kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

プロ野球選手が次々と熱中症でやられる地球灼熱化の時代にヒートアイランドの東京に屋外球場を新設しようという「神宮新球場」は正気の沙汰とは思えない暴挙だ

 今週はやたらと忙しくて木金と2日続けての「寝落ち」だった。昨日はその影響で、山登りしているときの「シャリバテ」みたいな症状が夕方に出たので、急遽糖分を補給してなんとか乗り切って帰宅したらまたすぐに寝てしまった。

 昨日は一昨日の失敗に懲りて、帰宅する前に軽く腹ごしらえをしたが、スマホを開けた時にヤクルトの村上宗隆が2本のホームランを打った速報が目に入った。それを見て、でも投手陣が打たれて結局負けるんだろうなと思ったものの経過を見るだけで腹が立つのも鬱陶しいからと思って経過は確認しなかったのだが、早朝に起きて結果を確認すると案の定で、山口県出身の先発投手・山野が村上の先制2ランの援護をもらった直後の2回表に9失点して、ヤクルトは広島に負けた。村上の2本目のホームランは、予想通り「焼け石に水」だった。

 まあそういうのはいつものことだが、夏になって蒸し暑くなると、神宮球場に限らず野外球場の試合では乱打戦が多くなる。ただ現在がかつてと違うのは、出場選手たち、特に投手に熱中症の症状が出るようになったことだ。

 来月7日からは甲子園の高校野球が始まるが、高校野球でも昨年は選手の熱中症が問題になった。今年は開幕からの3日間だけ、暑い盛りの昼間の試合は行わず、午前中と午後5時からの「2部制」をとるらしい。

 地球温暖化ヒートアイランド現象の悪影響はついにここまできた。

 夏の真っ盛りにデーゲームをやる高校野球はいずれ開催時期か使用球場(京セラドームなどの屋内競技場での開催)のどちらかを見直さざるを得なくなるだろうが、既にプロ野球のナイターでも熱中症が出ている以上、少なくとも首都圏や京阪神などの大都市圏での屋外球場の新設は考えものだろう。

 ここで私の念頭にあるのが神宮新球場であることはいうまでもない。

 私が激しく敵視している「駅前は朝の七時」なるXerの望み通り小池百合子東京都知事に三選されたので、残念ながら神宮新球場の建設計画は進みそうだ。

 私は前々からこの神宮新球場の新設には大反対だ。

 神奈川県大和駅前の御仁は、新球場でヤクルトの投手陣が箱庭から解放されるなどと無邪気に喜んでいるが、本当にそうなるだろうか。

 そもそも球場が広くなるかどうかも怪しい。最近は福岡や千葉の球場が外野を狭めてホームランを出やすくしているし、日本ハムも広い札幌ドームから狭いエスコンドームに移転した。その結果、エスコンで行われたオールスター第1戦は、翌日行われた神宮の第2戦と同じような大乱戦になった。神宮新球場もそんな球場になるのではないか。何しろ今は「グラウンドの面積を狭める」方がトレンドになっているご時世なのだ。

 また、観客席は当初5万人収容などと謳っていたらしいが結局現在の神宮と同程度の3万人収容になるらしい。

 そして最大の問題点は屋外球場であることだ。しかも近くに高層ビルが2つ建つのでビル風の問題もある。以前そのことについてブログ記事を公開した時、ビル風はスタンドの観客にはあまり影響がなさそうだがグラウンド上でのプレイに影響を与える可能性があるとのコメントをいただいた。

 この時期の蒸し暑い日に湿った熱風にさらされたら体力は激しく失われる。

 私にはもともと閉鎖的なドーム球場が苦手で、何も読売がドーム球場を本拠地にしているばかりの理由でなくドーム球場を嫌っていたのだが、ここまで気候の猛暑化が進んでしまっては、首都圏や京阪神プロ野球の常打ち球場として屋外球場を新設すること自体が考えものだとの意見に改めるに至った。

 それでも神宮新球場を含む神宮外苑の再開発が進む理由はただ一つ。不動産会社その他の開発側の都合である。球場でプレイする選手や球場に脚を運ぶ観客など、彼らにとっては二の次三の次なのだ。そしてそんな不動産会社と癒着しているのが東京都知事小池百合子だ。そんな小池が東京都知事に三選されてしまったのは一大痛恨事である。

 余談だがMLB大谷翔平アメリカ西海岸に固執しているのは賢明である。なぜならあの地域は湿度が低いからだ。夏の体力の消耗に関係するのは高温以上に高湿だ。アメリカも西海岸南部のように湿度が低い地域ばかりではない。二刀流と米西海岸への2つのこだわりが、昨日「日米通算250号ホームラン」とやらを打ったという(大谷自身に「日米通算」の記録へのこだわりがあるとは思えない)大谷を大成させたといえる。

 神宮新球場は、高温高湿の上に真夏の熱風までもが選手にダメージを与える最悪の球場になる恐れが強い。こんな正気の沙汰とは思えない暴挙は絶対に止めなければならない。