kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

『「戦争と医学」展』を案内していた毎日新聞の記事

昨日、ものすごいアクセス数を記録した731部隊元隊員の証言の記事に関して調べていたら、このシンポジウムを含む『「戦争と医学」展』を案内していた毎日新聞の記事を見つけた。催し物は、もう過ぎてしまったが、参考資料としてあげておく。
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/shiga/news/20070406ddlk25040362000c.html

以下引用。

「戦争と医学」展:医学界の戦争責任明らかに−−きょうから大阪市内で /滋賀

 ◇展示、国際シンポも

 生物兵器の研究や捕虜の生体解剖など医師や医学者の戦争責任を明らかにしようと、関西の医師らのグループが大阪市で6〜8日、国際シンポジウムを含む「戦争と医学」展を開く。戦時中の医師の戦争協力の実態を研究する医療関係者のグループ「15年戦争と日本の医学医療研究会」が中心となり、関西の開業医らが実行委員会を結成、企画した。関係者は「医学界の戦争責任を直視し、医の倫理向上につなげたい」と話している。

 戦時中の医師らの戦争責任については、旧陸軍の生物戦部隊「731部隊」による中国人を使った細菌兵器の研究や、米軍捕虜を実験台にした九州大の生体解剖事件などが知られている。しかし、731部隊については戦後、生物兵器の実験成果を独占したい米国が不問とし、部隊出身者は大学や製薬業界に就職し、後進の育成にあたった。薬害エイズや薬害C型肝炎などの不祥事を引き起こした旧ミドリ十字の前身「日本ブラッド・バンク」は同隊関係者を中心に設立された。

 同展実行委員の1人で大阪市平野区の医師、平井正也さん(82)が学んだ京都府医大には戦後、元隊員が着任。平井さんは友人と教官の戦争責任を追及したが、反対に放学処分にされ、教官は後に学長となった。平井さんは「731部隊の犯罪は、研究のためなら人命を犠牲にしても構わないという考え方の象徴。彼らの人命軽視の医学教育が薬害や医療過誤の遠因だ」と話す。

 同展は大阪市天王寺区東高津町のたかつガーデンで開催。731部隊の加害の実態や占領地域での捕虜や住民の生体解剖、植民地のハンセン病対策などの調査成果を明らかにする。8日午後1時から中国の731部隊罪証陳列館の王鵬館長や、ダニエル・ウィクラー米ハーバード大教授(生命倫理学)らを招いた国際シンポ「戦争と医の倫理」を開く。同展実行委員長の西山勝夫・滋賀医大教授は「医師や医学会の戦争加担の事実をしっかり見つめ、医療倫理の向上の一助にしたい」と話している。参加無料。【高田房二郎】

毎日新聞 2007年4月6日