kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

「季節性第3波エピデミックの収束と新たな脅威の襲来。ワクチン戦略が遅れている日本が迎えるコロナ正念場」(牧田寛, ハーバー・ビジネス・オンライン)

 弊ブログにお寄せいただいた下記のコメントにて牧田寛氏(著述家・工学博士)の記事を知った。

 

 Gl17

https://hbol.jp/239753
こちらの分析によれば、季節性の第三波は終息しつつあるが、しかし既にもう変異株の拡大による第4波が立ち上がりつつあるとしていますね。

あとこれ、コロナ問題によく言及するおじま都議のツイート
https://twitter.com/ojimakohei/status/1363834540490285056

緊急宣言解除ムードに反応して都内の人出が急増しているとか。
行政の具体策がなくても自粛ムードでそれなりの効果が出るのは、裏返せば「もういいよ」と言った途端に台無しとなりかねない状況かと。

 

 牧田氏の記事へのリンクを改めて下記に示す。

 

hbol.jp

 

 記事には正直言って異論もあるが*1、同意できる部分も多々あった。たとえば下記の指摘は本当にその通りだと思う。以下引用する。

 

 本邦に有利となりますが、日韓台三カ国における第三波エピデミックの起点を10/1*として2/20迄の累計死亡者数の増加を評価すると次の様になります。有効数字は2桁です

 

日本 5900人/1.3億人

韓国 1100人/5.2千万人

台湾   2人/2.4千万人

 

 人口比で日本の人口1.3億人相当に補正すると、日本5900人、韓国2800人、台湾11人となります。台湾は桁違いに優秀ですが、本邦は、せめて韓国並みに防疫に成功していれば、9月以降に死んだ5900人のうち、53%にあたる3100人が死なずに済みました。これが第三波エピデミックにおいて「世界に誇る日本流コロナ対策」の真価です。

〈*現在筆者は、本邦において季節性第三波エピデミックSurge(秋の波)が始まったのは9月中旬と評価している〉

 

出典:https://hbol.jp/239753/3

 

 菅義偉の無策によって、死ななくても済んだ人たちの命が多く失われたというのは、弊ブログで繰り返し指摘してきたことだ。ことに昨年11月から12月にかけての菅の腰の重さは、文字通り「万死に値する」ものだった。しかし情けないことに、日本国民の多くは、緊急事態宣言の効果などで新規陽性者数が減っただけで、菅の失政を許してしまっている。ここまで権力者に甘く従順な日本国民のあり方には本当にうんざりさせられる。

 問題の第4波発生に関して、牧田氏は下記のように書いている。

 

 筆者は、前々回、前回と、第三波季節性エピデミックSurgeは3月末頃には収束すると予測してきましたが、一方で、感染力のたいへんに強い英国変異株の本邦への侵入と市中感染の拡大が見られ、制圧に失敗すれば2月中には英国変異株が支配的(Dominant)となり、非季節性第四波エピデミックSurgeとなることを指摘してきました。この場合、ワクチン接種の著しく遅れている本邦では、英国で11月中旬から12月に見られた巨大エピデミックSurgeを含めて警戒すべきと様々な場で警告してきています。

 

 厚労省の公開する変異株情報を有志が見やすくスプレッドシートにまとめたものを筆者は毎日見ていますが、統計と合わせて各種報道を見る限り、、既に本邦では2月初旬から英国変異株を支配株(ドミナント)とした非季節性第四波エピデミックSurgeが始まっており、季節性第三波エピデミックSurgeを現在置き換えつつあると筆者は結論しています。

 

 IHMEは、2/20更新の本邦COVID-19エピデミックの評価と予測において非季節性第四波エピデミックSurgeが既に支配的であると示し、筆者の考えと一致しています。

 

 

 昨日は火曜日だったので、毎週土曜日の公開している新型コロナの陽性者数と死亡者数の中間結果のデータ(中間結果)を確認した。その結果、先週確認された前週比の新規陽性者数の「下げ止まり」の程度がその後さらに悪化してはいないものの、前週比70%以下だったのが85%程度に弱まった状態で今週も推移している。たとえば昨日(2/23)の前週比新規陽性者数7日平均値は、1週間前(2/16)の84.8%だった。

 変異株によって第4波が立ち上がり始めているとまでは私には断言できないが、立ち上がってもおかしくないとは考えている。

*1:たとえば2月下旬に入って国内の死亡者数が下げ止まっているとの記述など。第1波の時と同様に緩やかに減少していると私は認識している。