡大に寄与したという一点では、国民的合意が得られてしかるべきだと考える。

 ところが、ネットを見ていると、反政権側の人たちの中にも「GoTo停止や緊急事態宣言の効果が出ていない」などと書いたり、河野太郎のワクチン担当相就任を「悪くない人事だ」とか「ワクチンの導入、管理、接種には複数の省庁が関わるので、タテ割行政の弊害をなくすことを目標にしている河野大臣にはうってつけの仕事である」などと、トンデモなことばかり書いているブログが存在したりする。そう、かつて小池百合子民進党の連携に「ちょっとワクワクしている」と書いたあそこのことだ。

 ああいうのを見ると頭が痛くなる。

 河野太郎にせよ、安倍政権時代からずっとコロナ担当相をやっている西村康稔にせよ、本来厚生労働省の管轄のはずの分野の権限を厚労省から取り上げようとする、安倍晋三菅義偉の「経済偏重・人命軽視」の姿勢から出たとんでもない人事だと私はみなしているが、どういうわけか新自由主義にミョ〜に甘い件のブログ主はそうは考えないらしい。あの人は、自分では「新自由主義に反対」していると自己認識しているようだが、傍から見ると長年にわたって刷り込まれた新自由主義の思想が骨の髄まで染み込んでいるようにしか見えない。私から見れば、極右にして新自由主義者である河野太郎は、菅義偉ネオリベ的野望を遂行するためにはうってつけの人間であると思われる。

 なお、陽性者数のピークから死亡者数のピークまでは、平均すると1か月以上のタイムラグがある。新型コロナウイルス感染症というのは実に厄介な病気で、岡江久美子羽田雄一郎にように感染後あっという間に死んでしまう症例もあるが、何か月も長患いした末に亡くなってしまう症例もある。だから感染から死亡までの日数をグラフにすると、ものすごくなだらかな(裾の広い)ピークになるが*1、そのなだらかなピークの最高点は1か月以上のところにある。だから、12月後半以降急激に増えた新規陽性者数が死亡者数の急増として跳ね返るのは、まだまだこれからの話なのだ。

 19日に初めて1日の死亡者数が100人を超え(同じ日に重症患者数が1000人を超えた)、人々に衝撃を与えたが、それでも週間の死亡者数では今週は先週より微増しているに過ぎない。死亡者数は来週以降目に見えて増えることを覚悟しなければならないが、それは1か月から1か月半前の感染状況を反映しているのだ。つまり、死亡者数よりもタイムラグの短い新規陽性者数の推移こそ「タイムラグを常に意識しながら」注目していく必要があるということだ。

 このことを、特に政権批判側の人たちに対して強く訴えたい。

*1:南アルプス間ノ岳を死亡者数のピークに、北岳を新規陽性者数のピークにそれぞれたとえたくなる。