早くも参院選の情勢報道が出ているようだが、予想通り自民が崩壊傾向にありながら、野党第一党の立民もまた、比例区の議席がなんと、前回2022年に泉健太が「対案型野党」路線の不人気で大惨敗した7議席と同じくらいの得票しか見込めないという低調ぶりらしい。選挙区ではその立民どころではない自民のあまりの不振に助けられて立民候補が優勢の選挙区が多いらしいが、そんなものは「敵失」に過ぎない。
比例区前回7からは伸ばすのを伸び悩むことにしたいとはこれいかに。
— りっけんカジュアル党員【立憲民主党】参議院東京選挙区はおくむらまさよし、比例区は石川大我🌈🗼 (@Rikken_CDP2023) 2025年7月4日
それはそうとして、蓮舫パワーはやっぱりありそうな感じ。森さんに石川さんなどの個性派もいてこその比例区。私は、#2枚目は石川大我 。 https://t.co/4wqY0eG5oq
「比例区前回7」というのが、その前年(2021年)の衆院選での立民の比例ブロック得票率20.0%を、泉健太の「提案型路線」のせいで12.7%に落としてしまった結果なのだから、その前回並みの比例区の議席数しか見込めないのなら「伸び悩む」と朝日新聞が表現するのも当然だと私は思う。
上記Xのように、支持者が党執行部を甘やかすのが一番いけない。これは立民に限らずどの政党の支持者にも見られる傾向であって、やたらと「組織防衛」の動機が強すぎるように私には思われる。
前回参院選を、三春充希氏は立民の「一人負け」と評した。その参院選並みの比例区得票が見込めないのであれば、相変わらずの低調と見るしかないだろう。
下記レバ子氏の批評が私にはしっくりくる。
減税野党の乱立化、立憲民主党は2022年と同じ轍を踏もうとしています。乱立すれば埋没する。直前に露出があった政党は悪名であれど、いい宣伝にはなりました。悪名は無名に勝る選挙にしてはいけない。
— レバ子@Labor Struggle (@laborkounion) 2025年7月4日
上記Xのうち、「立憲民主党は2022年と同じ轍を踏もうとしています」という批評が特に適切だと思った。
今回懸念されるのは、仮に比例区が不調でも選挙区で自民が崩壊するために立民の議席が増えて、その結果野田佳彦の党運営委がますます弛緩してしまうことだ。そうなると立民が大きな落とし穴にはまるリスクが生じる。それでなくても、野田は立民がどういう社会を目指すのかを明確に示さない。あれでは党勢は伸びようがないよなあと思う。
またレバ子氏の共産党に対する批評もいえてると思う。
本来は「反極右」の政党として明確なはずの日本共産党は久しぶりのチャンスですが、結果としてあの除名騒動から全く進歩せずやり込められています。ドイツ左翼党やフランス新人民戦線になるチャンスを自ら放棄しています。これは私は本当に残念な事だと思っています。本当にです。
— レバ子@Labor Struggle (@laborkounion) 2025年7月4日
今みたいな「分派狩り」をいつまでも続けていたら、若い人が共産党に入党しようという気が起きなくなって当然だろう。
若い人といえば三重県津市のともに若い県議と市議のいさかいが先月党外に知られることになった。当該の件では除名や除籍には至らず、一方の地方議員が共産党を離党して無所属の議員として活動することになったようだが、あの件で私が注目したのは、党が肩を持ったのはより「分派狩り」で党執行部に忠実かつ尖鋭的なほうの人だったことだ。なるほど、ああいう党執行部にとことん忠実な地方議員を党執行部は可愛がるのかと、妙に納得した。
立民や共産の上記のようなあり方が、参院選東京選挙区でも下記のような情勢報道を招いているのかもしれない。
NNNと読売新聞の序盤調査の一部。
— 後藤圭介 (@karasu302005) 2025年7月4日
1人区と東京選挙区の情勢 pic.twitter.com/3qwFAVWLTp
自民の1人目に続くのが公明に加えてなんと参政の候補。驚いている人が多いが、参政は都議選で4人の候補のうち3人を通しているから、大いにあり得ると思った。
「競り合う」に多数いて、順に4番手が立民の1人目、6番手が共産、民民は7番手と11番手で共倒れもあり得る。立民の2人目は8番手。5番手が自民の2人目、9番手が新選組、10番手が維新、12番手が日本保守党だという。9人の「競り合い」というが、実際どのくらいの差がついているかはわからない。とにかくとんでもない混戦だ。
多分、参院選全体で見ると、バブルが弾けかかってはいるもののバブルの余韻をなお残している政党と、バブルが急激に膨らみつつある政党の2つが「躍進」し、他の政党はいずれも「弱さ比べ」をする選挙になるんだろうけれども。