米山隆一は自身がかつて維新の党に属していたことがある人であって、現在は存在しない「維新の党」のサイトにその痕跡が残っている。
archive-ishinnotoh.minshin.or.jp
だから、いくら「過去の誤り」とはいっても好感の持てる人では全くないのだが、今回の「橋下ヒトラー騒動」での一連の意見発信は評価しないわけにはいかない。たとえば下記ツイートだ。
クレージー。ヒトラーを称賛に使うのは、(程度の問題はありますが)基本的に国際社会的にご法度です。橋下氏の言っていることは、本当にご都合主義で滅茶苦茶。 https://t.co/mxw6TIaLnT
— 米山 隆一 (@RyuichiYoneyama) 2022年1月28日
そうですよ。それが世界の常識。
それこそヨーロッパの会議で、ヒトラーを使って誰かを称賛したら、その場でつまみ出されかねないと思います。橋下氏、ものすごく偉そうに断言しますが、恐らくヨーロッパの事情なんて、全く知らないんだろうと思います。
— 米山 隆一 (@RyuichiYoneyama) 2022年1月28日
橋下は知ってて嘘を拡散してるんじゃないかと私なんかは勘繰ってるけどね。
まあ今回の騒動で、2012年には自民党の谷垣禎一総裁も読売新聞の渡邉恒雄主筆(ナベツネ。この人はもう90代半ばのはずだが、死ぬまで主筆の座は手放さないんだろうな)も橋下をヒトラーに、維新をナチスにそれぞれなぞらえていたのが確認できたことだけは良かった。ただ、この国に住む人の間でこの事実を認識している人がどれくらいいるのかは全くわからないが。それこそ「嘘も百回繰り返せば真実になる」という、ヒトラーと橋下がともに得意とした手法がまかり通っている。
「ヒトラー台頭時の雰囲気」 大阪維新巡り谷垣氏
- [自民党]
- [また大阪か]
- [また維新か]
「自民党の谷垣禎一総裁は18日、橋下徹大阪市長率いる「大阪維新の会」の国政進出に期待が高まる政治状況について、戦前に日本軍部やヒトラー、ムソリーニが台頭した際を想起させるとの観点から警鐘を鳴らした」
2022/01/27 13:08
「ヒトラー台頭時の雰囲気」 大阪維新巡り谷垣氏
2012年記事の発掘。谷垣や橋下がヒトラーを持ち出して発言してもスルーだけど、リベサヨがヒトラーを持ち出して発言することは許さないマンのお歴々はお元気ですか?
2022/01/27 15:06
読売渡辺会長が橋下市長発言に懸念 「『白紙委任』はヒトラーを想起」
みんな同じこと考えてるんだな
2022/01/27 16:35
以下、J-CASTニュース(2012年3月12日付)の記事から引用する。
読売新聞グループ本社の会長で主筆の、ナベツネこと渡辺恒雄氏(85)が、月刊誌「文藝春秋」最新号*1でほえている。橋下徹大阪市長の発言に対し「ヒトラーを想起」と懸念を示し、朝日新聞の「脱原発」主張を「亡国の政策」と断じている。(中略)
「選挙では国民に大きな方向性を示して訴える。ある種の白紙委任なんですよ」
渡辺氏は、この市長発言から「私が想起するのは、アドルフ・ヒトラーである」と述べ、第1次世界大戦敗戦後の閉塞感の中、ドイツで「忽然と登場」したヒトラーが、首相になると「全権委任法」を成立させ、「これがファシズムの元凶となった」と指摘した。
さらに、「『白紙委任』という言葉が失言でないのだとすれば」と断った上で、「これは非常に危険な兆候だと思う」と懸念し、「この点は、はっきりと彼に説明を請うべきだろう」とした。
ヒトラーを引き合いに橋下氏の「独裁」を心配する声は以前からある。
例えば府知事時代の橋下氏は2011年1月4日の会見で質問を受け、「ヒトラーのときの状況と(現在とは)全く違う」として、軍事力や立法権を「僕が持っているわけではない」ことや、メディアによるチェックが当時より厳しいことなどから、「独裁なんてなりようがない」と答えていた。(後略)
(J-CASTニュース 2012年3月12日)
「橋下がヒトラーを想起させる」ことは、2012年には日本の常識だった。これが橋下や松井一郎が維新の御輿に担ごうとした安倍晋三*2が自民党総裁に返り咲いてしまう前の健全な日本の姿だ。
今こそ「日本を取り戻」さなければならない。