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古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

連合の参院選総括原案、立民・国民の消費税減税公約を批判…議席伸び悩んだ立民は「党存続の危機」(読売)

 また、私とは反対の方向性から野田佳彦を批判しているであろう「駅前は朝の七時」のXをリンクする。

 

 

 上記Xからリンクされているのは、下記テレビ朝日の報道だ。

 

news.yahoo.co.jp

 

「立憲は存続の危機」連合の参院選総括原案判明

8/21(木) 17:13配信

 

立憲民主党と国民民主党の支援組織である「連合」が取りまとめた参議院選挙の総括原案が判明しました。獲得議席が伸び悩んだ立憲に対しては「党存続の危機だ」と厳しく指摘しています。

 

 総括原案では、参議院選挙で与党が過半数割れとなったものの、立憲が改選22議席から上積みできなかったことについて「全国的にも党勢に欠け、与党に対峙するもう一つの選択肢になり得なかった」と指摘しています。

 

 そのうえで「立憲民主党は党存続の危機であるとの認識のもと今回の結果と野党第一党としての責任を重く受け止め、早急に対応をはかる必要がある」と訴えています。

 

 連合が支援する立憲と国民民主の選挙協力については、全国で32ある一人区では両党で一本化を図るよう要請した結果、福井県奈良県以外で競合が解消されました。

 

 これに対して「自民党が敗れた18選挙区のうち、野党系無所属を含めて17を勝ち取った」「力を合わせれば結果が出ることが証明された」と評価しています。

 

 衆議院に続いて参議院でも少数与党となったことを踏まえ、「秋の臨時国会では連立の組み換えの可能性も含めて政局の混迷が予想されるが、立憲民主党と国民民主党与野党に分かれることだけは到底、容認できない」と明記し、連立相手として取り沙汰されている国民民主党を牽制(けんせい)しています。

 

 総括は10月の中央執行委員会で正式に発表される見通しです。

 

(テレ朝ニュースより)

 

URL: https://news.yahoo.co.jp/articles/49bca5239a7c4b109133f7f7935b158c04f17a6f

 

 参院選議席数が現状維持(東京選挙区が補選分の当選だったから実質的には1議席減)だったから「負けてない」「踏ん張った」と思っているであろう野田佳彦は、3年前によく似た選挙結果を叩き出した泉健太がテレビの開票速報番組に生出演中に「なんとか踏みとどまった」とか抜かしたことと酷似している。しかしその実態はといえば、ともに前年の衆院選と比較して立民は比例票の4割前後を流出させる大惨敗だった。いつも書く通り、弊ブログは国政選挙での比例区参院選)あるいは比例ブロック(衆院選)の得票率を最も重視する。比例の得票率はどんな世論調査よりも世論をよく反映するからだ。

 しかし肝心の野田佳彦をはじめとする立民議員の多くに危機感がない。党勢回復の手段の例として「生まれたての野田佳彦を育てるスマホゲーム」とかいう案をどこかで見た時にはまた強い拒絶反応が起きた。選挙中に出てきたあの「生まれたての野田佳彦」ほど立民の弛緩を感じさせたものはなかったからだ。その時に感じた強い嫌気がまた思い出されて、心の底からうんざりした。今回の参院選では序盤と終盤の情勢予想報道が大きく違っていて、選挙戦中に立民が大きく勢いを落としていることが感じられたが、選挙結果はそれ以上に悪い数字になった。でもその結果が出てなお危機感を感じさせず、それどころか石破茂にすり寄って、3年前の参院選に対する党の総括で否定されたはずの「提案型野党」路線に回帰している野田佳彦には本当に空いた口が塞がらない。

 弛緩しているのは立民の執行部にとどまらない。支持者たちも同じだ。3年前の参院選には自公は負けなかったので立民の敗北が目立ったせいもあったかもしれないが、当時はまだ泉執行部批判の意見を発信する人たちもそれなりにいた。しかし今回はほとんど目立たない。数少ない批判派は、前記「駅前は朝の七時」のような右からの批判者ばかりで、彼らが待望するのは「元祖『提案型野党』路線」の泉健太でしかない。現在の野田佳彦の姿こそ、3年前の参院選に負ける前までの泉代表(当時)と瓜二つだというのに。

 参院選に関する連合による立民・民民に対する厳しい総括案については、下記読売の記事も挙げておく。

 

news.yahoo.co.jp

 

連合の参院選総括原案、立民・国民の消費税減税公約を批判…議席伸び悩んだ立民は「党存続の危機」

8/21(木) 22:32配信

 

 連合がまとめた参院選の総括文書の原案が判明した。立憲民主、国民民主両党が消費税減税を公約に掲げたことについて「連合方針との乖離(かいり)が生じた」と批判した。改選議席が伸び悩んだ立民を「党存続の危機」と表現し、「立民と国民民主が与野党に分かれることだけは到底容認できない」として自民、公明両党と連立政権を組むことに否定的な考えを示した。

 

 原案は21日に開かれた連合の会合で提示された。芳野友子会長は同日の記者会見で「日々の組合活動の見直しが重要で、議論を始めている」と述べ、10月上旬に正式決定する方針を明らかにした。

 

 連合は参院選の比例選に、立民、国民民主両党の公認候補として計10人の組織内候補を擁立したが、立民の1人が落選した。組織内候補が獲得した個人票も132万票にとどまり、2001年以降で最も少なかった前回22年参院選から20万票以上減らした。

 

 原案では、立民、国民民主両党に対し「消費税減税に傾くことで、組合員への説明が困難になっている事実を重く受け止めてもらいたい」と苦言を呈した。国民民主が巨額の財源を必要とする政策を公約に並べたとし、「将来世代にさらなる借金を負わせることは到底民主的であるとは言えない」と懸念を示した。

 

 連合が目標とした与党の過半数割れを実現したことは「大きな成果」で「連合の組織力によるもの」と位置づけた。立民と国民民主が改選定数1の「1人区」の多くで候補者を一本化したことで野党が自民に勝ち越したとし、「立民・国民民主が力を合わせれば結果を出せることが証明された」と評価した。一方、立民が東京選挙区で現職2人を擁立し、1人が任期3年となる7位当選にとどまったことは「事実上の『共倒れ』となった」と指摘した。

 

 10月に任期満了を迎える芳野氏は続投に意欲的とされ、この日の記者会見では今後の課題について「数は力だ。組織拡大にしっかりと力を入れるべきだ」と語った。連合内には「難しい政治状況に対応できる新たな人材が必要だ」(産別幹部)と、体制の刷新を求める声も出ている。

 

(読売新聞オンラインより)

 

URL: https://news.yahoo.co.jp/articles/00a18e5ac835f14acbbe88ae2205c5416b380c9c

 

 連合に対しては、芳野友子元会長の就任後しばらくの印象が非常に悪く、芳野氏が「自民党に大事にされている」と言ったり民民を甘やかしたりした時期があったことを私は忘れていないが、現在立民が「党存続の危機にある」としたり、立民・民民の両党がとった減税路線を批判したりしているあたりはまともだ。

 減税については、それを争点の中心にするなら右派や極右の政党が代わりになり得るとは何度このブログに書いたかわからない。既に都議選では3議席を獲った参政党ばかりではなく、江東区江戸川区共産党の候補(江戸川区では現職、江東区では現職の後継候補)の票を「自由を守る会」の候補が奪ったとされた。参政党代表の神谷宗幣が「消費税減税では共産党と共闘できる」と言ったことは象徴的だ。

 しかし世の減税派が民民、参政党、新選組、日本保守等を「減税4党」と呼んだりしたことに対抗でもしたかったのか、志位和夫が「マルクスも間接税に反対していた」「共産党こそ昔からずっと消費税に反対してきた」などと強調した。そしたら4月末に野田佳彦が「減税」路線への転換を打ち出した。このように、共産も立民も競うように民民やら参政党やら「自由を守る会」やらをアシストするような方向に走った結果が6月の都議選であり、7月の参院選だった。

 最近は民民の玉木雄一郎衆院選で立民に対立候補を立てようと模索しているらしい。たとえば東京15区に、参院選で惜しくも議席に届かなかった須藤元気を立てたりしたら須藤が圧勝することは目に見えている。おそらく酒井菜摘も大空幸星も比例復活さえできない大惨敗を喫するだろう。他にも同様の選挙区は少なくないに違いない。これは特に東京都で顕著だ。というのは先の参院選東京選挙区でも民民は2候補が余裕の当選であって、立民は事実上の共倒れだったからだ。そのくらい東京では民民と立民との間に大きな勢いの差がある。たとえば東京9区の山岸一生あたりも民民の候補を立てられたら簡単に負けてしまうのではないだろうか。山岸は15区の酒井ともども「市民と野党の共闘候補」を標榜する候補の一人だ。

 こう考えると、「また『希望の党』政局」の再来があるのではないかと思ってしまうが、そう思うのはやはり連合の人であるレバ子さんの下記Xの連投に目を通したからかもしれない。

 

 

 

 

 その「風向きを読んで」野田佳彦は減税路線に舵を切った。もっとも野田自身が「民のかまど」信者で、国会の質疑で小泉進次郎に「『民のかまど』知ってるか」と問いかけたほどの強硬な減税主義が野田の地金だから、それとも合致していたと私は考えているけれども。

 

 

 枝野幸男は旧立民の立ち上げを1日だけとはいえ逡巡したものね。つまり、俺たちと一緒に来いという前原誠司の説得に枝野の心が全く動かなかったわけではないということだ。そのことから枝野の限界がうかがわれるから後進は早く枝野を乗り越えよとは当時から書き続けていることだが、もう8年近くも経つのにまだ出てこない。2021年の立民代表選で一時泉健太小川淳也という「元希望」同士の対決になりかかったのに(結局は泉対逢坂誠二の決選になって泉が圧勝した)、その負けから何も得られるところがなかったらしい。

 

 

 そのビジョンが打ち出せないのが立民であり、野田佳彦だということだ。「給付付き税額控除」というミルトン・フリードマンにも相通じる程度の政策にさえ自信が持てずに「バスに乗り遅れるな」根性で無難な路線を選んだつもりが、少なくとも比例票の得票率を見る限り大大大惨敗を参院選で喫した。それが野田佳彦であり立憲民主党だ。

 玉木雄一郎は、今の立民にならガチで戦っても勝てると思っているから、立民に対抗候補を立てたいと本気で思っているし、連合の影響力も薄めたいことがありありの発言もした。しかしその玉木にも理念の持ち合わせなど何もないことは、つい6年前の年末に、鍵盤楽器のキーボードを前に志位和夫と音楽談義で意気投合していたことからも明らかだ。「あんたが大将」と言われていい気になりたいだけの人間なのである。