何かむき出しの権力闘争だけの政局になってしまった。高市にも自民にも立民にも、どのような社会を目指すなどという視点は全くない。高市は今やらなければ勝てないという、「日本を沈めつつある」ことを薄々自覚しながらも、結局は自らの権力欲に従って衆院解散を強行しようとしているし、受けて立つ立民の野田佳彦の方も、しばらく前から「チュードー」しか言わなくなったなと思ったら立公合流の「新『新進党』」構想が出てきた。
後者のシナリオを書いたのはほぼ間違いなく小沢一郎だろう。かつての新進党、日本未来の党、希望の党の3度の新党結成と全く変わらない手口だからだ。ただ今回はあまりにも相手(高市)が凶暴すぎるため「毒をもって毒を制す」も止むなしかと思っている。このまま衆院選で自民の圧勝を許して高市の独裁をやられたら、日本の政治も社会も国民生活もすべてめちゃくちゃになってしまうからだ。
首尾良く高市を倒せたとしたら、「チュードー」を掲げるだけの民公の合流新党など全く支持しない。幸いというか、旧立憲民主党の設立時から同党にはどうしても信用し切れないところがあったこともあって、私は立民の候補者に投票することはあったというか、最近はその頻度が増えているが、衆院選の比例ブロックや参院選の比例代表で立憲民主党(立民)の名前を書いたことは旧民立民の時代から新立民になってからを通じても、ただの一度もない。今回も最初から比例投票先は決めている(毎回死に票になるのだけれど)。今回の「民公新党」構想の報道に接して、比例で立民に入れてこなかったのは正解だったと改めて思った。
いずれにせよ、政界再編の始まりを告げる衆院選になるのかもしれない。
以下、2005年開始の老舗政治ブログの『日本がアブナイ!』より拾う。ブログ主は「中道」を標榜する方なので、弊ブログとは立場が少し違う。10年ほど前にブログ主の姿勢を「自称中道」と皮肉った記事をトラックバックしたりもした。はてなブログは「はてな」内ではリンクを通知できたり「idコール」の機能などもあるが(そのために迷惑な目に遭ったりもするけれども)、はてなダイアリーにはあったトラックバックの機能ははてなブログにはない。
以下引用する。
公明党はもともと憲法、特に9条の改正は反対(とりあえず加憲と言ってごまかしてる)、安保法制、特に集団的自衛権の行使にも反対だったし、福島原発事故以降は脱原発の方針をとっていたのだが。自民党と長く連立を組むうちに(特に安倍二次政権以降)現実路線を歩むことに方針を修正。
近時は、「原発に依存しない社会」を目指しつつ、再生可能エネルギーを最大限に導入しながら安全を最優先に原発も活用する方針をとるようになった。また、一部に集団的自衛権を含む安保法制には連立与党として国会で賛成している。<9条改憲は今でも反対のようだけど。(・・)>
その点、立民党は、党の政策としては「原発ゼロを目指す」と脱原発の方針を維持しているし。安保法制の集団的自衛権の行使の部分は違憲だとして、廃止を主張している。<この2つ+9条改憲に慎重なところが、国民民主党と合わない部分でもある。(>_<)>
ただ、もし将来、本気で政権交代をして与党になることを目指すなら、米国との安保関係を維持し、経済界やより多くの国民の支援を得るためにも、この方針を修正すべきではないかという声が党内からも上がり始めているのが実情だ。<mewも悩んでいるところ。(~_~;)>
実は、統一名簿とか新党結成とかいう話をきいて、つい小沢一郎氏がウラで動いているのではないかとイヤ~な気分にもなっているのだけど。(それが一番不安かも。^^;)
小沢陣営が政権交代の議席数稼ぎのために、政策そっちのけで強引にコトを進めて話をこじらせることのないように、野田代表らの幹部、ベテラン勢にあの豪腕をしっかり押さえ込んで欲しいと願っているmewでもある。(@@)
途中までは、これが「中道」を標榜する方の標準的な意見なのか、と思ったが、小沢一郎の名前が出てきたので笑ってしまった。
残念ながら、小沢が裏で動いていることはほぼ間違いないと私は考えている。
小沢の策謀がうまくいくかどうかは全くわからない。新進党では1995年参院選で躍進したりもしたが、日本未来の党で臨んだ2012年衆院選はわずか9議席で惨敗したし、木原稔騒動では小沢自身が小池百合子に「排除」されて「野党共闘」陣営におめおめと戻ってきた。そんな小沢を「暖かく迎え入れた」のが当時はまだ共産党支持系と明確にいえた木下ちがや氏(こたつぬこ)だったので、弊ブログでそれを批判する記事を書いて公開した記憶がある。
ただ高市早苗の方も、福島瑞穂が言ったのだったか、「党利党略」を通り越して「個利個略」以外の何物でもなく、あまりにもひど過ぎるために、民公の野合とは「どっちもどっち」のレベルだ。そして今後の日本や世界に与えるダメージについていえば、現職の総理大臣である高市の方が圧倒的にリスクが大きいため、今回に限っては「毒をもって毒を制す」も止むを得ないかもしれないと私は思っている。高市のままというか、高市の独裁体制が確立されるようなことになったら、日本の経済も安全保障も何もかもがめちゃくちゃになってしまう。
kazukazu氏が指摘していた通り、今回の解散総選挙自体が「社会実験」になってしまいそうだ。本当に高市のような人間を総理大臣にしてはならなかった。
ていうか小沢一郎さんどうするんでしょうね。 https://t.co/MO1r3T4nZ6
— こたつぬこ🌾木下ちがや (@sangituyama) 2026年1月14日
ノビー(池田信夫)とこたつぬこはそんなことを言っているけれども、今回も影の司令塔は小沢一郎なんじゃないのか?
2012年の総理大臣時代に自公にすり寄ってばかりで安倍晋三との「話し合い解散」で自滅した野田佳彦は、2006年に前原誠司と組んでいた時にも「偽メール事件」の対応を誤ったような、政局勘皆無の政治家だ。そんな本性が今も変わっているはずがない。野田が急に「政局の鬼」になれるはずなどない。どう考えてもシナリオを書いたのは小沢だ。そう私は確信している。何よりその手口が「小沢流そのもの」なのだ。
私に立民の知り合いなど誰もいないから立民の党内状況は全くわからないのだが、昨年、代表の野田からは枝野幸男系も西村智奈美系(旧菅直人系)も泉健太系も離反していて、野田と意思の疎通がとれるのは小沢系と(極右の)馬淵澄夫など限られた人たちだけだ、との論評を読んだことがある。これが当たっているとしたら、小沢が野田に対して影響力を行使できる力がかなりあったということになる。
小沢とていつもいつも表立って動くわけではない。むしろ裏で動くことの方がはるかに多い。2012年に小沢が橋下徹と石原慎太郎の二股をかけていたことを、佐高信との対談本で暴露したのが毎日新聞の看板記者にして『NEWS23』のキャスターも務めた故岸井成格だった。この時は、二股かけていたことを橋下に察知されて、それに怒った橋下の方が石原と組んでしまった。また昨年にはほかならぬ高市と組もうとしたとの噂話が出たことも弊ブログに何度か書いた。それは立民の消費税減税派と民民を引き連れて高市と組むという構想だったという。それで思い出したが、小沢には玉木雄一郎とのパイプもあるはずだ。だから今回の解散を玉木が批判しているのかもしれない。
いずれにしても、小沢が無節操極まりなく、組もうとする相手の政策や思想信条さえもどうでも良く、権力闘争を半ば娯楽として消費するようなとんでもない人間であることがよくわかる。だから私は基本的に小沢が大嫌いなのだ。
だが、あまりにも「高市リスク」が大き過ぎるばかりに、今回ばかりは止むを得ないのではないかという考えに、現時点では傾いている。