kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

新型コロナの新規陽性者数減少に下げ止まりの兆候か/西浦博が緊急事態宣言解除の場合「遅くとも8月中に宣言相当の流行」と予測

 菅義偉は少し前に五輪選手だったか関係者だったかの命と「日本人」の命のどちらを優先するのかという蓮舫の質問(この質問も問題含みだと私は思うが)に対してまともに答えず、「安心安全」だか「安全安心」だかの決まり文句を含む呪文を延々と唱え続けたことがあった。

 昨日(6/9)の党首討論でも、菅は議論そっちのけで延々6分45秒にもわたって1964年の東京五輪の思い出を語り続けたらしい。そうやって適当に時間稼ぎをしながら、あと1か月半を切った東京五輪の開催を強行するつもりのようだ。その頃には日本は梅雨が明けて猛暑になっている可能性があるが、菅は小学生たちを五輪観戦に徴用する意向らしい。とんでもない人間だ。

 もちろん菅は新型コロナの新規陽性者数が減り続ける皮算用をしているのだが、その減り方に少し変化が現れた可能性がある。

 よく、議論を簡単にするために「指数関数的」という言い方をするが、実際の増減はきれいな指数関数の形はとらない。7日間移動平均値を指標として(つまり曜日ごとの規則的な変動の影響をキャンセルして)第1波から第4波の減衰の様子を見ると、ある時点までは指数関数的以上に急激に減少したあと、徐々に変化が鈍ってくる。また途中に波を打つようなうねりも見られる。後者は、局所的に小さな感染の波が発生したあとすぐに減衰したものが大きな波と重なり合っているのだろう。そういう小さな波もあるからなんともいえないが、ここ数日減り方がやや鈍くなる傾向が見られるようになった。

 第1波では減衰のピークは昨年5月11日の前週比マイナス61.5%だったが、第3波では今年2月13日のマイナス36.0%だった。そして今回の第4波では6月4日にマイナス31.0%を記録したあと徐々に減り方が鈍り、昨日(6/9)はマイナス28.8%になった。日を同じくして、デルタ株による東京の中学校でのクラスタが報じられた。

 この新規陽性者数減少の鈍り方が一時的なものか、それともデルタ株による第5波の立ち上がりの予兆かはまだわからないが、京大の西浦博教授が試算を発表したニュースが報じられた。下記は朝日新聞デジタル有料記事の無料部分。

 

www.asahi.com

 

「8月に宣言相当の流行」21日解除なら、西浦教授試算

阿部彰芳 田伏潤、市野塊 2021年6月9日 20時29分

 

 新型コロナウイルス予防接種が7月に高齢者で完了しても、未接種者を中心に今春の大阪府と同様の感染拡大が東京都で起きれば医療が逼迫(ひっぱく)する――。そんな予測を京都大の西浦博教授が9日、厚生労働省の専門家組織の会合で示した。緊急事態宣言が21日に解除された場合、「遅くとも8月中に宣言相当の流行になることを避けられない可能性を十分に想定する必要がある」としている。

 国内で使われている新型コロナワクチンは、従来株に対し、発症を防ぐ効果が9割以上ある。政府は7月中にも高齢者の接種を終える計画で、重症者の減少が期待されている。ただ、実際にどの程度、重症者数に影響するかははっきりしていない。

 西浦さんは、爆発的に感染が広がった今春の大阪府のデータを調べ、年代ごとの感染の広がり方と重症化率を計算。宣言が21日に解除される前提で、東京都にこれらのデータを当てはめ、重症者の増え方を予測した。

 すると、高齢者の接種率にかかわらず、7月下旬から重症者が急増。8月前半までに宣言が必要なレベルに達した。主な重症者は、未接種やワクチンが効かなかった高齢者や、まだ接種していない壮年~中年の世代だった。

 

デルタ株の感染力「従来株の1・8倍」

 仮に、病床使用率が70%ほ…(以下有料)

 

朝日新聞デジタルより)

 

出典:https://www.asahi.com/articles/ASP696JT9P69ULBJ00T.html

 

 実際にどのように推移するかはわからないし、IOCは「緊急事態宣言下でも五輪開催は可能だ」などとふざけたことを抜かしているから、菅政権がこのまま緊急事態宣言を延長した上で五輪開催を強行しようと考える可能性が最も高いのではないかと私は疑う。

 ただ、新型コロナの感染の波に見舞われる度に「これ以上は新規陽性者数が減らない」ベースラインが上がり続けているから、今回もそろそろ「下げ止まり」が始まっても全くおかしくない。