kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

橋下が大石晃子を訴えた日、大阪市(市長・松井一郎)が「8日間で感染者1万2700人報告漏れ 入力追いつかず」と発表(呆)

 橋下が新選組の大石晃子を訴えたという。大方、昨日報じられた大阪市(市長・松井一郎)の大失態に典型的に見られる維新の失政(新型コロナ対策の破綻)から人々の目をそらさせるためだろう。

 

 

 大阪市の大失態についてはこれを報じた毎日新聞記事を示す。

 

mainichi.jp

 

大阪市、8日間で感染者1万2700人報告漏れ 入力追いつかず

毎日新聞 2022/2/3 21:22(最終更新 2/3 21:22

 

 大阪市は3日、市内で確認された新型コロナウイルスの感染者数について、1月26日~2月2日の8日間に計約1万2700人分の報告漏れがあったと発表した。感染者の急増に伴い、政府のシステムに保健所の入力作業が追いつかなかったため。入力された情報を元に保健所が感染者から体調を聞き取る「ファーストタッチ」にも最大1週間程度の遅れが生じた。

 

 感染者情報は、医療機関か、医療機関から感染者の「発生届」を受理した保健所が、政府の情報共有システム「HER―SYS(ハーシス)」に入力し、大阪府への報告も兼ねている。大阪市は極力、医療機関で入力するよう求めているが、手間の問題もあり、全感染者のうち約6割は医療機関から届いたファクスを元に保健所が40人態勢で入力を代行している。

 

 市によると、作業の逼迫(ひっぱく)に加えてハーシス自体の不具合もあり、1月26日~2月2日に1日当たり約200人~約3000人分の積み残しが生じた。

 感染拡大の第6波で保健所からのファーストタッチは滞りがちだったが、入力作業がスムーズに進まないことで、未入力だった感染者の多くに対するファーストタッチの遅れに拍車がかかったとみられる。一方、重症化リスクのある感染者については、優先的に体調の聞き取りを行っているという。

 

 市は2日から態勢を倍の80人に拡充し、2日までに6割に当たる7625人分の作業を済ませた。残り約5000人分について6日までの入力を目指す。

 市はこの他、1月14日ごろから市内の医療施設や高齢者施設など38カ所(感染者は計約670人)で発生したクラスター(感染者集団)を、大阪府に報告できていなかったことも明らかにした。

 

 松井一郎市長は記者団に「今の人的資源では対応が難しい。発生届の対象を絞るなどオミクロン株の特性に合わせて(保健所の業務を)見直すべきだ」と語った。【田畠広景】

 

毎日新聞より)

 

出典:https://mainichi.jp/articles/20220203/k00/00m/040/295000c

 

 何が「今の人的資源では対応が難しい」だよ。橋下、吉村、松井の歴代維新首長、特に橋下が「バサーット切った」結果だろ。お前らが菅直人にいちゃもんつけてテレビのワイドショーを騒がせていた頃、大阪の保健所はパンクしてたんだよ。維新に対して心の底から激しい怒りを感じる。「劣化版○○○」というべきか。もちろん橋下は「劣化版××××」である。

 大阪市のカウント漏れの結果、一昨日(2/2)の新規陽性者数が上乗せされた。昨日(2/3)は一時初の10万人超えとも報じられたが、一昨日をわずかに下回った。これについても毎日新聞記事を示す。

 

mainichi.jp

 

全国のコロナ感染者、累計300万人超 新たに9万6849人確認

毎日新聞 2022/2/3 20:52(最終更新 2/3 21:37 

 

 新型コロナウイルスの感染者は3日、全国で新たに9万6849人確認され、全国の感染者の累計が300万人を超えた。1日当たりの新規感染者が9万人を超えるのは2日連続で、16道県で過去最多を更新。重症者は前日比25人増の911人、死者は90人だった。

 

 大阪市で1月26日~2月2日に新規感染者約1万2700人分の計上漏れが判明し、うち処理の済んだ計7625人分が1月29日~2月2日の分に加算された。全国の1日当たりの新規感染者数の過去最多は2日の分のままで、人数は9万7448人に増えた。

 

 国内の感染者は2020年1月に初めて確認され、累計が100万人に達したのは約1年7カ月後の21年8月だった。約5カ月後の今年1月20日に200万人、その2週間後に300万人を超えた。

 

 3日に新規感染者が過去最多を更新した16道県は、兵庫県(6502人)▽埼玉県(5627人)▽福岡県(5272人)▽千葉県(4659人)▽北海道(3788人)――など。東京都の新規感染者は2万679人。過去最多だった前日から897人減少したものの、2日連続で2万人を超えた。大阪府は1万1990人だった。

 

 大阪府のほか、静岡県広島県などで過去の感染者の取り下げや追加があった。【まとめ・関谷俊介】

 

毎日新聞より)

 

出典:https://mainichi.jp/articles/20220203/k00/00m/040/282000c

 

 今週から17都府県*1で「みなし陽性」がカウントに加えられた一方、捕捉率は間違いなく大幅に下がっているから、10万人を超えた超えないの話には定量性が全然ない、つまり無意味であることはいうまでもない。ただ、陽性者が増えた減ったについての定性的な議論は可能であって、今後も横バイが見られたり減少が始まるようなら、感染の波はピークを迎えてそれを超えたと判断できる。その局面になった時「減ったと言っても意味はない」と言いたがる傾向が一部にあるが、それは間違っている。もちろん傾向的な減少がみられてもいない現段階では何も言えないが。現在は、過去の爆発によって山頂部がギザギザになって真の山頂部であるべき部分が吹っ飛んでいる富士山の頂上にいるようなものだと考えればわかりやすい。真のピークがいつかということは、新規陽性者数が、みかけの数字に過ぎないながらも傾向的に減少し始めたことが確認された時、初めて議論できる。

 テレビの報道番組では線形グラフしか示さないので視聴者には視覚的に伝わらないので、弊ブログではずっとNHKのデータ*2に基づく対数グラフを示している。昨日までのグラフは下記。

 

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国内のCOVID-19新規陽性者数及び死亡者数 (2020/3-2022/2, 7日間移動平均対数=NHK)

 

 検査がサチった影響がもろに出ているために断定は避けるが、第6波のピークが近づいている可能性がある。問題は遅れて増える死亡者数がどこまで増えるかであって、新規陽性者数のピークより少し(2週間程度か?)ピークが遅れる。昨日は90人の死亡者が報告された。1月1日以降の死亡者数を第6波によるとして計算すると、第6波の死亡者数は第5波の20.8%となり、5分の1を超えた。今のところ、第6波の死亡者数総計は過去のどの波も超えていないが、第1波と第2波をそれぞれ超えることはほぼ確実であり、第5波をも超える可能性がある。それでも政府が緊急事態宣言を出さないのは、現在既に感染の波がピークに近づいている可能性があり、「感染が減り始めてから宣言を出した」結果になるのを恐れているためであろう。

 もちろん初動が間違っていたのである。オミクロン株は確かに他の変異株と比較すると弱毒性だが(それでも季節性インフルエンザよりはずっと強毒性だ)感染力はずっと強いので、陽性者数と致死率を掛け合わせると同じくらいになる可能性がある。現にオミクロン株の方がより多い死亡者を出しているアメリカその他の例もある。それなのに岸田政権は甘く見てしまった。また、弱毒弱毒とばかり言い募ったテレビを初めとするメディアの責任も重い。

*1:大阪府と東京都が「みなし陽性」を使っている一方、北海道はまだ使っていないことがわかる。

*2:https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/data-all/