夏の参院選に立民公認の比例区候補として出馬が内定している森裕子が謎のXを発信した。
そもそも、所得再分配(税と社会保障給付の結果、所得が再分配され、格差が縮まるはず)が、機能しないどころか、逆機能、つまり、格差が解消するどころか拡大していることは全くおかしい。
— 森ゆうこ (森裕子) (@moriyukogarden) 2025年2月27日
そうだ!
— 初鹿明博 (@AkiHatsushika) 2025年2月27日
やはりダメな人だ。もともと自民党の逢沢一郎(岡山1区)の秘書からスタートした人のようだが、2009年の政権交代選挙で民主党公認で初当選。2014年衆院選では維新の党から、2017年衆院選では立民から立っていずれも大西英男に負けて比例復活したが、2020年に問題を起こして議員辞職した人だ。経歴をみても節操がない。その時その時の流行に安易に乗っかるような人なのだろう。そういえば先日5年ぶりに行った江戸川区中央図書館で(貸出カードの期限が切れていたので更新した)、あの近くに東京14区に変わった地域があることに、かつてこのあたりでは見かけなかった松島みどりのポスターを見て気づいたが*1、小選挙区制になって以降、江東区民は選挙区が変わる経験を全然知らないのだった。もっとも私の居住歴は15年ほどだけど。でももう15年も住んだかと思う。初鹿は江戸川区平井の出身で、あのあたりは江東区固有の領土のような気もするが、それはまあどうでも良い話。
森裕子の話に戻ると、森のような極論を主張する時にはその根拠を示さなければならないはずなのにそれをやっていない。不誠実極まりない人である。こんな候補者には落選してもらいたいと思うが、この人を公認したのは旧オザシン(小沢一郎信者)たちが新選組や自由党に投票するのを阻止する狙いか、さもなければ(陰謀論的に書けば)野田佳彦と小沢一郎との間で話がついたということか。その陰謀論(陰謀仮説)の当否はともかく、少なくとも定数1になった新潟県選挙区ではもはや勝ち目はないということで、仮に当選したとしても上がりのポジションの政治家という位置付けなのだろう。もちろん私は参院選の比例区には森の当選に手を貸しかねない立民には(これまで通り)投票しない。前回は福島瑞穂の当選に手を貸してしまうことを承知の上で社民党の別の候補者の名前(秋葉忠利元広島市長)の名前を書いたが、福島瑞穂が非改選の今回は社民党は比例区の議席ゼロかもしれないと言われている。だが私は今年も社民党に入れることになるだろう。
だからその上で社民党を批判するとかそういうことは今回は書かない(書いたようなものか)。ただ思いっきり、それこそ共産党の比ではない少数政党になって久しい。政党要件の存続可否がまたしても言われている。社会党の再興を社民党から起こすことが可能かどうか、その見通しは全く立っていない。私は今の社民党に投票はするものの支持しているとはとうてい言えない状態だ。
ところで、北守さん(藤崎剛人)氏はblueskyもやっておられるようだが、ポストの頻度はやはりXほど多くない。今年、ついにイーロン・マスクが正式に政治権力者になったので、X帝国はいずれ打倒されなければならないと思うが、ブログからも現状Xへのリンクが多くなるのは止むを得ない。しかし下記1月31日のポストはblueskyにリンクする。
減税派の、取りすぎた税金を返してもらうだけという意味不明な主張には、あなたが稼ぎすぎた分を返してもらってるだけと返答していこうな。
— 藤崎剛人/北守 (@hokusyu82.bsky.social) 2025-01-31T10:00:03.668Z
民民は年収800〜2500万円の層を支持層の中核として狙っているのではないかとも話があるが、その民民を支持するような人たちをどう呼ぼうか。「減税派」でも良いが、私は最近、特にその思想が強い人たちを「減税主義者」と呼び始めている。もちろん「減税主義」は新自由主義の一分派である。
「返すなら取るな」というのが彼らのスローガンだが、これは再分配を正面から否定する言い草なので、弊ブログが彼らに対する主要打撃論をとるのは当然だ。
立憲民主党が若者に人気がないという話だが、いつも言ってるけど、右派も左派も減税ポピュリズムに流れている中で、立憲は支え合いの政治というブルーオーシャンを取りに行けばいいと思いますけどね。医療子育て年金教育への支援策とともに、支え合いの理念から論理的に訴えていけば支持する若年層も増えるでしょう。減税への欲望は通俗道徳の内面化にすぎないのだから、「頑張った人が報われる社会」ではなく、「皆が安心して暮らせる社会」を理念とし、そのために必要な改革を行うために一貫した政策を打ち出すでいい。
— 藤崎剛人/北守 (@hokusyu82.bsky.social) 2025-02-13T11:29:53.998Z
しかし立民にあって「リベラル派の星」みたいに言われていた東京8区の人が、代表選の恩返しもあってか江田憲司の減税主義議連に入って役職についているようではどうしようもない。吉田晴美のことだ。中央線沿線の人はダメだとまでは言わないけど。
上記は2月13日のポストだが、下記ポストはblueskyにはないのでXをリンクする。
なかなか資産がある富裕層への課税が制度的に難しい中で、消費税はそうした層も誤魔化せない税制として貴重だからです。たとえば上から下まで全員5%減税するよりら消費税を富裕層からきっちりとって、貧困層〜中間層には給付付き税額控除で最大5%分を返すというのが合理的です。 https://t.co/QGhnsGiJT8
— 北守さん (@hokusyu1982) 2025年2月16日
上記Xから張られたリンクは削除されている。減税主義者にはそのようないい加減な人が多い。今は減税主義が大流行だからそれに乗っかっているだけなのだろう。
それはともかく「資産がある富裕層への課税が制度的に難しい」から「消費税はそうした層からも誤魔化せない」というのは本当にそうで、金額では富裕層の負担が多いが率で見れば逆進性があるのは当たり前である。それに対処するのに、減税と、消費税よりも逆進性が強い人頭税の裏返しにあたる給付とを比較すると、後者の方が優れているのは当たり前である。財政学の教えるところによればそれよりも現物給付の方がさらに再分配の効果が高いが、それももし自分が癌のような大病を患って高額の医療費が必要な場合などを想定したらすぐにわかることだ。
東京15区の衆院議員・酒井菜摘はそれで一躍脚光を浴びているが、当然ながら彼女は癌になりたくてなったわけではない。癌に罹患する前には竹中平蔵を大絶賛するツイート(当時)を発信したことがあったようだが(2013年)、未だにそれをあげつらう人は「人間は変わり得る」ことを解さない馬鹿な人間なんだあなとしか思わない。なお衆院選直後の情勢だと、すぐに衆院選がまた行われたら酒井は減税主義者の一人である須藤元気に勝てないだろうなと思っていたところだったので、現在酒井が注目されていること自体は私もポジティブにとらえている。しかしそれだけで勝てるほど東京15区は甘くない。昨年酒井の連勝できたことが不思議に思えるほど強固な保守地盤なのである。かといって「与し易し」とみた保守たちが選挙に負ける地域性でもある。自民党にとっても東京15区は鬼門だ。党の支持者が「三国志」を展開していて一丸になれないことが大きい。しかも2人続けて自民党の衆院議員が逮捕され、うち2人目は民主民進希望系から自民党に移ってから長くない時期の逮捕だった。だからいくら地元の保守人士たちが「柿沢未途はもとは民主党系だ」と言っても(それは事実だ)、どうしても自民党に逆風が吹く。それで漁夫の利を得たのが私が激しく敵視する三戸安弥(上田令子系)であって、この三戸に江東御三家の二世・山崎一輝(自民党)がほぼ一騎打ちの対立構図で負けた。山崎家の「正統な」二世であるにもかかわらず。それが昨年の都議補選だった。山崎も極右系だが、三戸はさらに度の強い極右にして過激な新自由主義系だ。実は三戸に比べれば大久保朋果など穏便な部類だったりする。しかし選挙になるとこの大久保が自民党候補を応援するから困ったものなのである。三戸は一昨年末のやり直し区長選に酒井菜摘ともども出馬して小池百合子肝煎りの大久保朋果にともに完敗した。しかし2位争いで三戸が酒井に負けたこともあって三戸の酒井に対する敵愾心はたいへんなものである。2度の区議選も合わせると2人の選挙での得票数争いは酒井の2勝1敗になった。しかし区長選に注目していた立民右派は内心酒井よりも三戸を応援していたらしい(このことは立民の学生党員であるらしいりっけんカジュアル氏のXで知った)。そういう彼らの酒井に対する反感がはしなくも表れたのが、昨年春の衆院補選をめぐる「駅前は朝の七時」のデマXだったのだ。こいつは区長選と衆院補選で酒井は得票率をほとんど伸ばせていないと書いたが、これが大嘘だった。酒井は区長選では得票率21%だったが衆院補選では29%だった。21年衆院選で柿沢未途が32%だったことを思えば大したものである。もっとも衆院選の本選では酒井は補選の時よりも得票率をやや下げて27.5%であり、補選時の17.4%よりも大きく得票を伸ばして27.1%とした須藤元気の猛追を許したのだった。
そういえば少し前にレバ子氏が須藤元気の名前をXに出していた。
基本的に1人の指導者が全部解決できるという神権政治のような体質はある。私がいまいちリベラル派というものが信用できないのは、全体像が見えないうちからパッと飛びついて知性がある、見識が深いと太鼓を持ち出す事です。須藤元気も最初は散々褒められました。これは労働組合においても。
— レバ子@Labor Struggle (@laborkounion) 2025年2月22日
須藤元気は2019年参院選に比例区の立民公認で当選したが、2020年の都知事選に党が推した宇都宮健児ではなく山本太郎を応援して執行部を批判した。
立憲・須藤元気氏が離党届 執行部不受理、辞職要求も
2020年06月17日22時59分
立憲民主党の須藤元気参院議員(比例代表)は17日、同党の福山哲郎幹事長に離党届を提出した。須藤氏は都知事選をめぐり、立憲が支援を決めた宇都宮健児元日弁連会長ではなく、れいわ新選組の山本太郎代表を推す考えをツイッターで表明しており、提出後の記者会見でこうした立場の違いが離党の理由だと説明した。
福山氏は取材に「離党届は受け取っていない」と明かし、「須藤氏は比例で当選しているので、立憲に投票した有権者に説明がつかない。離党の意向が固ければ議員辞職を求める」と語った。
須藤は無所属になっても議員辞職をせずに議員の座にしがみついていたが、上記の経緯から無所属になっていた参院議員を辞めて昨年春の衆院補選に無所属で立候補したのだった。
(時事通信より)
URL: https://web.archive.org/web/20200617141313/https://www.jiji.com/jc/article?k=2020061701205&g=pol
須藤は議員辞職しないで国会議員の座にしがみついていたが、補選を前にした立民の内部調査でもっとも人気が高かったのが須藤で、次いで区長選に敗れたばかりの酒井だったという。須藤にはもともと一定の人気はあった。しかしこの時点ではまだたいしたことはなかった。また井戸まさえの名前は最初から出てこなかった。
立民が須藤と酒井の2人のどちらかを選ぶ過程で立民党員の多くが推したのが酒井だったことは当然だ。宇都宮健児の江東市民連合が酒井を推したが、前述の通り須藤は2020年の都知事選で宇都宮と敵対して山本太郎を応援していた。そうした経緯にもかかわらず立民が推す候補者はすぐには決まらなかった。小池百合子が自ら出馬するという噂もあったが、小池が本当に出馬したら酒井は出馬しなかっただろうと私は思っている。おそらく、小池以外の候補予定者の名前が出たら、すぐさま立民が酒井擁立を発表する態勢を作っていたと思われる。乙武洋匡と酒井菜摘の出馬は同じ日にその順番で発表されたことからそう推測される。もっとも須藤も小池の出馬を警戒していたらしく、その場合には酒井ともども不出馬だったかもしれない。
須藤は江東区東陽町の出身とはいえ、参院選の比例区だったので、補選出馬前には地元で街宣した話など聞いたことがなかった。だから有田芳生氏なども須藤を軽く見ていたが、選挙戦中にチャリで区内を漕ぎまくって支持を拡大した。特に情勢調査結果が出揃ったあとの終盤に伸びたようだ。逆に終盤に失速したのが維新(当時)の金澤結衣で、実は最初から低空飛行しかしていなかったのが乙武だった*2。乙武は日本保守党の飯山陽にまで負けたが、その飯山は保守党で内紛を起こして今やかつての仲間たちから罵倒されてまくっている。でもこの補選では一定のインパクトがあったから、衆院本選でも江東区は他と比較して衆院選東京比例ブロックでの日本保守党の比例票投票率が高かった。これには腹が立った。
それはともかく、予想外の善戦に気を良くしたのが須藤だった。私も補選の少しあとに南砂町でチャリを漕ぐ須藤と接近遭遇したことがある。須藤が人好きのするキャラクターであることは認めざるを得ない。高野勇斗区議のXでも、須藤の描写がかつてのネガティブな調子からポジティブな調子へと変わった。
しかも現在は「減税真理教」がひところのピークはやや過ぎたかもしれないけれども、なおさほど減衰していない時期に当たっていると私は認識している。また全国的にみても、民民や新選組の伸長からいっても、あるいはまだ衆院選からさほど時期が経たないことから、衆院選で落選した安倍派の連中にはまだ力が残っているであろうことからも、早期の解散総選挙だの夏の衆参同日選挙だのはやってもらいたくない。あれでまた議席分布が変わったらそこからまた新たな惰性力が生じるし、現在の減税主義全盛の空気だとその惰性力は必ずやろくでもない方向に働く。
そんなわけで、昨年春の衆院選の補選時はもちろん、昨年秋の衆院選の時点と比較しても須藤の脅威は今なお大きく、現時点で衆院選をやったら酒井は須藤にかなりの差をつけられて負けるのではないかと、例によって私は悲観的に考えている。それくらい今の減税真理教の隆盛は深刻だ。ただ自民党のあいつ(大空幸星)には現時点でも勝てるだろうと思っているけれど。
延々と漫談を続けてしまったが、北守さんの下記Xで締める。
外国人の国民保険加入者は、直ちに高額の利用者になる場合もあれば、一度も利用せずに保険料だけ払って日本を去る場合もある。でも社会保障ってそういうもの。個別に得が損かを見ていったらキリがない。じゃあ自己責任・自己負担が一番公平ですねってなっちゃう。利己主義を排して「みんな」で払って「…
— 北守さん (@hokusyu1982) 2025年2月17日
埋め込みリンクだと肝心なところが表示されないので、以下に全文を引用する。
外国人の国民保険加入者は、直ちに高額の利用者になる場合もあれば、一度も利用せずに保険料だけ払って日本を去る場合もある。でも社会保障ってそういうもの。個別に得が損かを見ていったらキリがない。じゃあ自己責任・自己負担が一番公平ですねってなっちゃう。利己主義を排して「みんな」で払って「みんな」が受け取るという考えで福祉を最大化することが必要。現役世代は払い損だとか生活保護はズルいとかそういう話は論点にしてはいけない。
その通りだ。「みんな」で払って「みんな」が受け取るという考えで福祉を最大化する。この理念が広く共有されなければならない。