NHKニュースより。
以下引用する。
自民 石破新総裁“来月9日衆院解散27日投開票”を軸に最終調整
2024年9月29日 20時42分
次の総理大臣に就任する自民党の石破新総裁は、来月1日に召集される臨時国会で、9日に衆議院を解散し、27日に衆議院選挙の投開票を行う日程を軸に最終調整に入りました。
衆議院の解散・総選挙について石破新総裁は、NHKの「日曜討論」で「閣僚もかわるので国民の判断をなるべく早く仰ぐべきだし、仰ぐだけの材料の提示をなるべく早くしたい。この両方を満たさなければいけない」と述べました。
その上で「来月中の投開票もあり得るか」と問われ、「いろいろな可能性は否定はしない」と述べ、来月中の実施も排除せず日程の調整を進める考えを示しました。
そして、複数の党幹部によりますと、石破氏は、あさって召集される臨時国会で、野党側との論戦を経て、来月9日に衆議院を解散し、来月15日公示、27日投開票の日程で衆議院選挙を行うことを軸に最終調整に入りました。
これに対して、立憲民主党の野田代表は、盛岡市で記者団に対し「国民に信を問うための判断材料を整えるための論戦から逃げようとするならばそれは『裏金解散』と言わざるを得ず、旧統一教会の問題も含めて再調査しないと言うのなら『臭いものにふた解散』だ」と批判しています。
(NHKニュースより)
URL: https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240929/k10014595651000.html
私は、仮に高市早苗が自民党総裁選に勝ったなら、前言を翻して臨時国会開会早々の衆議院解散をやらかすのではないかと予想していた。高市には「積極財政による大規模軍拡」くらいしかウリがなく、国会論戦でボロを出しまくって内閣支持率を下げるのが目に見えていた。
しかし、自分の政策や思想信条・主義主張に自信を持っているであろう石破茂なら、総選挙は12月頃になるのではないかと思っていた。
それは私の買いかぶりに過ぎなかった。石破には岸田文雄と同程度の信念の持ち合わせがないことを自ら露呈した。
とはいえ仮に小泉進次郎が首相になったらネオリベポピュリズムによって、また高市早苗が首相になったら極右ポピュリズムによって、それぞれ総選挙は自民党が、少なくとも2021年と同程度かおそらくそれ以上の圧勝を収めるだろうことが目に見えていたので、彼らと比較するとポピュリズム的熱狂を巻き起こす力を欠く石破の方がまだ「勝負になる」かもしれないと思う。しかし現実の民意がどんなものかはわからないので、この予想は外れるかもしれない。
立民が野田佳彦で保守票を引き剥がせるかどうかについては、一時期こたつぬこ(木下ちがや)氏がよくリポストしていた下記「レバ子」氏(連合左派の人)の予想通りになると思う。
野田佳彦と石破茂には政策的にはそう差もなく、結局後は組織力の差。立憲選対が保守層を奪おうとする戦略に固執するなら失敗に終わります。
— レバ子@Labor Struggle (@laborkounion) 2024年9月28日
石破茂も十分右派ですが、民族主義者でもなく単純にタカ派新保守主義者。立憲民主党より右の層は自民党にほぼ奪われるので、保守層に固執すればするほど党の融解を始めます。保守側を個別政策で切り崩すなら、意味がありますがそれ以外なら計算しない方がいいです。
— レバ子@Labor Struggle (@laborkounion) 2024年9月28日
また共産党に関しての見立てにも説得力がある。
権威主義に嫌気がさした日本共産党票が浮いているのだから、それを固めつつ中間派までリーチを広げるのが基本戦略です。保守層を奪いにいく戦略は彼方の出方次第でした。常識の範囲内の右派なら、立憲民主党に右の票は行くことはありません。
— レバ子@Labor Struggle (@laborkounion) 2024年9月28日
この「権力主義に嫌気がさした」という点ばかりは、組織内権力者による恣意的な権力行使によって痛い目に遭わなければなかなか理解されないものなのかなあと半ば諦め気味に思っている。「組織内権力者による恣意的な権力行使によって痛い目に遭う」なんて割と普通にあることだとも一方では思うし、だから立民代表が野田になっても立民から離れた票が共産や元号新選組に乗るのではないかという、三春充希氏が期待しているかもしれない現象は今のところあまり見られていないのではないかと思っている。しかしこれらももう少し時間が経たなければどうなるかはわからない。
高市早苗については下記がいえていると思った。
高市早苗現象は本人次第でそう長く続かないでしょう。この手の現象は土井たか子から始まり、いずれも一過性のものにすぎなかったです。イデオロギーよりキャラクターも現在の政治家にとって人気の要素になるでしょう。トランプ現象の一端を見た気もしました。
— レバ子@Labor Struggle (@laborkounion) 2024年9月29日
高市は2003年には比例復活もできずに落選した程度の政治家だからね。人気は一過性のもの以外の何物でもないだろう。
下記の2つのXはいささか耳が痛い。
グローバルスタンダードという言葉は愚かでした。聖域なき構造改革はそうした言葉の意味をよく分からず、取り入れすぎてしまいもう取り返しがつきにくい場所にまで話は進んでしまいました。民主党内「リベラル派」はあまりに無力。そもそも社会民主党やれいわ新撰組は個人独裁になりつつあります。
— レバ子@Labor Struggle (@laborkounion) 2024年9月28日
確かに社民党も小さくなって個人独裁政党化している。でも福島瑞穂は12月には69歳だから、個人独裁はいつまでもは続かないと思っている。
政府不信、公共不信、そして陰謀論。これらは全て一つに繋がっている気もします。その内容が、イデオロギーが違ってもいっときのムーブメントは起きます。石破茂は実は極右だったという批判は私は有効ではないと思います。徹底的に路線を変更した新しい社会像を見せないと自民党に再び敗退します。
— レバ子@Labor Struggle (@laborkounion) 2024年9月29日
「石破茂は実は極右だったという批判は有効ではない」かもしれないが、何もやらないわけにはいかない。
下記Xは「言えてる」かと思う。
グローバル資本主義の反対論が全く立憲民主党内に根づかない以上、保守派が後生大事に唱える「経済成長論」に敗れ、民族主義者はポピュリズムになり、一部左派は現代貨幣理論を唱えるでしょう。それを食い止めるのはそれこそ右派にできない「リベラル派」がやるしかないですが、自覚が非常に薄いです。
— レバ子@Labor Struggle (@laborkounion) 2024年9月28日
下記は上記Xへの反応。
グローバル資本主義論の範囲論の問題点はそれを唱える奴がナショナリストであることですからねえ。
— GODAI@FALCON (@GODAI_seiji) 2024年9月29日
いや、グローバル資本主義にグローバルに対抗するトマ・ピケティのような行き方もあると思うんだけどね。
私は日本版MMTには全く心惹かれないけれどもピケティには大いに心惹かれる。最近は目を向ける人がほとんどいないようだけれども。