kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

私は消費税に関しては消費税還付法案を支持しておりまして、リベラル・左派系の政治言論が消費税減税にこだわりすぎていることについては非常に問題があると思っています。(北守=藤崎剛人氏のXより))

 まことん氏のXより。

 

 

 これには賛成。それを主張した河野太郎は大嫌いだし、軽蔑すべき政治家だとさえ思っているが、それとこの件の是非とは全く違う話だ。

 

 

 これもその通りだ。本当の「人気取り」は小泉進次郎の言説のようなものを指す。

 まことん氏は、返す刀で元号新選組(の支持層)も一刀両断にしている。

 

 

 まことん氏に批判されたXを再掲する。

 

 

 「おまけに年末調整まで個人でやれ!なんて言い出してますが本当にそれで良いのでしょうか?」という言葉が何の疑問もなく出てくる人たち。「支持層に内在するパターナリズム」と言われても仕方ないだろうと私も思う。

 そういえば何年か前に山本太郎の「著書」(どうせ聞き書きだろうが)であるちくま文庫を読んだことがあるが、特異な芸能の才能を持つこの人が、普通の人とは違うという芸能人としてのプライドというか、一種の階級意識をあけすけに語っていると思わせる箇所があった。だから自らが独裁権力を振るい、支持者たちがついてくるのは当たり前だと思っているのだろう。そして支持者(信者を少なからず含む)は山本に唯唯諾諾と従う。

 山本が呪文のように唱える「消費税減税」もその一つで、それが野党支持者や反自公政権無党派層のみならず、多くの野党の政治家たちにまで強い影響力を持つに至っている。その範囲は広く、純粋なネオリベラリスト、「日本版MMT」論者ないし信奉者、直接税だけで良いとする論者などさまざまな勢力がカバーできるので、権力者(政治家)である山本にとっては使い勝手の良い言葉になっている。しかしその弊害も大きい。

 前の記事に続いて、宮武嶺さんのブログ記事を取り上げる。下記記事で宮武さんは、立民代表選に立候補した枝野幸男野田佳彦の政策を比較している。

 

blog.goo.ne.jp

 

 その中から、消費税に関係する部分を以下に引用する。

 

さて、野田氏が9月5日に発表した政策集を一読して失笑したのは、『2. 「分厚い中間層の復活」、豊かな暮らしに向けた政策総動員』の減税の部分。

 

『消費税の半額相当を所得税の額から控除し、控除しきれない分は給付することにより消費税の逆進性を緩和する「消費税還付法案」に基づき、「給付付き税額控除」の本格的な導⼊を図る。』

となっていて、先に枝野氏が発表した「枝野vision2024」

「消費税5%分の戻し減税策として、無収入層から中間層までの幅広い国民を対象に、給付と控除を組み合わせた還付制度(給付付き税額控除)を創設する。」

の丸パクリだったことです(笑)。

 

 私も枝野氏のこの公約は、単純に消費税を5%下げるよりも消費税の逆進性を正す効果が高いので感心したのですが、元首相の野田氏も感心したらしくそのままいただくことにしたようですwww

 

 まあ、リベラル左派の方々など有権者に対するインパクトとしては「消費税5%削減」と銘打った方がわかりやすいでしょうから、ここは二人とも叩かれるんでしょうね。

 

URL: https://blog.goo.ne.jp/raymiyatake/e/ed9cfb233cd79b610012ce0af3cdad3a

 

 引用者(古寺)が赤字ボールドにした引用部分の末尾は結構皮肉が強烈に効いていて、「消費税減税」を錦の御旗にする「リベラル左派」たちは、枝野(や野田)をネオリベと決めつけて叩いているのだろうけれども、実際には枝野(や野田)の政策の方が再分配の効果が高いと言っている。

 枝野が掲げる消費税還付について解説しているのが下記北守(藤崎剛人)氏のXだ。

 

 

 埋め込みリンクだと最初の方しか表示されないので、以下に上記Xの全文を引用する。

 

私は消費税に関しては消費税還付法案を支持しておりまして、リベラル・左派系の政治言論が消費税減税にこだわりすぎていることについては非常に問題があると思っています。

 

 立憲の代表選に関しても、消費税減税と言わないヤツはとにかくだめだといった短絡的な議論が多い。普段まともなことを言っている左派系言論人でも、こと消費税になると原理主義になるのは理解できないです。

 

 なるほど経団連等の圧力により、90年代に消費税の増税所得税法人税増税が事実上のセットで行われたのは大きな問題だったとは思いますが、所得再分配の手法としては消費税減税より効果的な分配方法はいくらでもあります。

 

 たとえば消費税を5%減税するとおよそ10兆円分が返ってくるわけですが、その恩恵は当然たくさん消費した人、つまりお金持ちほどあるわけです。100万消費する人は5万円分の恩恵、1000万消費する人は50万円の恩恵です。それなら同じ財源で単純に一人当たり10万円給付したほうが再分配効果があるということになります。税と分配はトータルで考えないと意味がありません。

 

URL: https://x.com/hokusyu1982/status/1831766996800987216

 

 上記の説明が非常にわかりやすい。

 消費税には確かに逆進性があるが、世の中にはそれよりももっと逆進性の強い税がある。それが人頭税(等額課税)であって、等率課税である消費税よりもさらに低所得層に厳しい。ならば、その逆の等額給付をやれば、所得に応じて等率で給付するよりも再分配効果が高いのは当たり前という話だ。

 しかしそれらを全部すっ飛ばして、「消費税減税に賛成か反対か」で踏み絵を踏ませ、反対ならネオリベ、というより最近時々聞く(実は少し前からあるかなり古びた言い回しだと思うが)「ザイム真理教」信者だと決めつけるのが、一部の括弧付き「リベラル・左派」のあり方だということだ。

 立民代表選に関していうと、「消費税減税」を言ったのは、告示日当日なのにともにまだ出馬表明していない江田憲司と吉田晴美だ。江田は元みんなの党ネオリベだから「小さな政府」志向と消費税減税の相性は抜群に良い(だから日本維新の会も消費税減税を主張している)ので当然だ。だが吉田晴美の場合は経済政策にはかなり不安が大きいと言わざるを得ない。それでもなんとか立候補にこぎつけてもらいたいが。

 前記宮武嶺さんのブログでは野田佳彦が批判されているが、立民中間派系の泉健太支持者であるnaoko氏のXを見ると、野田よりさらにあやふやなのが、氏自身が支持する泉らしい。

 

 

 

 

 

 支持者が認める通り、泉はあるいは野田以上にネオリベに弱い可能性がある。上記のやり取りで名前が出てきた馬淵澄夫山本太郎の「消費税減税仲間」だ。山本は本心では「小さな政府」論者ではなく、単に政局の都合によって「消費税減税」を叫んでいるものと思われるが、馬淵は極悪な極右とネオリベの二刀流である可能性が高い。

 まだ経験が浅い吉田については「今後の課題」とみてとりあえず評価から外すと、ネオリベからの距離では「枝野>>野田 ≒ 泉>江田」ということになりそうだ。野田もダメだがやはり泉もダメで、江田は論外といったところか。もっとも過去に枝野が掲げた時限的消費減税の公約を決めたのは江田だったらしいから、枝野自身の過去の立民の統治に問題があったとの批判はしないわけにはいかない。

 また、その江田が立民では唯一良いと言ったらしい山本太郎は、自身がミイラ取りがミイラになりかかっているのではないかと懸念される。