昨日はベイスターズが阪神に勝った。雨天中止にでもならない限りきょう決着する。
とりあえずDeNAがCS第2戦に勝って、阪神の第2ステージ進出という最悪の事態は避けられた。何かの間違いで勝率5割を切ったチームが日本シリーズに出場するようならば、今度こそCSのあり方を見直すべきだと思う。それにしても、阪神の応援団は昔からガラが悪い。
— 神子島慶洋 ⊿³(粒) (@kgssazen) 2022年10月9日
阪神の応援団の件は、大昔から「ガラが悪」かったわけでは決してない。
2001年に出版された井上章一『阪神タイガースの正体』に、1960年前後だったかの甲子園の応援は関西弁なので迫力がないと評されていたと書かれていた。当時は毎年のように西鉄ライオンズと優勝を争っていた南海ホークスの方が、地の利もあって人気を集めていたようだ。
それが、神戸のサンテレビや大阪の朝日放送(ABC)ラジオなどがタイガースを応援するようになって、それ自体は関西にも侵食していた読売人気を弱めて地元球団の振興させるメリットが大きかったが、副作用として「傍若無人な振る舞いが許される阪神ファン」という「(作られた)ファッション」ができ上がってしまった。こんなものは関西人気質とは何の関係もない単なる群集心理でしかないと思って当地(阪神間)で育った私は昔から軽蔑していたが、かといって読売に靡く気にも全くならなかったので、1984年頃から徐々にスワローズを応援するようになった次第。
今回、『週刊女性』は「大阪の恥」だと表現したが、これは1985年に阪神が日本一になる前年の開幕前に文藝春秋が出している『NUMBER』が大々的に謳ったフレーズでもあった。
でも、甲子園球場は大阪府ではなく兵庫県にあることはともかく、この手の悪しき「ファッション」は何も関西や大阪に限らない。サッカーの浦和レッズのサポーターなども同類ではなかろうか。
また、同じプロ野球でも読売のファンは昔から数の力を恃んだ気質があり、これは「読売に対抗する側の『何をやっても許される』集団」という阪神ファンの「ファッション」と対になっていて、「読売あっての阪神」だなあと思わずにはいられない。
阪神は読売を2位に抑えてリーグ優勝をしたことが一度もなく、2014年にクライマックスシリーズファイナルステージで読売を4連覇したのが唯一「読売を直接対決で破った」実績になっている。
その阪神が今日DeNAに勝ったら次は神宮で、そうなるとレフトスタンドの一角でしか騒げない横浜スタジアムとは違って、阪神ファンの方が多数を占めることは目に見えている。
そして、阪神がクライマックスシリーズを勝ち上がって日本シリーズでオリックスと対戦すると仮定すると、京セラドーム大阪のスタンドに占める両チームのファンの比率がどうなるか。これは神宮球場よりももっと悲惨なことになるのではないかと思われる。
こういう、昔の読売ファンを思わせる「数の力を恃んだ」スタンドの光景など見たくないので、DeNAには今日も阪神に勝ってもらいたいと強く願う次第だが、果たして結果はどうなるか。