kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

たまにはパリ五輪の話も/立民の右側では重徳和彦と小川淳也が代表選出馬に意欲を見せているらしい

 例の「駅前は朝の七時」のXを見てもパリ五輪ばかり書かれているが、私は歳をとるほどに五輪に対する関心が薄れているのでこれまで何も書いてこなかった。

 前回の東京五輪では、それでもたまたまテレビに映っていたバレーボールの女子で古賀紗理那が負傷した場面を見たので多少の関心を持ち、負傷を押して出場した古賀、この人には最初は当時の中田久美監督がもっとも期待していたらしいゼッケン1番の選手よりもパワーが見劣りするかなと思っていたのだが、その古賀の技術の高さに気づくようになった。しかし決勝トーナメント出場を逃し、叩かれたのは中田監督だった。

 今回は、その古賀が五輪前に今大会を最後に引退すると発表した時点で期待できないと思ったので全く見なかった。始まる前にリタイアを発表して大失敗した例として、日本プロ野球の2022年開幕直前に「今季限りで退く」と発表した阪神矢野燿大前監督を思い出したからだ。私は22年のセ・リーグの本命は阪神だろうと思っていたので、こりゃ助かるぞと思ったら案の定阪神は開幕9連敗で躓き、それが最後まで響いた。パリ五輪の女子バレーも同じで、決勝トーナメント進出には全く及ばない最初の連敗で、東京五輪よりもっとあっさり終わってしまった。

 毎回開幕直後に始まる柔道は少しは見るのだが、今回はスポーツニュースでしか見なかった。例の阿部詩の2回戦敗退だが、あれは大会前に「兄妹連覇」を煽りまくり、勝って当たり前みたいな空気を作り上げた日本のスポーツメディアが悪い。

 私などプロ野球でスワローズを応援するくらいだから「勝って当たり前」というのが大嫌いで、たとえば阿部一二三に関していえば、彼は五輪代表選出のライバルがいつも結構強いが、私は阿部の相手方の選手を応援するのが常だ。とはいえ、姓が安倍ではなく阿部であるせいもあってか、阿部兄妹に対するアンチというわけではない。私が言いたいのは相手だって勝とうと必死だということだ。柔道の標語にしたって、少し前の宮武嶺さんのブログ記事にもあった通り、「自他共栄」という四文字漢語があるではないか。これは嘉納治五郎の言葉らしいが、「勝って当たり前」の風潮は、そもそも柔道の精神とは相容れないと思う。

 阿部詩は総合力では優勝したウズベキスタンのケルディヨロワを間違いなく上回っていたと思う。だから技ありを奪い、ケルディヨロワは指導を2回受けて、相撲で言えば「土俵際に追い込まれて」いた。そこから「谷落とし」という、谷亮子を嫌ってやまない私には大ウケする名前の技で阿部から一本を奪って逆転勝ちした(うっちゃった)。

 阿部は団体戦でも「谷落とし」で技ありを奪われた(その後逆転勝ちしたが)ことから「負けに不思議の負けなし」だったことがわかる。阿部の大泣きで思い出したのは2016年のリオ五輪で負けた女子レスリングの吉田沙保里であって、私は正直言ってあの時の吉田にも今回の阿部にもあまり感心しなかったが、諸悪の根源は「スポーツで『常勝』を宿命づける」ようなあり方だ。そう、あのプロ野球の邪悪球団のようなあり方。だからこの土日も気分が悪かった。余談だが、スワローズ側からいえば3年前には奥川恭伸と張り合っていたはずの高橋奎二のふがいなさが目立つ。昨年も、開幕ダッシュに成功するかに見えたスワローズが最初に躓いたのが、高橋がDeNA戦で打ち込まれて逆転負けした試合だった。

 今回は立民代表選の件がずいぶん後回しになった。

 立民の右側では、どうやら「直諌の会」の重徳和彦と、2021年代表選でも立候補した小川淳也が代表選出馬を狙っていて、それで泉健太が推薦人集めに苦労してリベラル系の「サンクチュアリ」に触手を伸ばしているようだ。リベラル系の職種を伸ばすやり方はそもそも小川が3年前からやっていたことで、それらに対して枝野幸男を迎え入れたサンクチュアリが引き締めを図っており、それが膠着状態を招いているようだ。

 重徳については下記時事通信の記事を参照した。

 

www.jiji.com

 

泉代表は「物足りない」 立民・重徳氏、党運営を問題視

2024年08月02日19時07分配信

 

 立憲民主党重徳和彦衆院議員は2日、国会内で記者会見し、泉健太代表の党運営について「若さという強みを発揮できているかというと、物足りないところがある」と述べ、不十分だとの認識を示した。9月の党代表選への対応に関しては明言を避けた。

 

 重徳氏は立民の中堅・若手議員グループ「直諫(ちょっかん)の会」の会長を務める。メンバーは20人弱。会見は次期衆院選をにらんだ同会の政策ビジョン発表が目的で、民間資金を活用した投資の促進などを訴えた。

 

時事通信より)

 

URL: https://www.jiji.com/jc/article?k=2024080201160&g=pol

 

 一方の小川は、さらに突っ込んで泉代表時代の3年間のあり方を痛烈に批判している。

 

 

 「客観的に3年間立憲に自力での推進力が出なかった」というのはその通りで、泉時代ん3年間は、私が見る限り、まず「提案型野党」路線や維新へのすり寄りによって2年間党勢を大きく下げ、次いで自民と維新の敵失に助けられて半年あまりでそれまでの2年間の下げ分を上回るほど党勢を拡大させたが、都知事選の惨敗で元に戻ったというものだ。「自力での推進力」など全くなかった。

 

 

 「次期総選挙を逃すと、石丸さんなどの第三極が伸びてきて、もう立憲にお鉢が回ってこない恐れも」というのもいえている。少なくとも「ホップ、ステップ。5年後の政権交代を目指す」などと悠長なことを言っていられる情勢では全くない。変化を求める民意はそれよりももっと、ずっと切実だ。

 

 

 「勝負勘の弱さ」というのは泉健太に対する批判だろうが、勝負ができるのは自分だというのはいささか甘い。というのは、小川自身決して勝負勘が強い人ではなかったからだ。本当に勝負勘が強い人なら、2017年に自らの志向としがらみとを秤にかけて「しがらみ」を選んで希望の党入りすることなどなかったはずである。こういった勝負感の弱さの結果が、対平井卓也2勝5敗という衆院選の戦績に表れている。

 小川は下記Xをリポストしている。

 

 

 こういうのを見ていると、小川が泉健太とも枝野幸男とも戦う気満々であることがよくわかる。

 小川の「維新とも共産とも組む」行き方は小沢一郎野田佳彦とも共通するので、小沢や野田が考えているのは小川ではないかとの気もする。

 しかし小川淳也は53歳であり、「40代」「女性候補」など小沢や野田が口にしたらしい要件は満たしていない。

 結局、組織内部の暗闘が可視化されていない以上実際に起きていることはよくわからない。