参院選の後半戦は「参政党」の話題一色になってしまった感がある。ようやく参政党批判の言説が本格化したことで参政党の勢いが止まるかといえば私は懐疑的で、やはり「躍進」してしまうんだろうと覚悟している。しかも参政党が今後衰退しても、それに代わる極右排外主義政党が台頭することもまた確実だ。
今日な何を書こうかと思ってkazukazu氏のXを眺めていた。すると、下記のポストに行き当たった。
文化大革命そのままじゃんw→「個人的には若者の教育をするなら、【徴農制】をつくり、2〜3ヶ月でいいので、地方の一次産業を体験し、国土保全の意識を高めてもらう方が有効だと考えています」 https://t.co/9JxvXPIJ1E
— kazukazu (@kazukazu881) 2025年7月17日
さやさんの過去の発言が切り取られていますが、参政党の政策に【徴兵制】など入っていません。
— 神谷宗幣【参政党】 (@jinkamiya) 2025年7月17日
私も予備自衛官を10年していましたから、即席で集めた若者で部隊をつくるなんて今の時代には合いません。
しかも今は人が銃で撃ち合う戦闘ではなく、ミサイルやドローンで戦う戦闘になってきています。… https://t.co/qCsKIHkZNl
個人的には若者の教育をするなら、【徴農制】をつくり、2〜3ヶ月でいいので、地方の一次産業を体験し、国土保全の意識を高めてもらう方が有効だと考えています。
徴農制。かつてはブログでよく使った言葉だが、最近使った覚えはない。このブログでは2回しか使っていなかった。主に『きまぐれな日々』で使っていたらしい。当時ターゲットにしていたのは、その頃自民党でも屈指の極右議員として悪名高かったさる衆院議員だった。
そう稲田朋美だ。その稲田も、極右の世界では後景に退いて久しい。神谷の台頭も「歴史は繰り返す」というやつだ。何度目かは知らないが。かつては、稲田を取り上げたブログ記事はアクセス数が多く、幣ブログではなく『きまぐれな日々』の栄養源のようなものだった。
上記は2014年の記事。以下引用する。
平沼赳夫やそれに通じる者の政策は、政治思想的には国家主義的である一方、経済思想は「反グローバリズム」である*1。これは国家主義に起因する経済思想であって、こんなのを「経済左派」と考えて良いのかというのがここ最近私が強く持っている疑問である。彼らにつながる人々の中には、「徴農制」を唱える者もいる(稲田朋美を思い出させる)。彼らを「経済政策的にはリベラル」などと書いていた「リベラル」系ブログを見たことがあるが、馬鹿も休み休み言えと思った。
URL: https://kojitaken.hatenablog.com/entry/20140802/1406961863
平沼赳夫一派の中にも「徴農制」論者がいたようだ。上記記事でも稲田朋美の名前を出しているが、11年前に既に稲田の「徴農制」は回顧の対象だった。それを今神谷宗幣が言い出している。なお徴農制が稲田朋美以前に毛沢東(文化大革命)やポル・ポトにつながることはいうまでもない。
各種世論調査では、若年層(40歳未満)に人気が高いのは依然として国民民主党(民民)で、参政党は壮年層(40代、50代)の支持が多いらしい。この層は維新や新選組のボリュームゾーンでもあった。
参政党といえば民民から支持層を奪ったのではないかというのが現在の主な見方だが、維新や新選組などから奪った票も少なくないのではないかと思われる。このあたりについては選挙後にまた三春充希氏がグラフで示してくれるだろう。もっとも支持層の移動のグラフについては明推協のデータを使っているようだから来年3月以降になるかもしれないが。
あと、自民党に対する反発の受け皿に立民や共産が全然なれていない点に関しては、レバ子さんの下記Xに尽きるだろう。
日本人ファーストに同意しないものは日本人ではないと言っている時点でもう彼らの中には階級があるのです。幹部の頭の中は政局しかないですが、暴走した党員は何を仲間にレッテルを貼り合うようになります。組織政党の弱点は組織防衛が過剰すぎる事。日本共産党が証明しました。明日も頑張ります。 pic.twitter.com/kV1GMrUHmy
— レバ子@Labor Struggle (@laborkounion) 2025年7月17日
共産は志位和夫が議長を退いて現在自身に集中させている権力を手放すとともに党規約から「分派禁止条項」を削除するだけでも劇的に支持が増えるというのが私の意見だ。
また「組織政党」ともいえない立民がそれこそ「セルフ民主集中制」に凝り固まっているのは愚の骨頂だろう。2000年代の民主党は過激な新自由主義政党だったが、それこそ野田Gの名が体を表す「百花斉放」の気風だけはあった。それが2003年の小沢一郎一派との合流後長い年月をかけて党風が悪い方向に変化していったと私はみている。
参院選後、これらの一切合財がどうなるか。いくら党員や支持者が組織防衛に必死になろうとも、どの政党も「変わらざるを得ない」し、「変わらなければ生き残れない」時代になる。