kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

「敵」は少数派ながら影響力の強い「新自由主義右翼」だ

 昨日(10/28)公開した下記記事に少し補足したい。

 

kojitaken.hatenablog.com

 

 それは早稲田大学教授・橋本健二氏が「格差が経済成長を押し下げる」と指摘していることだ。『中流崩壊』(朝日新書)に出てくる*1

 よく、不当にも片仮名6文字で表記されることが多い安倍前政権の経済政策に欠落していたのはこの観点ではないかと私は前々から考えている。だから、コメント欄の一部で話題になっているキクマコ(菊池誠・阪大の物理学の教授)の安倍前政権の経済政策への硬直した賛辞は私には「うざい」だけでしかなかったし、最近どんどん「減税真理教」化してきて、富裕層や大企業への増税をほとんど言わなくなった*2山本太郎の失速と迷走は必然の帰結だと思う。

 実際、安倍前政権の経済政策に効果が見られたように思われたのは、発足直後から最初に消費税率を引き上げた2014年4月までの1年4か月間でしかなかった。リフレだけではダメだし、金融緩和や財政出動はもちろん必要だけれどもそれだけでは不十分で、ことに前政権のように財政支出に「米露やお友達」に極端な傾斜配分をするようでは経済政策が成果を挙げられなかったのは当然だと総括するほかない。格差の縮小と貧困の解消が、経済成長のためにも必要不可欠だと考える次第。

 

 橋本健二氏に言及した記事として、下記を挙げておく。

 

books.j-cast.com

 

 但し、上記リンクの書評は、私の評価では多分にミスリーディングなものだ。それを以下に指摘しておきたい。

 まず書評の終わり近くの部分を引用する。

 

「自由からの逃走」が怖い

 本書は後段で「中流崩壊」が社会や政治にどのような影響を与えていくのかについても言及している。

 例えば有名なドイツの社会心理学者エーリッヒ・フロム(1900~1980)は、中産階級が経済的自由を獲得する一方で、人々が孤独感などを克服するため権威に服従し、同じような服従志向の人々と一体化して精神の安定を得ようとする傾向があると指摘していた。いわゆる「自由からの逃走」だ。ドイツの下層中産階級ファシズムを支持する心理的基盤になったという。

 コロナ禍の各国を眺めれば、その萌芽はあちこちにある。ルーツとして、めんどりの庇護を求めるひな鳥の逸話(『カラマーゾフの兄弟』の「大審問官」)なども思い出す。(後略)

 

出典:https://books.j-cast.com/2020/10/12013168.html

 

 確かに橋本氏はエーリッヒ・フロムの『自由からの逃走』で指摘された、中間層がファシズムの社会的基盤になったという仮説を紹介しているし、フロムの『自由からの逃走』のルーツとして、ドストエフスキーが『カラマーゾフの兄弟』で描いた「大審問官」の長大なエピソードにあるのではないかとの指摘には私も同感だ。

 しかし、橋本氏はそのあとに、「社会変革の担い手としての『中流』」と題した章を設け、幸徳秋水大杉栄の例を引きつつ「『中流』は進歩的な役割を担う」との見出しをつけている。

 そして、首都圏では「新自由主義右翼*3」が新中間階級の13.3%、旧中間階級の15.8%を占め、それぞれ全体の10.9%よりかなり多いけれども、「リベラリスト」も新中間階級の48.4%、旧中間階級の46.5%を占めていて、それぞれ全体の49.8%よりやや少ないながらも大差なく、それぞれの階級における「新自由主義右翼」よりずっと多いのだ。

 なお、前エントリにLintさんから「地方ではリベラルが激減して穏健保守が大幅に増え、おそらく新自由主義右翼も増えるのでしょうね」とのコメントをいただいており、穏健保守に関しては首都圏より地方の方が多いだろうなと私も思うが、新自由主義右翼に関してはそうではないだろう。おそらくもっとも多いのが東京都と神奈川県で、それに次ぐのが大阪府ではないかと私は考えている。「新自由主義右翼」はそういった都市部に集まってくると推測されるからだ。地方でネオリベに走ってもそうそうメリットがあるとは私には思えない。

 リベラルよ、眼を覚まして団結し、穏健保守とも一定の妥協をしながら手を組んで*4新自由主義右翼の思うがままの世の中を続けさせるな。橋本氏はそう言いたいのではないだろうか。

*1:どの頁に書いてあったかはすぐにはわからなかった。わかった時点でこの注を書き換える予定。

*2:そればかりか脱原発に対する情熱も失われた

*3:右翼という点ではファシズムと共通するけれども、新自由主義ファシズムとは違うと橋本氏は指摘している。

*4:実際、『中流崩壊』で橋本氏は「中流保守」と「中流リベラル」の連携を提言している。

「だから安倍・菅路線では日本は幸せになれない/橋本健二氏(早稲田大学人間科学学術院教授)」(videonews.com)

 3日間更新を休んだ。仕事の都合もあったが、少し前に、緊急事態宣言入りの頃から激しく減退していた読書欲が突如復活し、本を読む時間が長くなってネットに割く時間が減った影響の方が大きい。本の種類はいろいろだが、直近で面白かったのは橋本健二の『中流崩壊』(朝日新書,2020)だ。

 

publications.asahi.com

 

 橋本氏の著書を最初に読んだのは2012年で、『階級都市 - 格差が街を侵食する』ちくま新書,2011)だった。今まで読んだ氏の著書の中ではこれが一番面白かった。以後、少し間が開いて2018年に『新・日本の階級社会』講談社現代新書,2018)と『アンダークラス - 新たな下層階級の出現』ちくま新書)を読んだ。今年2月には『〈格差〉と〈階級〉の戦後史』(河出新書,2020)を買った、これは『「格差」の戦後史』(河出ブックス,2009)の増補改訂版だそうだが、買ってしばらくした頃に前述の読書欲の異常減退期に突入してしまったので長い間読まずに放置していた(現在読み始めている)。

 

www.kawade.co.jp

 

 その橋本氏と、神保哲生宮台真司両氏が議論したという動画(未視聴)がリンクされた下記記事をネット検索で見つけた。この中に、前述の『中流崩壊』にも書かれている興味深い指摘があるので、以下にほぼ全文を引用する(動画へのリンクと末尾の文章を省略した)。

 

news.yahoo.co.jp

 

(前略)著書『アンダークラス 新たな下層階級の出現』や『新・日本の階級社会』などを通じて、日本にも「一億総中流」の合言葉とは裏腹に高度経済成長の直後から経済的格差が広がり始め、近年にいたってはそれが日本に「下流階級」なる新たな社会的階層を生んでいる実態について警鐘を鳴らしてきた早稲田大学人間科学学術院の橋本健二教授が、月刊誌『世界』11月号にとても興味深い調査結果を発表していた。それは橋本教授自身が東京近郊に住む約5600人を対象に(そのうち有効回答数は約2300人)、2016年に行った調査の結果をまとめたもので、調査対象者に政治的課題や社会問題に対する様々な質問を行い、そこで得られた回答をもとに、経済格差の拡大が人々の政治的なスタンスにどのような影響を及ぼしているかを分析するというものだった。

 

 質問の内容は「貧困になったのはその人が努力しなかったからだと思うか」や「政府は増税をしてでも恵まれない人への福祉を充実させるべきと思うか」といった貧困に関係したものから、「沖縄に米軍基地が集中していても仕方がないと思うか」や「中国人や韓国人は日本を悪く言い過ぎると思うか」といった安全保障や人種に関するものまで多岐に渡る。と同時に、当時の安倍政権の評価や学歴、世帯収入や総資産額に加え、年齢、身長なども質問項目に含まれていた。また、『世界』の記事には紹介されていなかったが、他にも「同性愛は好ましいことではないと思うか」や「政府の政策はお金持ちを優遇していると思うか」などの質問も含まれていた。

 

 調査に答えた約2300人の回答を精査した結果、回答者を一定の共通性を持った3つの集団(クラスター)に大別できることが明らかになったと橋本氏は言う。それは「新自由主義右翼クラスター」と「穏健保守クラスター」と「リベラルクラスター」の3つだ。この3つのクラスターは、回答者の中に自然発生的に形成された3つの塊を、その回答内容の特性をもとに橋本氏自身が命名したものだ。ちなみに全回答者に占める新自由主義右翼の割合が10.2%、穏健保守が38.9%、リベラルが50.9%を占めていた。

 

 新自由主義右翼クラスターというのはその3分の2が、貧困は個人の責任に帰すると考え、中国人や韓国人に嫌悪感を覚え、日本は軍隊を持つべきと考え、沖縄に米軍基地が集中するのはやむを得ないことだと考える人たちだ。また、その77.5%を男性が占め、同じく7割強が大卒で、平均世帯収入や総資産も他のクラスターを大きく上回るという特徴を持っている。大卒比率はリベラルが43.9%、穏健保守が50.6%だったのに対し、新自由主義右翼では73.4%だった。また、総資産額もリベラルの平均が2661万、穏健保守が3109万だったのに対し、新自由主義右翼は4921万だった。なお、リベラルの男性比率は46.8%で、リベラル層は過半数を女性が占めていることも明らかになった。

 

 そして、最後に回答者のクラスター別支持政党を見ると、数の上では全体の1割に過ぎない新自由主義右翼の63%が自民党を支持していた。これに対し、数的には過半数を超え、他のクラスターを凌駕してもおかしくないリベラルクラスターのなんと7割が、「支持政党なし」と回答していた。穏健保守も57%が「支持政党なし」と答える一方で、自民党支持は3割強にとどまっていることから、現在の自民党が、数の上では少数派に過ぎない新自由主義右翼クラスターの圧倒的な支持に支えられている政党であり、自民党が彼らの存在を無視して選挙に勝つことがあり得ない立場に立たされていることが浮き彫りになった。その一方で、野党、とりわけ旧民主党勢力が、数的には過半数を占めるリベラルクラスターの支持をほとんど得られていないところに、現在の政治が閉塞したままになっている根本的な原因があることも露わになった。

 

 しかし、問題は小さな政府を標榜する新自由主義者の主張に沿って規制緩和を進め、経済を市場原理に委ねれば、自ずと格差は生まれる。それと並行して富の再配分が行われなければ、格差は確実に拡大を続け、貧困層に落ちる人の数は日増しに増えていく。貧困層は当然購買力も弱いため、この階層の人口が増えれば、経済成長など望むべくもなくなる。実際、富裕層に対する負担がより大きい消費税の導入と税率のかさ上げ、富裕層に対する所得税減税とキャピタルゲイン税減税、大企業を優遇する法人税減税と租税特例措置、相続税減税等々の例を見るまでもなく、この四半世紀の間に日本が行ってきた改革のほとんどが税の再分配機能を弱める方向への一方通行の改革だった。自民党が数の上では少数派の新自由主義右翼クラスターに引っ張られている限り、規制緩和が進む一方で、再配分は一向に期待できない状況が続くことが避けられそうもない。

 

 これはひとえに、本来自民党内の多数派を形成しているはずの穏健保守クラスターと、自民党の対抗勢力を後押ししなければならないはずのリベラルクラスターが、「支持政党なし」などと暢気なことを言っている間に、数の上では圧倒的に少数派であるはずの新自由主義右翼クラスターに、日本の政治が自民党もろとも乗っ取られてしまったことを意味している。先の自民党総裁選で、党内で比較的に再分配を重視する穏健保守路線を主張する岸田文雄政調会長(当時)と石破茂元幹事長が、安倍路線の踏襲を明言し規制緩和を旗印に掲げる菅義偉官房長官(当時)に大差をつけられて敗北したのが、現在の自民党の立ち位置を示す上での象徴的なできごとだった。

 

 一方で野党は、旧民主党民進党から袂を分かっていた立憲民主党と国民民主党が合流し、再出発を果たした新・立憲民主党が、その綱領で新自由主義との決別を明言し、再分配路線を明確に打ち出している。新・立憲民主党が「支持政党なし」と答えたリベラルクラスターからの信頼を取り戻すことができるかどうかも、今後の日本の針路を占う上で重要なカギを握る。

 

 いずれにしても、他の多数派クラスターが暢気に構えている間に、数としては全体の1割に過ぎない、いやむしろ少数派だからこそ、かなり極端な主張と他のクラスターには見られない高い熱量を持った勢力に引っ張られる形で、必ずしも大多数の日本人が好ましいとは考えていない政策が実行に移され、結果的に経済的にも社会的にも、そして政治的にも延々と閉塞状態が続く現在の状況は、決して好ましいものとは言えないだろう。(後略)

 

(videonews.comより)

 

出典:https://news.yahoo.co.jp/articles/c436e4eea9077544e4296350e33f716e89d149ba

 

 上記の指摘は、私自身も「支持政党なし」なので大いに耳が痛かったが*1、現状認識としてはとてもよく腑に落ちる。立憲民主党共産党との共闘を継続する一方で、国民民主党などとの合流路線に走っている理由も、上記の現状認識に鑑みれば合理的なものだとも理解される。ただ、少数派の切り捨てを誇示するような一部立憲民主党幹部の発言には強い拒絶反応を持たずにはいられないのだが。とはいえ小沢一郎らによって改悪された小選挙区制を軸とする衆院選選挙制度を考えても、少なくとも選挙制度を再改変するまでの時限的な野党共闘及び合流戦略は、これを選択する以外ないと思わされる。

 召集された臨時国会での菅義偉所信表明演説はなかなか狡猾で、学術会議の問題には触れず、2050年の温室効果ガス排出ゼロを中心に据えるなどしていた。これに対するテレビ朝日報道ステーションの報道は大甘もいいところで、強烈な眠気を誘うものだったので、睡魔に負けてしまってその後のnews23は見なかった。

 安倍政権が終わったからといって、長年にわたる惰性力はすぐには止められない。今後も苦難の日々は続く。

*1:そんなこと言われたって、立憲民主党は旧党が発足した2017年から右翼の山尾志桜里新自由主義に迎合的な蓮舫を入党させるなど信用できなかった上、今回の国民民主党の一部との合流でますます右翼や新自由主義者が増えたじゃないかとか、共産党民主集中制を改める気配がいっこうに見えないじゃないかとも思ってしまう。また、本当に中山成彬との共同会派を組んだ国民民主党に至っては論外というほかない。

国民民主党が希望の党の中山成彬らと共同会派を組むという話は本当なのか

 この話、私も本当かどうか知りたい。今のところ確たるエビデンスがないように思われる。

 

 

 産経の記事があるようだが、なにぶん「ソースは産経」だ。

 

news.yahoo.co.jp

 

 以下関連箇所を引用する。

 

 国民民主には、立民に合流しなかった保守系議員が多い。新しい会派には、会派「希望の党」の中山成彬井上一徳衆院議員と、新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言下に「セクシーキャバクラ」と呼ばれる飲食店で遊興して旧立民を除籍、無所属となった高井崇志衆院議員が加わり10人となる。

 

出典:https://news.yahoo.co.jp/articles/422316b25636cf4e6d19ea0da831f180756cb80e

 

 これが本当なら、下記のいくつかのツイートに対しては「同感」としか言いようがない。

 

 

 

 

 ことにこの最後のツイートなど、民民と中山らとの共同会派を既定の事実であるかのように書いているが、いくら玉木雄一郎でもそんな馬鹿な真似をするだろうか。にわかに信じ難い。一節によれば玉木は山尾志桜里の強い意向に引きずられているとのことだが。

 中山夫妻といえば、3年前に仲間に引き入れたのは小池百合子だった。その小池は、「排除」発言から自滅したのだが、今回本当に民民と希望とが共同会派を組むようなら、民民は玉木雄一郎前原誠司以外当選が望めないのではないか。もちろん東京ブロックの比例代表単独1位であられるらしい山尾志桜里も落選確実だ。いったん支援を決めたという連合だって支援を見直すくらいはやるだろう。

 しかし、このところの玉木の迷走ぶりを見ていると、本当にやりかねないとも思う。「崩壊の時代」は坂野潤治の死とともに終わり(そういえばまだお悔やみの記事書いてなかった。早く書かなきゃ)、今回は前回とは異なって「混沌の時代」が始まったかのようだ。

何が「日本のトレンド『悲劇の全員流出』」だよ。ふざけるな!!!(怒)

 「日本のトレンド『悲劇の全員流出』」って何だよと思ったらこれだった。

 

 

 ふざけるな!!!(怒)

 くたばれ読売・阪神ソフトバンク楽天。行きそうというか行きかねないのは、どうせこの4球団のうちのどこかだろ。

モダニスト・太田裕美!?

 読書・音楽ブログに下記記事を公開した。

 

kj-books-and-music.hatenablog.com

 

 なお、なぜか記事で取り上げた太田裕美クロノス・クァルテットではなく、記事の後半は下記ツイートで紹介されているヴィクトリア・ムローヴァが弾いたベートーヴェンの「クロイツェル・ソナタ」を聴きながら書いた(記事中で取り上げた太田裕美クロノス・クァルテットらの「狂った果実」は昨日聴いた)。最初、同じ曲のシェリングとへブラーのCDを聴いていたのだが、あまり面白くなかったので(昔、1991年に買った頃は良いと思ったのだが)、確かムローヴァ盤が面白かったよなと思いだして聴いたら、やはりやたら面白かったので繰り返して2回聴いた。作品12-3(第3番)の方は聴かなかった。こちらは2010年に買ったCD。ムローヴァもペザイテンホウトもピリオド楽器を使っている。

 

 

国内の新型コロナウイルス感染症の週間新規陽性者数3,828人、死亡者数45人(2020/10/17-23)

 10/17(土)から10/23(金)までの新型コロナウイルス感染症陽性者数は、その前の1 週間とほとんど変わらなかったが微妙に増え、直近7週間では最多を記録した。しかし、先週からの増加は本当にわずかなので、直近約50日間にもわたって事実上の横バイが続いていると表現するべきだろう。

 下記はNHKのサイトへのリンク。

 

www3.nhk.or.jp

 

 上記サイトから、昨日(10/23)の23時59分時点での新型コロナウイルス感染症の陽性者数と死亡者数を転記すると、陽性者数が95,995人、死亡者数が1,710人となっている(クルーズ船・ダイヤモンドプリンセス号を除く)。その前の1週間(10/10-16)は陽性者数累計が92,167人、死亡者数が1,665人だったから、今週は陽性者数3,828人、死亡者数45人だったことになる。先週は陽性者数が3,793人、死亡者数は40人だったから、陽性者数は35人(0.9%)、死亡者数は5人(13%)、それぞれ増加した。週間の死亡者数を陽性者数で割った値は1.18%であり、先週の1.07%より微増した。8月1日以降の累計では陽性者数は59,606人、死亡者数は697人となった。「致死率」は1.17%。

 今週は特に何も言うことはないが、前首相・安倍晋三が緊急事態の全面解除を決定した時(5/25)に言った「わずか1か月半で、今回の流行をほぼ収束させることができた」という大見得が嘘八百だったことを思い出しておこうか。

社民党が分裂へ

 社民党がどうやら分裂するようだ。時事通信朝日新聞の記事を下記に示す。

 

www.jiji.com

 

社民、分裂へ 立憲合流で離党容認

2020年10月22日18時03分

 

 社民党が、同党残留組と立憲民主党に合流する勢力に分裂する見通しとなった。22日の常任幹事会で、立憲に合流するための離党を容認する議案を11月14日に東京都内で開く臨時党大会に諮ることを多数決で決めた。


 合流を推進する吉田忠智幹事長は記者会見で、議案は残留、合流いずれの選択も理解し合うとの内容で、過半数の賛成で採択されると説明。「皆さんの賛成を頂いて歴史的な臨時党大会になるようにしたい」と述べた。


 

 議案が可決された場合、4人の党所属国会議員で残留を選択するのは福島瑞穂党首だけとみられる。社民党は昨年7月の参院選で2%以上得票しており、公職選挙法や政党助成法が定める政党要件は引き続き満たす。福島氏は「社民党が残るのは良かった。これから頑張っていく」と記者団に語った。

 

時事通信より)

 

出典:https://www.jiji.com/jc/article?k=2020102201055&g=pol

 

 

www.asahi.com

 

社民党に分裂危機 国会議員4人中3人が離党の可能性

三輪さち子
2020年10月22日 20時31分


 社民党が分裂の危機を迎えている。解党して立憲民主党と合流すべきだという意見と、社民党を残すべきだとの意見で対立。11月14日にある党大会で解党を諮る動きもあったが、10月22日の常任幹事会では見送りが決まった。今後、一部の議員が離党して立憲に合流する可能性が高い。

 

 「やはり、党大会で社民党をなくすような提案はできない」。常任幹事会を終え、吉田忠智幹事長は苦渋の表情で記者団に語った。

 

 立憲との合流を進めるため、吉田氏は党の解党をめざした。だが、党則では、党の解散、合併は党大会に出席する代議員の3分の2以上の賛成が必要になり、可決する見通しは低い。全国から「党名をなくすべきではない」との意見が相次いでいるからだ。

 

 こうした状況を踏まえ、この日の会合では解党の議案を出すことを断念した。代わりに、党に残る人も、党を出て立憲と合流する人のいずれも「理解し合う」ことを党大会に諮ることとなった。離党して他党に入ることは、本来なら処分の対象にもなる重たい行為だが、円満解決をめざした形といえる。この議案に対し、合流反対派から「党を出て行く人にエールを送る表現はおかしい」との意見も出た。

 


福島党首は合流に消極的

 

 社民党の国会議員は現在4人。…(以下は有料記事のため省略)

 

朝日新聞デジタルより)

 

出典:https://www.asahi.com/articles/ASNBQ65QCNBQUTFK00R.html

 

 この件をめぐる社民党党首・福島瑞穂の言動は、少し前の国民民主党(新旧とも)代表の玉木雄一郎のそれと酷似している。以下、一昨日(10/21)の毎日新聞記事を示す。

 

mainichi.jp

 

社民・福島党首「党大会すべきでない」 幹事長「招集済み」 立憲合流巡り混迷深まる

毎日新聞 2020年10月21日 20時04分(最終更新 10月21日 22時00分)

 

 社民党福島瑞穂党首は21日の記者会見で、立憲民主党との合流の賛否を諮る11月14日の臨時党大会について、党内意見が割れていることを理由に「今の時点ですべきでない」と述べた。その後の常任幹事会で、予定通りの開催が再確認されたが、党首自らが党の既定方針に反対を表明し、合流を巡る混迷が深まっている。

 合流慎重派の福島氏は会見で「党大会で激突するより知恵を出すべきでないか」と指摘した。だが、党本部は今月13日付で党大会の招集を党員らに伝えており、吉田忠智幹事長ら合流推進派は「すでに招集している」と反発。両派の対立は収まらず、常任幹事会では党分割案も話題に上った。【小山由宇】

 

出典:https://mainichi.jp/articles/20201021/k00/00m/010/244000c

 

 この件に関する私の感想は、2件目に示した朝日新聞記事についた下記「はてなブックマーク」のブコメと同じだ。

 

社民党に分裂危機 国会議員4人中3人が離党の可能性:朝日新聞デジタル

危機というか来るべきものが来ただけ

2020/10/23 07:43

b.hatena.ne.jp

 

 下記平河エリ氏のツイートも説得力がある。

 

 

 また、特定方面から「例の反応」があるだろうと容易に想像されたが、その通りらしいことが1件目の時事通信記事についた下記ブコメ(当日記のNGワードが含まれているが)によって知った。

 

社民、分裂へ 立憲合流で離党容認:時事ドットコム

ブコメ、れいわと合併は無いわ…

2020/10/22 19:45

b.hatena.ne.jp

 

 括弧つきの「反緊縮」の面々には、福島瑞穂が2017年末に発した下記ツイートをお見舞いしておこう。

 

 

 福島瑞穂には確か神野直彦との「共著」があったよなと思って、2人の名前でググったら上記のツイートが出てきた。福島瑞穂は「一応」社会主義インターの副議長であられるそうだが、実際には経済問題への関心はあまり高くなく、今はどうだか知らないが、少なくともかつては社民党の経済政策のブレーンだった神野直彦に教えてもらったりしながら経済を「勉強」してきた人だというのが私の認識だ。そのくせおそらく神野直彦の主張とは真っ向かっら対立する「消費税撤廃」を唱えておられるのだろうと思うが、それでも神野直彦の弟子という点でリフレ派やMMT派と相容れないとはいえるだろう。なお、私は間接税への偏重がある現在の日本の税制は好ましくないと考えているので消費税減税には賛成だが、現在の一部(池戸万作などの俗流?)MMT派などが言っているらしい「無税国家」的な「減税真理教」には全く与しない。

 もっとも、ヤマシン界隈にかかればそんなことはどうでも良く、左の社民党、右の国民民主党から極右の自民党・安藤裕一派、果てはネオリベ日本維新の会に至るまで「反立憲民主党・反枝野」でまとまろうとかいう妄想を持っていそうだ。今や立民には小沢一郎もいるのだがw

 話が逸れかかったが、いずれにせよ福島瑞穂社会民主主義を理解しているとは私には到底思えない。2010年6月の民主党代表選で小沢一郎が「社民党にも理解される人を」と言いながら、菅直人対立候補として新自由主義者樽床伸二を担ぐというふざけた行為に走った時*1にも、福島瑞穂は何も言わなかった。

 もっとも、立憲民主党に呑み込まれていくだけの人たちもなんだかなあ、とも私は思う。多勢に無勢の中、立民の党内で社民主義を大きくしていければ良いのだが、現状では期待薄のように思われる。

*1:当然ながら、私はこの時小沢に激怒した。