懲りもせず余計なことを書くが、先の参院選東京選挙区において、2022年参院選補選枠で辛うじて当選した塩村文夏候補は「右」にも「左」にも「敵」が少なくない政治家だと改めて思う。
たとえば、泉健太を支持する立民右派支持層と思われる人による下記Xが「右」から嫌われている例だ。
塩村さんの投稿に激しく共感。「能力や実績より煽動の」7番目の議席を武見さんに譲り渡すべきだ。
— 東 錦🍈🍞後藤祐一顔面支持層 (@NNKT_nishiki) 2025年7月26日
これは塩村氏の下記Xに対する強烈な当てこすりだ。但し、武見敬三は8位ではなく10位だったので、塩村氏が辞職したら繰り上げ当選は音喜多駿(維新)になってしまうが。
能力や実績のある良識派が落選する。この国の政治が著しく質の低下してきた。この先はより深刻になるだろう。なぜらならば、能力や実績よりも扇動が票になると政治家たちも学習してしまったから。https://t.co/FyhUOHJiRa
— 塩村あやか🐾参議院議員(東京選挙区候補) (@shiomura) 2025年7月25日
これを当該アカは下記のように批判する。
自分は能力や実績がある側だと思っているのが、本当に意味がわからない。みんなの党の風で都議当選→自民党のバカ議員のヤジで有名に。あなたは、良識の府に相応しい専門的な能力を備えていますか?
— 東 錦🍈🍞後藤祐一顔面支持層 (@NNKT_nishiki) 2025年7月26日
当該アカは下記Xをリポストしている。
奥村さんに入れてくれって言ってた小西さんに対してそしたらわたしが落選しちゃうじゃないと怒ってた人の言葉だと思うと趣があるね https://t.co/ZtW1wkdnCt
— 綿棒 (@V7YMgeACoI4jOSu) 2025年7月26日
私が投票したのも奥村政佳候補だった。NHKの出口調査では奥村候補は塩村候補に話されていたが、朝日新聞の出口調査では奥村候補の方が塩村候補よりも上だった。でも結局奥村氏は塩村氏に負けるんだろうなと思ったら案の定だった。
その私も、前記塩村氏のXには正直言って引っかかるものがあった。「しょってるなあ」と思った。そういえば最近は「自惚れている」という意味で「しょってる」という言い方はあまりしないと思う。親が使っていた言葉だが、関西弁とも思われないのでネット検索をかけたら「死語」と位置づけられていた。花柳用語だったらしい。
私が「宿敵」と位置づけている、右派というより民族派極右に近いのではないかと疑われる「駅前は朝の七時」も同感だったらしい。下記のXを発していた。
あのツイートの何が鼻につくか、言語化できてなかったけどこれだ 自分を無条件に有能サイドに置いてる違和感だ https://t.co/ZdeSlHNi8c
— 駅前は朝の七時 (@ystak13am7) 2025年7月26日
これには宿敵のポストながら同感だ。
しかし塩村氏を嫌っているのは「右」側ばかりではない。というより、元「みんなの党」にして今でも「直諫の会」に属している塩村氏に思いのほか「右」からの批判が少なくないことに、私は正直言って少し驚いた。
「左」というかリベラル側からは、2019年参院選での因縁がある山岸一生衆院議員の「元Co-Pilot」の「まつろわぬ もんくま」氏が塩村批判のXを連発している。
選挙中には下記ポストがあった。
明後日、奥村さんが勝つなら。
— まつろわぬ もんくま 【 山岸一生 衆議院議員 / 立憲民主党 東京9区 】 の元 Co-Pilot (@tayutahu_94) 2025年7月18日
決め手は、このポストだと思います。 https://t.co/1a5Ceo7MZM
上記は、奥村候補が自身と塩村候補がともに当選することを願うポストをしているのに対して、塩村候補は自分の当選しか考えていないという意味だ。
実は、私が日常的にヲチしている江東区の高野勇斗区議も、選挙戦最終盤に意味深なポストをしていた。
主観だけでなく、立憲でも秘書でも政策学校でも周りに聞いて回っても、おっくんさんを悪く言う人がほんとうにいないんですよね。 https://t.co/dvwHizYHrQ
— 高野はやと 江東区議会議員|東京15区 (@takano_hayato38) 2025年7月19日
昨年の補選や衆院選でも再三言いました。人間は極限状態においてどうしても本性が見えてしまうんです。経営者の重要な仕事の一つが人材採用、人事なんです。いや1番かもしれない。
— 高野はやと 江東区議会議員|東京15区 (@takano_hayato38) 2025年7月19日
これは、余裕のない発言やXを繰り出す塩村候補に対して、「極限状態において本性が露呈した」と感じたという意味以外にはとりようがない文章だ。ただ、上記ポストに下記の反論もついている。
厳しいですが、落選時得票3万票(次点金井候補が6万票、当選者は7〜8 万票)で集票力が無かったのに、今回立候補して党勢強い東京西部の区割りで下駄履き、【戦略投票】を#塩村あやか 支持者に呼びかけ、最後は抱きつき戦法💢呆れた(汗)
— BRAVE HEART (@BRAVEHE94671405) 2025年7月21日
次回は立候補して欲しくない…#立憲民主党
奥村候補が塩村候補の支持者に「戦略的投票」を呼びつけたという話を私は聞いたことがないが(あれをやったのは五十嵐衣里、小西洋之両議員であり、人脈的に考えて出所は明らかに手塚仁雄だろう)、感じ方は人それぞれということか。
もんくま氏のXに戻る。上記の奥村候補批判者をもんくま氏は厳しく批判している。
この人、何を言っているの??#立憲民主党 の支持者??#塩村あやか さんの支持者??
— まつろわぬ もんくま 【 山岸一生 衆議院議員 / 立憲民主党 東京9区 】 の元 Co-Pilot (@tayutahu_94) 2025年7月18日
いや、支持者を装った「トロイの木馬」でしょう。https://t.co/5PA8v5PUuA
選挙結果は、両候補が票を均等に分割できていたとしても、7位に1人届くだけで立民候補の2人ともの当選は不可能という得票数だった。とんでもない立民の大惨敗だったとしいいようがない。
少なくとも開票日の一週間前の立憲民主党の調査では、塩村さんはかなりリードしていました。
— まつろわぬ もんくま 【 山岸一生 衆議院議員 / 立憲民主党 東京9区 】 の元 Co-Pilot (@tayutahu_94) 2025年7月21日
それを受けて、立憲民主党都連も「最終盤で奥村に寄せるように呼びかける」と決めたわけですし。
五十嵐さんや小西さんのポストがフライングだった理由はわかりません。https://t.co/DNQXWs3ekb https://t.co/numfhTSQZN
そう、都連、つまり手塚仁雄が立民の国会議員たちが「戦略的投票」の呼びかけをすることを決裁したんですよ、ほぼ確実に。両議員が「フライング」をやったかどうかは知らないし、塩村候補はこの2人、特に小西議員のポストに激しく反発したんでしょうけど。
「情勢調査」を見て、党本部も、応援弁士を入れる選挙区を決めたり、場合によってはエグい決定をしたりするわけですが。
— まつろわぬ もんくま 【 山岸一生 衆議院議員 / 立憲民主党 東京9区 】 の元 Co-Pilot (@tayutahu_94) 2025年7月21日
今回は「ラスト数日」で情勢がかなり動いた感じがします。
「投票先を決めていない人がいるので、情勢が大きく変わる場合があります」の但し書きが現実化した印象です。 https://t.co/numfhTSjaf
立民は、選挙戦が進むにつれてますます自公が勢いを失っているという情勢調査に安心して気を緩めてしまったのだろう。立民は自公を見限った有権者の受け皿には全くなれず、民民と参政党の山分けを許した。それでなくても、あの「産まれたての野田佳彦」なんて、どういう意味があるキャッチフレーズなのかさっぱり理解できなかった。共産のメロンパンも、参政党がメロンパンに関して何を言っていたのかを知らなかった私には理解不能だったが、それでもまだ参政党に対する当てこすりとしての意味はあった。しかし「産まれたての野田佳彦」にはそれさえもなかった。今回の参院選での立民の弛緩ぶりの象徴といえる。
「結果論」としては、立憲民主党の東京都選挙区は、どうやっても「2人」を通すことは無理でした。
— まつろわぬ もんくま 【 山岸一生 衆議院議員 / 立憲民主党 東京9区 】 の元 Co-Pilot (@tayutahu_94) 2025年7月21日
とはいえ、「野党第一党」が6人区(今回は7人)で候補者を「一人」にすることは考えられません。
総得票数で国民民主党に惨敗しているわけですし、言い訳の余地のない「負け」です。…
現実に民民が候補2人を通していることを思えば、「候補者を1人に絞る」ことなどできないということか。そうかもしれない。そう言われれば理屈ではその通りだ。
>党関係者がSNSと言う公共空間で「大丈夫」と発信した事を、一支持者として怒っています。
— まつろわぬ もんくま 【 山岸一生 衆議院議員 / 立憲民主党 東京9区 】 の元 Co-Pilot (@tayutahu_94) 2025年7月21日
おっしゃることは理解します。
あくまでボクの私見で。
オフィシャルに「大丈夫」「寄せて」と発信することは否定しません。
ただ発信するからには「極めて精度の高い根拠」が必要だと思います。 https://t.co/CcrdluawIH
実際に3年前は、都連のリソースの96%を松尾さんに突っ込んで、支持者にも「蓮舫さんではなく、松尾さんに投票して」と呼びかけていたわけですし。
— まつろわぬ もんくま 【 山岸一生 衆議院議員 / 立憲民主党 東京9区 】 の元 Co-Pilot (@tayutahu_94) 2025年7月21日
それをやるには「極めて精度の高い情報」が必要だと思います。 https://t.co/Ccrdlu9YT9
なるほど、それで2022年参院選で蓮舫の得票が2016年よりも激減して、それに蓮舫がブンむくれていたわけか。当時蓮舫が矛先を向けた対象は泉健太だったけど。
蓮舫も手塚仁雄も同じ野田Gだが、野田Gも一枚岩というわけにはいかないのだろう。
なお、塩村候補は民民人気が絶頂に近く、参政党はまだそれほど伸びていなかった時期に、民民2候補が当選して立民は1人当選も怪しいとした、例の大濱崎卓真が調査会社に委託した調査結果に基づいて発信した記事を受けて、自らへの「戦略的投票」を呼びかけたことがあった。もんくま氏はそれも蒸し返している。
そもそも。
— まつろわぬ もんくま 【 山岸一生 衆議院議員 / 立憲民主党 東京9区 】 の元 Co-Pilot (@tayutahu_94) 2025年7月21日
塩村さんは「共産党は固い。共産党から立件へ。」をやっているわけですよ。
これは「党内」ではなく他党に、ですよ?
で、自分が「塩村は大丈夫」と言われて自分の党を責める当事者適格があるのでしょうか。https://t.co/SCCP2g89q7
立件へ→立憲へ
— まつろわぬ もんくま 【 山岸一生 衆議院議員 / 立憲民主党 東京9区 】 の元 Co-Pilot (@tayutahu_94) 2025年7月21日
下記は上記Xへのコメント。
「共産党は固い」
— croom471 (@croom4711) 2025年7月21日
れいわに抜かれ共産党は退潮、もはや、かつての共産党ではないと見るべき状態だったでしょ。
塩村さんって色々甘いよね。
だから色々炎上
東京選挙区では共産(吉良佳子)は塩村・奥村両候補や新選組候補には勝って当選したが、蓮舫議員辞職の補選の7議席目がなければ最下位当選だった。もし立民の候補者が1人だけだったら7位になっていた得票数だった。そして比例区の得票率では共産は新選組に抜かれた。比例区の得票率4.8%は、欧州の国にあるように比例代表の得票率5%の足切り条項があったら、当選が無効になって議席ゼロになる数字だった。除名や除籍にかまけ続け結果こうなったということだ。それはともかく、「共産は堅いから私に」という5月の塩村氏のポストが決してほめられたものではなかったことは確かだ。
下記のポストからは、6年前の遺恨が今も強く残っていることが生々しく感じられる。
再掲しますが、「野党第一党」が6人区で候補者を「一人」にすることは考えられません。
— まつろわぬ もんくま 【 山岸一生 衆議院議員 / 立憲民主党 東京9区 】 の元 Co-Pilot (@tayutahu_94) 2025年7月22日
3年後、塩村さんは「候補者は自分一人で!」と主張すると思いますが、それは、無理ですよ。 https://t.co/iEKtPlxdEj
この件に関しては本記事の末尾に私の考えを述べる。
「6年前」のこのポストをご本人は覚えていらっしゃるのか、気になります。 https://t.co/2bC1A6ItGc
— まつろわぬ もんくま 【 山岸一生 衆議院議員 / 立憲民主党 東京9区 】 の元 Co-Pilot (@tayutahu_94) 2025年7月22日
今回の記事とは直接関係ないが、下記もんくま氏のXは実に鋭いと思う。
「戦略的下野」で、野田さんを首班指名して無理やり「野田内閣」を作って、立憲民主党を破滅的に混乱させるのは、わりと「上級戦術」ではないですかね??
— まつろわぬ もんくま 【 山岸一生 衆議院議員 / 立憲民主党 東京9区 】 の元 Co-Pilot (@tayutahu_94) 2025年7月22日
国会で内閣総理大臣に指名された議員に「拒否権」はあるのですかね??
憲法上の規定はないです。 https://t.co/HVGdk7AfRm
野田佳彦は、昨年秋の代表選や衆院選に勝った時には、まさか翌年、つまり今年の参院選で自公が参院でも過半数割れをするとは夢にも思わなかったのではないか。
昨年の衆院選では「野党第一党」効果で躍進できたが、野田は立民がどのような社会を目指すのかのビジョンを示すことはなかった。
それどころか、4月末に他の左右の野党が共通して主張する「消費税増税」陣営に加わることを決断し、他の野党との差別化を消しにかかった。
しかし、それは「バスに乗り遅れるな根性」でしかなかった。2022年に安倍晋三が銃殺されて「権力の空白」が生まれた時点で、立民はどのような社会を目指すのかを示す必要があったが、泉健太が失敗した「提案型野党」路線に続いて、野田もまた自らの党の主張を明確化することを避ける道を選んだといえる。
その結果が、衆院選と比較して比例票を36%も流出させた大惨敗だったのではないか。主な流出先は、いうまでもなく民民と参政党の2党だろう。
このような野田の路線が総括されなければならないと私は考える。
それはともかく、他の野党との差別化を消すことばかりに腐心して政権交代の準備など全然できていなかったところでの衆参両院での自公過半数割れだから、自民党が「戦略的下野」をやって「第2次野田内閣」なんかができたら、また13年前と同じような悲惨なことになるのは目に見えているのではないか。上記もんくま氏のポストを見て、そんなことを思った。
もちろん、立憲民主党は人材も豊富で、政権担当能力は十分にあると思います。
— まつろわぬ もんくま 【 山岸一生 衆議院議員 / 立憲民主党 東京9区 】 の元 Co-Pilot (@tayutahu_94) 2025年7月22日
しかし、現在の衆参の議席状況で無理やり「野田内閣」を作られてしまったら、法案も予算も何も通らず、壊滅的になると思います。 https://t.co/b3YYp2xqh0
まあそうだろうなあ。しかし上記ポストについた書きコメントはダメだ。
前回と同じことになるでしょうね。
— 有料老人ホーム職員の皮を冠ったムテキさん (@E5X3L68JnwBlNuz) 2025年7月23日
逆に連立組み直して村山内閣みたいにするのも有りですね…
その結果社民党がどんなことになったか、まさか知らないわけはあるまい。上記Xに限らず、私は「大連立」には絶対に反対だ。それこそ自民党に吸収されておしまいになるだけだからだ。
— まつろわぬ もんくま 【 山岸一生 衆議院議員 / 立憲民主党 東京9区 】 の元 Co-Pilot (@tayutahu_94) 2025年7月25日
ははは。私も同感だ。
奥村さん @OKKUN330 との品格の差。https://t.co/KVmyumvk0y
— まつろわぬ もんくま 【 山岸一生 衆議院議員 / 立憲民主党 東京9区 】 の元 Co-Pilot (@tayutahu_94) 2025年7月25日
奥田と奥村の対比か。なお、新選組については尊師の山本太郎が奥田芙美代をえこひいきした結果が参院選比例区の得票順位に反映したとの説がもっぱらだ。それで3年前の参院選よりは得票率を増やしたのに長谷川羽衣子の得票数が減って、長谷川は落選したばかりか例の「ローテーション」の対象外になった。この現状に対して、今後山本と松尾匡との関係がどうなるかについて、引き続きヲチしていきたいと思っている。今のところ決定的な決裂には至っていないと私はみている。
それにしても奥田芙美代。いかにも尊師が好みそうな尖鋭的なファイティングポーズを取る人だ。少し前三重県の共産党で話題になった共産党の三重県議を連想した。あの人は「分派狩り」の尖鋭隊みたいな人だけど、奥田ともども「なんちゃらユーゲント」みたいな人だと思う。ああいう人たちを独裁者たちは好むようだ。
#万人の万人に対する闘争 ですね、ホッブスを実践しています。 https://t.co/WINnIul4OH
— まつろわぬ もんくま 【 山岸一生 衆議院議員 / 立憲民主党 東京9区 】 の元 Co-Pilot (@tayutahu_94) 2025年7月25日
本当にその通り。今の日本の政局はホッブズの「自然状態」に戻りつつあると私は考えているし、このことを弊ブログにこのところずっと書いている。どのくらいの方がそれにお気づきかはわからないが。
そんな時代に野田佳彦みたいな指導者は要らない、というより「絶望的に合わない」んですよ。
信者だけが、先鋭化していっていますね。 https://t.co/w1Eh68WjBe
— まつろわぬ もんくま 【 山岸一生 衆議院議員 / 立憲民主党 東京9区 】 の元 Co-Pilot (@tayutahu_94) 2025年7月26日
そうだねえ。それで3月頃の勢いなら新選組が比例で5議席以上取れそうな勢いだったのが急にシュリンクして3議席止まりだった。もっとも4議席に近い3議席の得票であって、メディアの終盤情勢調査と比較すると票は多めに出たけど。そのような救いもなかった大惨敗を喫したのが立民だった。
ところで、この記事ではここまでほぼ塩村文夏氏のdisしかしてこなかったが、最後にこれまでとは全然ニュアンスの違うことを書く。
それは、ここまで見た通り「右」からも「左」からも結構な批判を浴びまくっている塩村氏にも大きな長所があるということだ。
それは選挙戦中に「減税か給付か」を問われて、どちらもインフレを加速させる政策だとし両方を退ける答えをしたことだ。
ここでいう「給付」とは、立民が唱えている消費税の給付付き税額控除の話(つまり消費税の逆進性の緩和策)ではなく、物価高対策としての臨時の給付のことだ。自民はこれ意味の給付を言い、野党は寝返った立民を含めて減税を要求して論点になったが、塩村氏はこの二者択一自体を否定した。
これはあまり他の候補が言わなかったことであり、自らの強い信念を主張したものだ。しかもこれこそドンピシャの正解ではないか。そう思う私は、実はそれなりに塩村氏を高く評価しているのである。ここまでお読みいただいた読者の方にはやや意外に思われるかもしれないが、「かなりの強い批判を含む高評価」というのが私の最終的な結論だ。
本記事で紹介した多くの論者が批判の対象とした塩村氏の「わがまま」とも思える押しの強さは、政治家なら誰でも持っている権力志向の強さの表れだと思うが、私はそれを理由に政治家を否定することはしない。たとえば今回の記事にも名前が出てきた五十嵐衣里衆院議員もたいへんに権力志向の強い人だと思うが、そういう人ならではの選挙戦の強さがあり、それで急な立候補が決まった昨年の衆院選東京30区の選挙戦でベテランの長島昭久(自民)を大逆転して選挙区で当選した。
何が言いたいかというと、塩村氏も五十嵐氏と同じように参院選よりも衆院選に適性のある人ではないかということだ。
参院選の東京選挙区のような、同じ選挙区から同じ党の候補者が立つ選挙では、塩村氏の押しの強さは同じ政党の候補やその支持者たちとの強い軋轢を生みやすい。
しかし衆院選の小選挙区だとそのデメリットはなく、昨年の東京30区での五十嵐候補の戦いに象徴されるように、大きなメリットになる。
それを考えれば、このあと急な衆議院の解散総選挙になればまた話は別だが、たとえば3年後などに衆院選がある場合は、塩村氏に衆院選に転身してもらうのが良いのではないかと思う。せっかくの塩村氏の戦闘力が6年に1回(今回は幸か不幸か3年に1回になったが)の参院選でしか活かせないのではもったいないと思う次第。