結局石破茂が辞意を表明し、阪神タイガースが無事優勝を決めた。これで1990年9月8日の屈辱が蒸し返されることも減るだろう。
ところで石破が辞めるとなると自民党が総裁選を行う理由が変わる。それで「フルスペック総裁選」も中止になって、これまで自民党総裁が任期途中で辞めた時と同じような「簡易型」の総裁選になるんじゃないかと思ったのだが、政局を論じるXを見てもそのことに触れたポストはほとんどない。
それでネット検索をかけたら下記読売の記事がヒットした。
以下引用する。
自民党総裁選、「フルスペック」方式にするか焦点…「臨時総裁選」手続きは取りやめ
2025/09/07 20:29
自民党は、石破首相が7日に退陣表明したことを受け、後任を選出するための総裁選を実施する。当初は、事実上の退陣勧告となる臨時の総裁選を実施するかどうか8日に判断する予定だったが、この手続きは取りやめることになる。
首相は7日の記者会見で、自身の総裁辞任により党則6条2項が定める「総裁が欠けた」ことになるとして、総裁選の実施に向けて森山幹事長に指示したことを明らかにした。
同条4項に基づく臨時総裁選は、総裁の任期中に党所属国会議員と都道府県連の総数の過半数の要求で実施されるが、首相は「要求手続きを行う必要はない」と強調した。
自民は8日、党総裁選挙管理委員会を開き、臨時総裁選の手続きの停止を決める。その上で首相辞任に伴う総裁選の日程や手法などを週内にも決定する。党員投票を伴う「フルスペック」方式とするかどうかなどが焦点で、時間を要する同方式の場合、新総裁決定は10月上旬となる見通しだ。
「ポスト石破」の候補には、昨年の総裁選に立候補した高市早苗・前経済安全保障相、小泉農相、林官房長官、小林鷹之・元経済安保相、茂木敏充・前幹事長らが取りざたされている。
(読売新聞オンラインより)
URL: https://www.yomiuri.co.jp/politics/20250907-OYT1T50069/
これまた変な記事だ。
安倍晋三や福田康夫が総理総裁の座を投げ出した時をはじめとして、「総裁が欠けた」時の総裁選は簡易型で行われるのが通例ではないのか。それなのになぜ読売は
「フルスペック」方式とするかどうかなどが焦点
などと書くのだろうか。
こういう記事を出して、なし崩し的に「フルスペック」総裁選を行って当然のような流れを作ろうとしているのではないかと疑ってしまう。
自民党のフルスペック総裁選は昨年やったばかりだろう。今回もそれをやるとなったら金の無駄遣いに加えて政治空白の期間も長くなる。
これまでやってきたように「簡易型」の総裁選を行ってしかるべきではないだろうか。