またアクセス数が急増したが、今回はリンク元がはっきりしていていて「はてなブックマーク」だ。弊ブログ開設以来、ブクマがバズる時は決まってネガコメの嵐なので*1、今回も同じだと思うが、私は自分が書いた記事がバズった時のブコメは見に行かないようにしている。文句のある方はコメント欄に意見を書いてほしい。但し「はてなID」のログインが必須で、かつコメントは承認制である。でも、少なくともその人が言いたいことは私に伝わる。
一昨日ではなく先週だが、サンデーモーニングで元毎日新聞の元村有希子と元朝日新聞の高橋純子が高市早苗を批判していた。
元村氏は「高市総理は科学がわかっていない」と言った。その言葉を記録したXアカウントがあったので紹介する。
#サンデーモーニング
— あらかわ (@kazu10233147) 2025年10月25日
元村有希子さん
⇒所信表明演説の中で女性への配慮は、健康について一言だけ。ノーベル賞受賞者へおめでとうと挨拶があったが、続くのが「イノベーションをうめる人たちに戦略的にお金をつぎ込みます」と科学の成り立ちを分かっていない、または分かっていない人が書いた。 pic.twitter.com/lGlmBqEak3
当該の部分を議事録から参照してみた。
以下引用する。
坂口志文(しもん)さん、北川進さんのノーベル賞受賞をお祝い申し上げます。強い経済の基盤となるのは、優れた科学技術力であり、イノベーションを興すことのできる人材です。公教育の強化や大学改革を進めるとともに、科学技術・人材育成に資する戦略的支援を行い、「新技術立国」を目指します。
URL: https://www.kantei.go.jp/jp/104/statement/2025/1024shoshinhyomei.html
要は、高市政権は積極財政だの何だのと言われているけれども、これまでの自民党の新自由主義政治を継承して「選択と集中」を続けますよと言っているわけだ。これは何も高市が自民党の政策を転換するとかいう話ではないけれども、(本人は文系学部の卒業だそうだが)科学ジャーナリストとして仕事をしてきた元村氏がきっちり指摘していることは評価すべきだろう。
上記Xにはネトウヨによるくだらない批判のコメントが多数ついているが、ビュー数が多いのは下記のようなXだ。3件紹介する。
右とか左とか関係なく「イノベーションを産める人に戦略的に」って部分が、「また始まったよ」って感じ。いつになったらこの発想が日本の科学技術力を削ぎ続けてると理解できるのか。
— Hajime Y (@hajimey) 2025年10月26日
学術研究を担当する文部省と研究や改発、産業への反映を担当する科学技術庁を一体化してから、基礎研究よりイノベーションだの何だのと視野の狭い、短期的な話になってしまってるんだよな。
— tanuki (@tanuki581) 2025年10月26日
難癖と書き込まれてる方々、歴代の日本人ノーベル賞受賞者が「基礎研究こそ大切」と訴えている事ご存知ですか?
— Pasha (@PashaBGC) 2025年10月26日
今年受賞の坂口さん北川さんも同様です。
2人の研究は長く注目されなかった。つまり戦略的投資の政策下では産まれなかった成果だったかも。
元村さんはそんな事を仰っていると思います
そういうことだ。とにかく自民党を政権から下ろして「大きな政府」の政権を樹立しないことにはお話にならない。その点で新自由主義系の野党や今回与党入りした維新は失格である。
朝日の高橋純子氏は、高市自民が参院でNHK党と統一会派を組んだことを指摘し、これを批判した。
これは東京新聞も記事を出して批判している。
自民党が「NHK党」と親密関係…参院会派に議員を取り込んだ 「2馬力選挙」党首の問題にも目をつぶりhttps://t.co/bjUYT0Pkw2
— 東京新聞デジタル (@tokyo_shimbun) 2025年11月2日
有料記事だが無料部分を以下に紹介する。
自民党が「NHK党」と親密関係…参院会派に議員を取り込んだ 「2馬力選挙」党首の問題にも目をつぶり
2025年11月3日 06時00分
参院の自民党会派に政治団体「NHKから国民を守る党」の議員が加わったことに、自民党の一部からも疑問の声が上がっている。N党の立花孝志党首は、昨年の兵庫県知事選で斎藤元彦知事を応援する「2馬力選挙」で物議を醸し、県議への名誉毀損(きそん)などの疑いで書類送検されている。少数与党のため多数派形成になりふり構わぬ姿勢に映る自民だが、これでいいのだろうか。(山田雄之)
「深い懸念を表明する」「断じて受け入れがたいものです」。自民党兵庫県議団の谷口俊介幹事長から松山政司参院議員会長宛てに10月23日に送付された申し入れ書には、強い抗議の意志が込められていた。
県議団が問題視するのは、自民党が同月15日、N党の斉藤健一郎参院議員との参院会派「自民党・無所属の会」を結成したことだ。
斉藤氏は2022年の参院選比例区に当時のNHK党から立候補して落選後、同党のガーシー(本名・東谷義和)氏の除名に伴い、繰り上げ当選。N党ただ一人の国会議員で副党首でもある斉藤氏は、どの会派にも属していなかった。昨年10月の臨時国会での首相指名選挙では自民の高市早苗首相に投票し、今年3月には2025年度予算に賛成していた。
◆自民党内から反発「国民に深い不信を生じさせる」
だがN党といえば、斎藤兵庫県知事の疑惑告発文書問題に絡んだ昨年の知事選で、立花氏が自身の当選ではなく斎藤氏の支援目的で活動する「2馬力選挙」を展開。問題を調べる県議会調査特別委員会(百条委)の委員長を務めた自民県議を交流サイト(SNS)で中傷したとして、名誉毀損容疑などで書類送検もされている。問題を追及した元県議=1月に死亡=の妻からも、同容疑で刑事告訴されている。
県議団の申し入れ書では、こうした状況を紹介し、斉藤氏が同一会派になることは「党の理念と規律を著しく損ない、国民に深い不信を生じさせる」と指摘。少数与党の現状を踏まえ、多数派形成の一環で取り込みを図った事情には理解を示しつつも、「いかなる政治的必要があろうとも、安易な判断を行うべきではない」と再考を求めている。
◆立花孝志氏は「高市さんを支える目的で選挙に出る」覚悟
立花氏は街頭演説や会見の場で、安倍晋三元首相銃撃事件をきっかけに自民党が向き合い方を指摘されてきた世界平和統一家庭連合(旧統一教会)について、その後に支援を受けたことも明らかにしている。
さらに自身のYouTubeチャンネ...
下記は江川紹子氏のX。
この問題について、記者会見の後、高市首相に質問を出したのですが、答えはまだです。お待ちしております。 https://t.co/nyBVzjJQAP
— Shoko Egawa (@amneris84) 2025年11月3日
上記Xはイギリス在住のkazukazu氏のリポストで知った。氏は現在の日本に呆れ返っておられるようだ。
高市が極右というのはよく知られた事実なわけで、議論として成立させるためには、「極右だろうが女性が首相になることが素晴らしいことだ」というフェミニストが存在しないと始まらないから、まずはそういうフェミニストを探して論点を出してもらうことからではないかと。 https://t.co/ibPST85v3b
— kazukazu (@kazukazu881) 2025年11月2日
ドイツ、フランス、イタリアで女性のリーダーを通して極右が一般の政党の一つとして根づいた文脈はすでに散々議論されているわけであって、高市は「日本の女性初の首相」とは全く異なる文脈で議論すべき文脈にあるのは明らかだろうと。参政党やN党と共同会派に招いた首相だぞ https://t.co/atMqroERvG
— kazukazu (@kazukazu881) 2025年11月2日
JNNが高市政権の支持率が高いと言う報道をしていたが、自民党支持率はさほど変わっていない https://t.co/C5tDP2iaVb
— greenblue_earth🌏🌍🌎 (@greenblue_earth) 2025年11月3日
前回、高市早苗と同レベルの内閣支持率があったのは、鳩山由紀夫だったのか。しかも当時は、民主党の支持率はずっと高かった。
— kazukazu (@kazukazu881) 2025年11月3日
政権交代に対する「根拠なき熱狂」があった2009年以来ってことか。
総裁選の演説で少し確認すればすぐに分かるレベルの基本的なデマを回避できなかった高市は能力の点では無能でしかないので首相として売り出す時に「初の女性」が露骨に使われているのがミエミエなのに、さらに無能な自称インテリが釣りに簡単に引っかかってぐだぐだ議論している問題では? https://t.co/aWQRlTQSZh
— kazukazu (@kazukazu881) 2025年11月3日
政治家としては優秀だけどフェミニズムの理念を共有しない女性のリーダーをフェミニズムとしてどう捉えるのかという問題はサッチャーやメルケルがいてすでに議論の蓄積はあるので、高市はリーダーの資質として比較できないレベルで明らかに足りないわけで、問題は日本のインテリがなぜチョロいのかでは https://t.co/QBatCbIT55
— kazukazu (@kazukazu881) 2025年11月3日
残念ながら日本には「リベラル・左派」の側から「なぜ日本初の女性首相の誕生を喜ばないのか」などと強い「同調圧力」をかける人間や、易々とそれに言いくるめられてしまう人間が多いからね。
宮武嶺さんの下記記事から引用する。
編集後記
木下ちがやという政治学者?がいてⅩでは「こたつぬこ」のハンドルネームで盛んに投稿しているそうです。
古寺多見さんにしょっちゅうけなされている(笑)この人が、私が言い訳がましいと書いた後掲の上野千鶴子氏への朝日新聞のインタビューに、さらに追い打ちをかけて
『「初の女性○○が事件になる時代は、とっくに終わ」ったのだろうか。「ガラスの壁」を打ち破ることを歓迎する女性たちは「時代遅れ」なのだろうか。「女なら誰でもいいという時代では、もうありません」という上野氏の「選別の時代」宣言には、「リベラルな学者に選別されてしまう」女性たちの分断を生みかねないという懸念を抱いてしまう。』
などとコメントして、弱者や少数派の女性に寄り添うかのような体を装って、実はリベラル・フェミニスト批判をしています。
こういうやつが世の中を良くする動きに対して足を引っ張るんだなあと呆れました。
URL: https://raymiyatake09.hatenablog.com/entry/2025/11/03/103128
そうなんだよなあ。あの御仁、本当にどうしようもありません。
なお私は上野千鶴子氏を基本的に買わないので、上野氏については何も書きません。