kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

「緊縮」って普通は金融政策ではなく財政政策に使われる言葉だろ?

 私は長年のはてなユーザーでありながら、実ははてなのサービスやコンテンツについてまるで無知だったりする。昨日ようやく読み終えた*1村上春樹の『村上さんのところ』での問答が4年前にはてなで公開されていたことも知らなかった。

 

村上さんのところ (新潮文庫)

村上さんのところ (新潮文庫)

 

 

 上記の本も、出版が2015年、文庫化されたのが昨年(2018年)5月だが、4年前には文庫化されてから読めば良いと思っていたし、文庫本になってからも何か月か経ってそろそろ平積みから外されるかもなと思った頃にようやく買って、それからさらに数か月「積ん読」にしていた。だから今頃知ったのだが、4か月間開設されていたサイトの累積ページビューは1億0677万3168PVだったという。『kojitakenの日記』のはてなダイアリー版は、更新が停止されてからも管理画面にはアクセスできるので先日見に行って累積ページビューを確認したら2558万0360PVだった。但し公開期間は2006年7月29日から2019年1月27日までで、150か月の区切りにあと2日だけ足りなかった。で、PV総数は4か月開いていた『村上さんのところ』のおよそ4分の1だから計算は実に容易で、はてなダイアリー版『kojitakenの日記』時間あたりの平均PVは『村上さんのところ』の約150分の1だったことになる。それくらいあったのならまあいいかってところ。今では細々とやっているこの日記も、2012年頃にはそれなりのアクセス数があったのだ。そういや今日で日記をつけた日は4000日になる。10年間一度も欠かさずに更新しても3652日か2653日だから、それに足すこと347日ないし348日。これも概算で、平均して1週間の7日間のうち6日くらいは更新していたことになる。但し昨年には相当息切れして年の後半には更新しない日の方が多かった。現在ははてなブログに移転したので移転直前から通算して31日連続更新中で、今日めでたく4000日更新と相成った。

 以上は長い長い前振り。はてなダイアリーは先月28日に更新を停止したのだが、「はてな匿名ダイアリー」はどうするんだろうと思っていた。私はもちろん自分のダイアリーを持っていたし、他人が書く匿名ダイアリーを読む習慣もなかったし、最近は「はてなブックマーク」にアクセスすることもめっきり減ったので全然知らずにほったらかしにしていたが、さっきふと「はてなブックマーク」の「マイページ」を見ていて、下記「はてな匿名ダイアリー」に多数の「はてブ」がついていたのを発見した。

 

anond.hatelabo.jp

b.hatena.ne.jp

 

 なんと、「はてな匿名ダイアリー」はまだ更新が続いていたのだ。

 上記リンクの、いわゆる「増田」*2の元記事には賛成できる部分は少ないが、一部を切り取って断片的に批評しておく。

 

先日の「悪夢のような民主党政権」と言うのを首相が言うのは確かによろしくなかったが、一切受け入れず反発して現政権批判に向けるのもよろしくなかった。

耳が痛いとは思うものの、左派失策もしっかり受け入れ、自省し、先に向けて生かしていくべきだと思う。

支持率は正直だ。https://www.tv-asahi.co.jp/hst/poll/graph_seitou.html

2016年都知事選鳥越氏を担いだこと、宇都宮氏を攻撃した事の総括もなく、何事もなかったかのように過ごしている事を、私は見ている。

 

 国会での安倍晋三の発言はもちろん論外だ。だが、「政権批判に向けるのもよろしくない」という増田の意見もまたよろしくない。

 私はごく最近になってようやく気づいたのだが、今の日本では「批判=悪」という刷り込みがなされて久しいようで、そんな感覚は保守化(右翼化)がしばしば指摘された私の世代でさえ普通ではなかったし、ましてや私たちより上の世代では文化大革命紅衛兵が言っていたという「造反有理」(反逆には道理がある)という言葉に多くの若者が共感していたという*3から、世代間の感覚の落差にはすさまじいものがありそうだ。いや、増田の年齢を知らないから私より相当若いだろうと思って「ありそうだ」と書くのだが。

 ただ、「左派の失策もしっかり受け入れ、自省し、先に向けて生かしていくべきだ」というのには、3年半近く政権の座にあった民主党が、主流派・反主流派(小沢派)のどちらも左派では全然なかったという留保つきで同意する。

 増田は「支持率は正直だ」というが、マスメディアの支持率よりも正確に民意を反映しているのは国政選挙における各党の得票率だろう。これこそ棄権者を除いた有権者に対する「全数調査」なのだから。

 最後の都知事選については、2016年の悶着より2014年都知事選で「リベラル・左派」の多くが小泉純一郎がバックにいた細川護煕を応援したことの方がもっと問題だし、2016年については彼らの多くが小池百合子に投票したであろうことが最大の問題だと思っている。

 

 国政選挙の結果*4に話を戻すと、これを軽視したツイートを昨日みつけたばかりだった。下記のツイートは、先日この日記で公開した記事を強く批判している。

 

 

 あーあ、この人も「なんとかのミクス」とかいう、この日記での6年前からの禁句を使っちゃってるよ。どうしようもないよなあ、なんでそんなに安倍政権を応援したいんだよと毒づいてしまうのだが、それはともかく、「個別事情をいくら羅列したところで、何とかのミクスがより優れていた論拠にはならない」*5というのは本当にその通りだ。それには強く同意する。

 で、2012年以来5度行われた国政選挙での各党の得票率に、民意の全体が反映されている。そして、原発基地問題が選挙での得票率を大きく左右することは、福島や沖縄などそれらが深刻な問題になっている地域以外はなく、国政選挙において人々が投票先を決める大きな要因が経済問題であることは定説になっている。

 その国政選挙で現在の野党は2012年以来5連敗しているのだ。

 5度の敗戦を分析・総括し、野党、特に旧民主党系の諸政党の経済政策に問題はなかったか、それを精査するのが来たる選挙での勝利を目指す野党及びその支持者の態度であってしかるべきだろう。

 しかし、上記呟きの主に代表される、一部、いやかなりの旧民主党系支持者たちは、支持政党の国政選挙での5連敗をそもそも否認しているように私には見える。

 2012年の衆院選日本未来の党が惨敗した時、「小沢信者」たちが「不正選挙」だと騒いだことがあった。上記呟きの主たちはそこまでは行かないにしても、選挙での敗北を否認する点についてはそれら「小沢信者」たちと変わるところは何もない。これでは何回選挙をやっても負け続けるはずだ。

 ことに呆れたのは、上記呟きの主が上記ツイートからの流れで発した下記のツイートを、こたつぬこ(木下ちがや)氏がリツイートしていたことだ。

 

 

 上記ツイートが絶賛するアマゾンカスタマーレビューを私も読んだが、これ以上ないくらい呆れ果てたレビューだった。以下リンクを張って引用する。

 

https://www.amazon.co.jp/gp/customer-reviews/RSMVZ6ZMSHHUQ

beforedayafter

2018年7月5日

 
松尾らが言っていることは、財政ファイナンスを除けば従来左派の主張と何ら変わりません。たとえば日本共産党の総選挙政策を読めばかいてあることばかりです。金融政策に関しても、適度な緩和に反対する左派などおりません。過剰な緩和のマイナス面についてはスティグリッツらも指摘していることで、それを指摘したからといって「緊縮」などではありません。
財政ファイナンスについては、経済学的には禁じ手とされており、実現の可能性はほぼゼロです。マイナス金利ですら、米国には忌避されつつあります。仮に行ったとしても、一時的な措置に留まり、問題解決にはいたりません。
最も重要なのは、「再分配(政府による分配)」よりもまず「分配(労使交渉による分配)」を健全化することでしょう。政府による再分配も大事ですが、労働者の生活を支える恒常的な基盤はまず「分配」の方です。ここが壊れていては再分配も追いつきません。これには労働者の交渉力を高めることが必要です。
ところが本書では労働運動に関する記述がほとんどありません。これはどうしたことでしょうか。労働者の賃金を破壊する高プロ法案は?生活者を脅かす水道民営化は?本当に労働者の生活に関心があるの?
本書では実現不可能な餌を撒いて、存在しない「脳内左派」を叩くことに終始しており、実質的には安倍政権の応援歌となっています。
なにより、松尾は「リフレ派」としてアベノミクスを推進した立場であり、惨憺たる失敗という現実をまともに見る事すらできていません。
面白いデータがあります。松尾はアベノミクスの問題を消費税引き上げのせいにしますが、1997年に消費税が引き上げられた際には、半年ほどで消費総合指数は元に回復しました。ところがリフレ政策を行っているアベノミクスでは、いつまでたっても回復しません。これは、アベノミクスの効果があまりに小さいか、むしろ逆効果であることを示しています。消費の改善がないのですから、リフレ政策の第一の矢自体が機能していないのは明白であり、就業数などをリフレと結びつけるのはご都合主義と言わざるを得ません。就業数の増加は、団塊世代の引退など人口動態で普通に説明できます。
アベノミクスの失敗は、金融政策の過大評価と、労働問題の過小評価にあるといってよいでしょうが、松尾は全く同じ轍を踏ませようとしています。
まともな左派にとってはトロイの木馬、もしくは無能な味方といって差し支えないでしょう。

 

 赤字ボールドの部分からは、どうやらレビュー主が「緊縮」を「金融引き締め」の意味に、つまり「反緊縮」を「反・金融引き締め(=金融緩和推進)」の意味に使っているように見えるが、私はこれを読んで「えっ、『緊縮』って財政政策について使われる言葉だろ」と思ったのだった。

 そこで押し入れの中の箱に入れてあった下記の2冊の本を引っ張り出して、目次に「緊縮」の文字がある節のみ参照してみたが、私の思っていた通りだった。

 

この経済政策が民主主義を救う: 安倍政権に勝てる対案

この経済政策が民主主義を救う: 安倍政権に勝てる対案

 

  

 

 参照したのは、引用した2冊のうち『この経済政策が民主主義を救う』では第5章第3節「日本における緊縮とリフレ」(175-190頁)で、ここでは民主党政権ではなく2001年から06年まで日本を支配した小泉純一郎政権の経済政策が批評されているが、177頁に「反リフレの財政緊縮策で経済崩壊寸前に」(これは小泉純一郎政権に対する批評)、179頁に「緊縮財政下の金融緩和で脆弱な景気回復」(同前)との見出しがある一方、181頁には「金融緩和打ち止めで景気挫折」との見出しが打たれている。つまり、「緊縮」の言葉は財政政策についてのみ用いられており、金融政策に対しては用いられていない。なお蛇足だが私が最初にリフレ派に説得されたのはこの小泉政権の時代だ*6。説得される前には今のこたつぬこ氏と同じように「リフレなんて信仰みたいなものだ」と思っていた。現在では、リフレ政策については「まだ否定的な検証結果が出ていない仮説」だと認識している。

 いわゆる『そろ左派』では、第3章(161-218頁)が「左と右からの反緊縮の波」と銘打たれているが、ここでも「財政政策を重視した緊縮策」などと、基本的に財政政策を指して「緊縮」の語が用いられている。ここで「基本的に」と書いたのは、金融引き締めと緊縮財政を総称して「緊縮」と表現する傾向も一部に見られるからだ。これは本来財政政策に使われる言葉を金融政策にも拡張して使われているんだろうと思う。だが、もともと財政政策を指すことに変わりはないのではないか。

 私自身が「緊縮」の語を用いる時は常に「緊縮財政」を意味して用いていたのだが、それに対して財政政策については何も言わずに金融緩和ばかり批判するコメントばかり寄越す輩がいるので*7、財政のことを言ってるのになんで言ってもない金融のことばかり文句言ってくるんだといつも腹を立てていたのだが、そういうことなのかとやっとわかった。そいつは反緊縮といえば金融緩和反対のことだと思っていたのだ。他にもそう思っている連中とか、そもそも金融政策と財政政策の区別がつかない連中などが結構いるのかもしれない。

 なお安倍政権下の経済政策についていえば、松尾匡が2004年以降の小泉政権について批評した「緊縮財政下の金融緩和で脆弱な景気回復」がこれまでは当てはまっていたと考えている。過去形で書いたのは、どうやら「脆弱な景気回復の時期」さえも終わりつつあるように思われるからだ。

 カスタマーレビューの話に戻ると、レビュー主は

最も重要なのは、「再分配(政府による分配)」よりもまず「分配(労使交渉による分配)」を健全化することでしょう。

などと書いて、財政政策を切り捨ててしまっている。これを読んで、かつて佐藤優がトマ・ピケティを批判した時に使った論法によく似ているな、と思った。佐藤はピケティを批判するのにマルクスを援用しつつ、ピケティの提案を「国家社会主義だ」とこき下ろしていた*8。かつて多大なアクセス数を誇ったブログ『世に倦む日日』の管理人もよく「マルクスは再分配のことなど言っていない」と言うが(マルクスが展開したのは革命のための理論なんだからそんなことは当たり前だ)、要するにカスタマーレビュー主も佐藤優も『世に倦む日日』のブログ主もみな「再分配軽視論者」だってことだ。

 彼らと新自由主義との相性は抜群だ。現に、上記カスタマーレビューを「自分の感想とほぼ一致するものがあった」と絶賛する呟きの主のツイートを眺めてみれば良い。ゴリゴリの緊縮財政志向の人間であることがよくわかる。下記に一例を挙げる。

 

 

 どうやらこの御仁、(消費税の)増税と緊縮財政政策を政府にしてもらいたくて仕方がないらしい。こんな人の呟きを「『野党共闘』の軍師」とか「共産党系学者」などと言われている人がリツイートしていて良いのか、「野党共闘」に参加する日本共産党を含む野党は、政権の座についたら緊縮財政政策をやらかすのではないか、このような強い疑念に駆られる。

 

 上記呟きの主以外についても、この日記に戴いたコメントから例を挙げる。

 

杉山真大 (id:mtcedar)

遂にこういうことを言う御仁まで現れる始末。 https://twitter.com/GruessGott2018/status/1095978179376820224

民主党政権への批判を味噌も糞も否定してしまった挙句、実際に割を食った人間さえも自業自得の様に言うのを見ていると、連中は無能な味方としか思えませんね。

 

 コメントからリンクを張られたツイートは下記。

 

 

 このような冷酷非情なことをほざくゴリゴリの新自由主義者(としか思えない)のツイートを、「リベラル」の大物たち*9リツイートしている*10のを見ると、夏の参議院選挙(もしかしたら衆参同日選挙になるかもしれない)に野党が勝利することなど夢のまた夢。そう思えてならない。

*1:一般読者が書く文章って実に読みにくいんだよな。村上春樹のエッセイ集を読むのより頁あたり3倍くらい時間がかかったような感覚。

*2:anonymous=アノニマス=の「マス」をとった、「はてな村」の俗語。

*3:私自身は文革に対しては少年時代の昔から一貫して強い批判を持っていた。

*4:いうまでもないが、民意は議席数ではなく得票率で測られるべきだ。議席数は小沢一郎菅直人らを筆頭とする旧民主党の政治家たちが導入に骨を折った衆院選小選挙区制によって大きく歪められている。

*5:そもそも私は「なんとかのミクス」とやらを支持したことなど一度もなく、安倍政権の経済政策のうちの金融緩和だけを一部支持しているに過ぎないのだが、この手の石頭たちには何度言っても聞く耳を持たないようだ。

*6:経済学の門外漢である私自身が議論に参戦したわけではなく、両陣営の論戦を眺めた結果リフレ派に軍配を挙げたに過ぎないが。

*7:この手のコメントは特定人物によって発せられているが、いつも単なる悪口だけの垂れ流しで議論につながる可能性が皆無なので、しばらく前から承認するのを止めた。削除はしないで私自身にのみ見える状態にしてある。

*8:マルクスをしきりに引用するあたり、佐藤優とは「絶叫しない蓑田胸喜」にほかならないのではないかと最近思うようになった。

*9:こちらはこたつぬこ氏ではなく他の人たちを指す。

*10:この呟きをリツイートしているわけではなく、他のツイートだが。

小沢一郎は橋下徹を「担ぐ気満々」だが、橋下には小沢に担がれる気など全くない

 

 「小沢信者」ってそんなこと言ってるのかと呆れたが、実際に堀茂樹が上記ツイートに噛みついていた。

 

 

 「近年」がいつからを指すのかはわからないが、少なくとも小沢が橋下と3か月に2回も接触したのは事実だし、まさか3か月前に前原誠司がアレンジしたという会食が初対面だったわけでもあるまい。2012年に小沢が「私の考えは橋下市長と同じだ」と口癖のように言っていたが、その頃にも接触があったに違いない。私が聞いているのは、当時小沢が橋下と並行して石原慎太郎にも接触して(なんたる節操のなさ!)、橋下と両天秤に掛けられていることを知った石原が激怒して自身が橋下と組んでしまったという経緯だ。これは確か故岸井成格佐高信との共著で言っていた。岸井はこの情報をナベツネから聞いたと匂わせるような発言をしていたと記憶する。

 

保守の知恵

保守の知恵

 

 

 

 そりゃ小沢は橋下と組む気満々に決まっている。正確には、「橋下を担ぐ気満々」なのに違いない。だが、かつての石原慎太郎と同様、我の強い橋下の方が小沢に担がれる気など毛頭ないだけの話だ。

 まあ私が橋下だったとしても小沢なんかに担がれてたまるかと思うに違いないけどね。なぜなら、海部俊樹細川護煕鳩山由紀夫ら、小沢に担がれた人たちの末路をよく覚えているからだ。そういや小沢に担がれて1991年の東京都知事選に出馬して惨敗し、知識人としての名声が地に堕ちてしまった磯村尚徳*1という人もいた。2010年の参院選で小沢に担がれて落選した岡部まりも、大阪・朝日放送(ABC)の『探偵ナイトスクープ』に復帰できなかった。そういやあの番組からひり出された糞が百田尚樹なんだけど、百田は朝日系メディアにおんぶにだっこの人間だった自らの経歴をどう思っているんだろうか。

*1:磯村尚徳といえば銭湯しか思い出さない人も少なくないだろう。

池江璃花子選手に「桜田発言が大ごとになって恐縮」してる暇なんかないよ。そんなこともわからんのかこの馬鹿は(コメント欄について)

 私の近親には急性骨髄性白血病を患った人間がいるし(幸いにして抗がん剤だけで完全寛解し、それから10年以上経ったが再発していない)、私自身も白血病ではないが20年以上前に大病を患い、悪運強く生き延びた経験がある。その大病を発症し、人のいるところまで這ってたどり着いて(その時の「火事場の馬鹿力」は今思い出しても自分自身に感心するくらいだ)救急車を呼んでもらい、緊急手術を受けて一命をとりとめた日が今日、2月15日だった。それからしばらくは、必ずこの日に有給休暇を取ってゆっくり休むことにいていたが(たとえば1999年には3日間熊本・鹿児島を旅行して開聞岳に登ったりした)、近年はもういい年になったのに、若い頃と比べても思うように休暇が取れなくなった。今日もこれから厳しい仕事が待ち受けている。この国の労働環境は年々厳しさを増す一方だと思うし、それを助長する安倍政権を私は絶対に支持しない。

 白血病の話に戻ると、昨日(2/14)発売の『週刊新潮』を立ち読みしていたら、池江璃花子選手は年齢的にいってかつて夏目雅子(1985年の発症当時当時27歳、同年死去)や本田美奈子(2005年の発症当時37歳、同年38歳で死去)が患った急性骨髄性白血病ではなく、急性リンパ性白血病ではないかという、専門家だったかのコメントが書かれていた。記事には、池江選手の場合は必ずしも早期発見だったとはいえない、などと余計なことが書かれていたが、私の認識ではそもそも白血病というのは発症が診断された時点で他のがんでいうステージIやIIなどの早期に相当することはなくステージIVに相当し、白血病の種類に関する詳しい診断結果が出て抗がん剤が選択されたらすぐに苛酷な化学療法を開始しなければならない。

 だから、下記記事が適当に書き飛ばした、

桜田氏の大臣失格も明らかだが、大ごとになって、病身の池江が自分のことでと、かえって恐縮したりしないか。そっちが心配だ。

 などということはあり得ない。池江選手に「恐縮する」余裕などあろうはずもなく、全力で闘病しなければならないのだ。そう認識しているから、昨日のワイドショー(テレビ朝日『モーニングショー』)の内容を上記の言葉でまとめた下記『J-CASTニュース』の軽薄な記事には猛烈に腹が立った。

 

https://www.j-cast.com/tv/2019/02/14350346.html

 

桜田五輪相」政治家失格明らかだけど・・・大ごとになって池江璃花子が恐縮する心配

 
 
競泳の池江璃花子選手が白血病の治療に専念することについて、「(東京オリンピックの)盛り上がりが下火にならないか」「がっかりした」と発言した桜田義孝五輪担当大臣は、13日(2019年2月)の衆院予算委員会で、発言を撤回して謝罪したが、答弁をメモした紙には、手書きで赤く「お詫びして」と書き足されていた。
 

五輪憲章」話は聞いているけど、読んだことない

オソマツ答弁はこれで終わらず、野党から「五輪憲章を読んだか」と聞かれても、「話は聞いているが、自分では読んでいない」と平然としたものだった。

 

司会の羽鳥慎一桜田氏は去年(2018年)10月に大臣になりましたが、(五輪憲章を)読んでいないというのはどうなのでしょうか」

 

高木美保(タレント)「反省はなく、丸投げですよ。政治家としての適性がどうなのかといわれてもしかたありません。あまりにひどい」

 

玉川徹(テレビ朝日コメンテーター)「資質とかの問題ではないですよね。政治家は意見交換して、国の行き先を決める仕事ですが、言葉がわかっていない人が、大臣だけでなく、政治家を続けていいのでしょうか」

 

桜田氏は野党の辞任要求していて、桜田氏の大臣失格も明らかだが、大ごとになって、病身の池江が自分のことでと、かえって恐縮したりしないか。そっちが心配だ。

(『J-CASTテレビウォッチ』より)

 

 赤字ボールドにした部分の前にある、「桜田氏は野党の辞任要求していて」という文章も意味不明だが、これはもちろん「桜田氏は野党の辞任要求を受けていて」の誤りだろう。もっとも、私自身も昨日の記事のタイトルで「桜田義孝」を誤って「桜内義孝」と書いてしまってコメント欄で指摘されるまで気づかなかったから偉そうなことは言えない。

 なお、私は普段、安倍政権寄りである上にくだらない記事ばかりだと思っている『J-CASTニュース』を読む習慣など全くないが、なぜ読んでしまったかというと、一昨日に書いた記事のコメント欄で下記のやり取りがあったからだ。

 

kojitaken.hatenablog.com

id:gogo1960

桜田さんはクズです。これは、私が言わなくてもほとんどの人がそう思い、何らかの動きがある筈なのでほっときます。
問題はもう1人のクズです。その名は麻生太郎
もう一年半位前になりますか、福岡6区の補選で麻生が肩入れする候補の応援をしなかったという私怨により、現職の県知事の首をすげ替えると宣言して、ただ今、血で血をあらう争いを繰り広げております。
どうせ現職の知事も麻生の力により知事にしてもらったようなものだし、自民党推薦の候補に興味の無い私が怒るのも変な話ではあるのですが、安倍のお友達なら何でもできる現状が地元で起こっているのを目の当たりにすると、怒りがこみ上げてきます。県政の私物化もいいところです。
知事選に負けて、責任を取って政界を引退しますように。
ついでにお友達の安倍もご一緒に。

 

id:Jiyuuniiwasate

桜田発言を政治問題化して一番傷つくのが池江選手本人だということもわからんのかこの馬鹿は。

 

id:gogo1960

池江選手にはゆっくり療養して元気になって頂くことを心より祈念申し上げます。
ところで、「政治問題化したら池江選手が一番傷つく」って、どなたに聞いたことなんですか?
あなたにご本人が直接そう言いましたか?
それこそ、批判封じの為の選手の政治利用ではないでしょうか。
桜田にあきれてる人は、公人としてのあまり非常識な発言にあきれて果てているのです。悪気がないから許されるなら、世の中何でもありです。言い訳にもなりません。

 

id:Jiyuuniiwasate


桜田五輪相」政治家失格明らかだけど・・・大ごとになって池江璃花子が恐縮する心配
https://www.j-cast.com/tv/2019/02/14350346.html

 

 引用した最後のコメントにリンクが張ってあったというわけだ。

 いうまでもなく、上記のやり取りは一方的にid:gogo1960さんに軍配が上がる。私はgogo1960さんのコメントにのみスターをつけた。一方のid:Jiyuuniiwasete氏からまともなコメントをもらったことは一度もないが、今回も愚劣極まりないコメントを寄越してくれた。あまりにもレベルが低いのでここにこの人物の恥を晒す次第(笑)。

桜田義雄が暴言撤回/アスリートと抗がん剤・骨髄移植と現役復帰

 下記は池江璃花子選手の白血病公表に「がっかりした」と発言した桜内義雄の寸評。

 

sumita-m.hatenadiary.com

18歳や25歳の発言と古稀に近い爺の発言のどちらに人格的成熟を感じられるかという問題。馬齢を重ねるという慣用句を思い出した。

 

 上記引用文で「18歳」はいうまでもなく池江璃花子選手を指すが、「25歳」は2016年に白血病を発症して昨年末にサッカー・Jリーグアルビレックス新潟との契約凍結が解除されて復帰した早川史哉選手(後述)を指す。

 今回批判されている桜田義孝という人は、これまでにも失言がたびたび報じられる人だが、名前がだいぶ前に亡くなった桜内義雄(1912-2003)に似ているものだから、その息子か何かだろうと勝手に思い込んでいた。しかし、姓が違ったのだった(笑)。

 その桜田義孝はどうやら世襲政治家ではないらしい。その世襲でない桜田が、世襲政治家ではないかと見紛うような常識外れの発言をするとは、自民党という政党とはどういう人間が集まる集団なのか、あるいは日本の政治家とはどんな資質の人間が就く職業なのかとしばし考え込んでしまった。

 その桜田を昨日(2/13)の国会で追及した寺田学の方はまぎれもない世襲政治家だ。父の寺田典城(てらた・すけしろ)は元秋田県知事で、知事を退いたあとみんなの党参院議員も務めた(2010-16年)。国会議員になったのは寺田学の方が早く、2003年の衆院選民主党から立候補して初当選して現在当選5回(2012年衆院選では落選)。しかし、一昨年の「希望の党」設立の際には、その直前の民進党代表で枝野幸男の推薦人になっておきながら希望の党比例東北ブロック名簿1位で立候補して当選し、このために枝野を含む立憲民主党の一部から白眼視されていると認識している。まあ正直言ってあまり買えない政治家の一人ではある。風を読みたがる政治家にありがちなように、寺田学は国民民主党には参加せず現在は無所属。次回の衆院選では立憲民主党から立候補するつもりなのだろう。

 前置きが長くなったが、寺田学の母、つまり寺田典城の妻は白血病を患い、6年間の闘病生活を送ったのち現在は回復している(完全寛解の状態にある)らしい。その寺田学が国会で桜田義孝の「がっかり」発言を追及した。スポーツ選手の病気に関わることだからか、なぜか詳しい日刊スポーツの記事を2本引用する。なお2本目の記事の引用は、1本目と重複する部分を省略した。

 

https://www.nikkansports.com/general/nikkan/news/201902130000331.html

 

桜田五輪相が発言撤回、母が白血病だった議員が追及

桜田義孝五輪相は13日の衆院予算委員会で、競泳の池江璃花子白血病を公表したことに「がっかりしている」などと述べた自らの発言を「配慮を欠いた」として撤回、謝罪した。辞任は拒否し、安倍晋三首相も更迭要求を拒んだ。母親が約6年、白血病と闘い、家族としてこの病気に向き合ってきた寺田学衆院議員(42)は質問で、涙ながらに「あなたが今できることは撤回ではなく、辞めることだ」と訴えた。桜田氏は、五輪の基本原則を定めた五輪憲章も「知らない」と発言。資質のなさを、あらためてさらす場になった。

◇   ◇   ◇

桜田氏は、池江の白血病告白を受けて「本当にがっかりした」などと述べた発言を、1日で撤回した。

母が白血病で闘病した経験を持つ寺田氏が、家族としての立場から桜田氏の非常識さをただした。「白血病と戦う本人の気持ちや家族の気持ち、分かりますか」「選手は、メダルをとるためだけの駒なのか」。

寺田氏は、骨髄移植ではなく投薬治療を行った母の闘病生活を、「血液検査のたび『数値が良くなった、悪くなった』と家族全員で話した」と振り返った。「今、彼女にとって大事なことはメダルではなく、生きることそのものだ」と、声を詰まらせて批判した。

これに対し、桜田氏は「突然の話にショックを受け、率直に残念と発言した。発言は配慮を欠いた。謝罪し、撤回する」と述べた。一方で「(下火発言は)池江選手が水泳界をリードし、他の選手の目標になる選手であることを述べたものだ」と、釈明。「治療を最優先で頑張ってほしい」と、素っ気なく加えた。

「あなたが今できる責任の取り方は、辞任以外ない」と求められたが、桜田氏は「職務をまっとうできるよう務めて参ります」「今までの分も挽回できるよう、一生懸命務めたい」と拒否し、自己保身に終始。池江への謝罪の言葉もなかった。持参したメモを読みながら答弁し、寺田氏に「紙なんか見ないで答えてくださいよ」と指摘を受けた。

首相は「しっかり職務を果たしてもらいたい」と更迭は否定したが、「配慮に欠ける発言だったのは事実」「厳しい批判があることは受け止めないと」と、いさめるような言葉もあった。「池江さん本人が1番つらいと思う。1日も早く元気な姿を治療に専念してみせてほしい」と話した。

桜田氏には、新たな問題も出てきた。五輪の基本原則を定めた五輪憲章について問われ、「話には聞いているが自分では読んでいない」と話した。同憲章は、人間の尊厳保持が重視されており、質問した階猛議員に「池江選手への発言は、人間の尊厳をまったく理解していない内容。金メダルを取る道具としか見ていないる」と批判された。さまざまな失言で批判されてきた桜田氏だが、今回は次元が異なる。世界の注目が集まる中、選手への気遣いすらできない五輪相が、政権の一員として東京大会のアピールを続けていていいのだろうか。【中山知子】

(日刊スポーツより)

 

 

https://www.nikkansports.com/general/nikkan/news/201902130000953.html

 

母闘病の寺田議員「撤回ではなく辞める」五輪相発言

 

(前略)寺田氏は予算委の質問後、日刊スポーツの取材に、母親の病気を明かすことはためらったとした上で、「大臣の発言は(病気を)軽く考えているのではないか」と怒りを感じ、急きょ質問に加えたことを明かした。母の白血病が判明したのは、当時所属した民主党が政権を獲得した09年。寺田氏の結婚式も治療で欠席した。約6年の治療で「完治」して今は元気だが、血液検査は続けているという。

寺田氏は桜田氏の発言に対し「大臣自身が(池江に)プレッシャーをかけている。ひどい」と指摘。委員会答弁についても「人間なら本当の謝罪ができるはずだが見受けられず、事の本質が分かっていない」と述べた。「後は政権が考えることだが、私は辞めてもらいたい」と強調した。

「(病状や治療は)人それぞれ」とした上で、「本当に大変だと思う。ツイッターの文を声に出して読むと、さまざまなことを思い出した」とも述べ、池江や家族の立場を思いやった。

(日刊スポーツより)

 

 最初の記事だと寺田議員の母親が健在なのか、それとも6年間の闘病の末に不幸にも亡くなってしまったのか(普通に読むとそう読めてしまう)、それも読み取れず、こんな文章を書く新聞記者には困ったものだなあと正直言って思ってしまった。

 昨夜開いたどこかの記事に、寺田議員の母は薬(抗がん剤)の投与だけで骨髄移植もせずに「奇跡的に」回復したと書かれていたが、確かに6年の抗がん剤投与は長い。普通は1回の寛解導入療法と3回の地固め療法で半年くらいの投与だと記憶するので、たぶん寺田議員の母は最初に用いた抗がん剤の効きが悪く、何年か目に使った抗がん剤がよく効いたのではないかと想像するが、どうせ母親の闘病を公表すると決めたのなら、そういう具体的な情報も開示してもらった方が、通常の寛解導入療法と3度の地固め療法で十分な効果が得られなかった患者さんたちに勇気を与えることになるのではないか。

 池江選手の白血病公表を受けて、ネットでは「骨髄移植すれば良くなるさ」などと軽々しく発言する例を多く見かけるが、骨髄移植せずに完全寛解して再発しないのがベストのケースだし、そもそも骨髄移植は体力的に極めて厳しいので、高齢者には通常行われないし、前記Jリーグの早川史哉選手の場合でも骨髄移植を行ってからアルビレックス新潟との契約凍結の解除まで、つまりチームの戦力として認められるようになるまで丸2年を要している。一方、2001年7月に白血病を発症した元オリックス岩下修一選手の場合は抗がん剤の効きが良く、寛解導入療法と3度の地固め療法を経て、骨髄移植をせずに翌年3月末のプロ野球開幕戦で復帰を果たした(下記デイリースポーツの記事を参照)。

 

https://www.daily.co.jp/general/2019/02/13/0012060662.shtml

 

白血病から復帰したアスリート 元オリックス岩下は発症翌年に開幕1軍

 競泳女子で18年アジア大会6冠の池江璃花子(18)=ルネサンス=が12日、「白血病」と診断されたことを自身のツイッターで公表した。詳しい病状は不明だが、今夏の世界選手権(韓国・光州)代表選考会を兼ねる4月の日本選手権(東京)は欠場し、治療に専念する。

 白血病から復帰したアスリートには、プロ野球日本ハムで打撃投手を務める岩下修一投手(45)がいる。

 オリックス時代の2001年7月、けん怠感と微熱があり、検査の結果、「急性骨髄性白血病」と診断された。入院して4度の抗がん剤投与を受け、日常生活に支障がない程度まで回復し、同年11月には退院。リハビリを経て、翌02年2月の春季キャンプに参加し、オープン戦登板で好投を重ね、見事に開幕1軍入りを決めた。

 貴重な左の中継ぎとしてこの年は18試合に登板。03年にも00年以来の白星を挙げるなど20試合に登板した。06年には日本ハムに移籍し、その年限りで現役を引退。現在まで打撃投手を務めている。

 J2新潟のDF早川史哉(25)も白血病からの復帰を目指して現在、トレーニングを続けている。

 11年にU-17W杯に出場した有望株は筑波大から入団1年目の16年4月、試合後にリンパ節の腫れが認められ、検査の結果、「急性白血病」の診断を受けた。

 同年11月に骨髄移植手術を受け、治療に専念するため17年1月には新潟との選手契約が一時凍結となった。懸命なリハビリの末、18年8月にはトップチームの練習に参加できるまでに回復。同年11月には契約凍結が解除された。

 24日のJ2開幕に向けて高知キャンプで汗を流している早川は池江の公表を受けて、「まずは1人の人間として元気になってくれることを願っている。池江選手のペースで一歩ずつ、じっくりと前を向いて進んでほしい」とクラブを通じてコメントを出した。

(デイリースポーツ 2019年2月13日)

 

 なお、寺田学議員が国会の予算委員会桜田を追及したことが悪いとは言わないが、それよりも寺田議員が次回の衆院選で立候補するであろう立憲民主党がまともな経済政策を打ち出すかどうかの方が私には関心がある。予算委員会ではむしろ、「お友達と軍事と原発と外国には血税をばら撒くが、庶民に対しては緊縮」である、安倍政権の財政政策を追及してもらった方がよほど良かった。

 それをせずに、万一立憲民主党が今後、(民主党政権時代にそうだったように)「ムダの削減」にばかり血道をあげたり、「財政健全化」ばかりを志向するような戦前の立憲民政党的な経済政策に走ったりするようでは、今後の国政選挙での同党の伸び悩みや敗北は避けられないだろう。

競泳・池江璃花子選手が白血病罹患を公表

 競泳の池江璃花子選手が白血病にかかったことが公表された。以下に日刊スポーツの記事を引用する。

 

https://www.nikkansports.com/sports/news/201902130000007.html

 

池江璃花子に奇跡を!白血病を世界に発信し情報期待

20年東京五輪メダル候補の競泳女子の池江璃花子(18=ルネサンス)が12日、自身のツイッター白血病と診断されたことを公表した。10日までのオーストラリア合宿で体調不良になった。8日に緊急帰国して病院で診断を受けて、入院した。4月の日本選手権を欠場することになって、今夏の世界選手権韓国大会出場もなくなった。練習再開は未定で、20年東京五輪も不透明な情勢。それでも五輪の夢を抱いて治療に専念するため闘病生活に入った。

  ◇    ◇    ◇

日本全国に衝撃が走った。午後2時、池江が白血病を公表した。「このたび、体調不良としてオーストラリアから緊急帰国し検査を受けた結果『白血病』という診断が出ました。私自身、いまだに信じられず、混乱している状況です。ですが、しっかり治療をすれば完治する病気でもあります」とつづった。そして「今は少し休養をとり、治療に専念し、1日でも早く、また、さらに強くなった池江璃花子の姿を見せられるように頑張っていきたいと思います」と続けた。

日本水連と所属先は2時間後に緊急会見を行った。オーストラリア・ゴールドコースト合宿は1月18日から2月10日までで練習メニューは日本と同じだったが、池江を指導する三木コーチは「2週目の後半からしんどい姿を見せた。今まで見たことがないような、肩で呼吸をしていた」。2月4日に日本人医師がいる現地の病院で血液検査。すぐに帰国することを勧められた。合宿を切り上げて8日朝に帰国して病院に直行。「白血病」という診断を受けて、そのまま入院した。

池江が今春から進学する日大の監督で病院に付き添った日本水連の上野副会長は「まさか池江がこういう病名を言われるとは。病名は衝撃的だったと思います。でも1時間もしないうちに前向きな言葉が出てきた」。2日遅れの10日に帰国した三木コーチは病院で池江と対面した。三木コーチは「最初はお互いに言葉が出なかったです。でも(池江から)『早く治してまた二郎さん(三木コーチ)と一緒に練習を頑張りたい』というのがあった」。その上で「本人の病気に立ち向かう姿勢は頭が下がる」とした。

衝撃的な病名だが、本人の希望もあり公表に踏み切った。入院からまだ4日で「骨髄性」「リンパ性」などの詳細は今後の検査による。日本で世界大会代表クラスで白血病になったケースがなく、日本水泳界として未知の領域。病気を公表することで他競技や世界中からSNSなどで情報が集まることも期待している。

現在は無菌室などではなく、一般的な病室にいる。抗がん剤の治療などに入れば、ひと区切りまで半年程度はかかり、状況が良くなっても練習を再開できるかは未知数。東京五輪には代表選考会である20年4月の日本選手権に出る必要がある。上野副会長は「先々、非常に厳しい道のりになると思いますが、20年東京五輪の選考会のスタートラインに立てるように温かく見守ってほしい」と呼びかけていた。【益田一弘】

白血病 原因もなく、血液中の白血球が無制限に増殖する病気。赤血球、血小板が徐々に減少し、息切れ、どうき、貧血などの症状が出る。急性型、慢性型、特殊型などのタイプがあり、それぞれの型の中に骨髄性、リンパ性、単球性などの種類がある。最も患者数が多いのは急性骨髄性白血病で、次に多いのが、慢性骨髄性白血病。20代以上の大人の病気で、50%の確率で脾臓が大きくなり、末期には急性転化で急激に病状が悪化する。

(日刊スポーツより)

 

 私の認識では、血液のがんである白血病には通常の臓器のがんのような「ステージ」の概念がなく、あえてそれに当てはまるなら発症した時点で「ステージIV」にあたる。但しこれは「末期」を意味するわけではない。また、白血病には急性と慢性があるが、急性が予後が悪く慢性は予後が良いなどということはない。白血病の治療法は化学療法が中心となり、抗がん剤のみでの完全寛解が困難な場合には骨髄移植が行われるなどする。近年は特に抗がん剤開発の進歩がめざましく、抗がん剤治療のみで完全寛解して再発もみられないケースが増えている。

 以上の記述に誤りがあればご指摘いただければ幸いだ。

 私は上記のような認識を持っているので、日刊スポーツの「池江璃花子に奇跡を!」という見出しには強い違和感を持つ。但し、抗がん剤の効きにくいタイプの白血病というのも確かにあるから、運の良し悪しが予後を決めると言っても過言ではない。予後の他の要因として年齢と体力があるが、これらに関して池江選手が考えられる限りもっとも良い条件を備えていることはいうまでもない。あとは抗がん剤がよく効くタイプかどうかが選手生活への復帰を含む彼女の病気の予後を大きく左右するが、これには幸運を祈るしかない。

 ただ、抗がん剤治療には想像を絶する体力への負担があるので、東京五輪云々など言うべきではない。治療に専念するしかない。たとえば白血病にもっとも多い急性骨髄性白血病の場合、下記リンクのサイトを参照すると、まず「寛解導入療法」といって、1週間から10日間ほど抗がん剤を投与するが、その時に正常な白血球も同時に減ってしまうで、その回復に4週間ほどかかる。この時に用いられる抗がん剤がきわめて強いタイプの者なので、患者に強い体力的負担を強いるが、この寛解導入療法で8割から9割の患者が寛解状態、つまり骨髄中に存在する白血病細胞が全体の5%以下の状態になるとのことだ。

 しかし、以上の段階で治療を終えてしまうと多くの場合白血病が再発するので、さらに何段階かに分けて抗がん剤の投与と正常な白血球の回復待ちを繰り返す。これを地固め療法というが、患者の状態が良ければこの地固め療法が完了しない段階で退院し、以後抗がん剤投与の前後のみ入院してあとは自宅で過ごすこともあるはずだ(これは下記リンクの記事には書かれていない。私が知っている人の例)。とはいえこの地固め療法に用いられる抗がん剤もまた非常に強力で、やはり患者に多大な体力的負担を強いる。

 また、化学療法だけでは完全寛解の状態が続かず再発してしまった場合などには骨髄移植が行われることもある。

 

ganclass.jp

 

 以上のように、このあと池江選手には厳しい闘病が待ち受けているのだから、それを思えば東京五輪云々などの言葉を軽々しく発する人間に対しては猛烈に腹が立つ。

 その意味で、下記の桜田義孝大臣の発言は最悪だ。

 

https://www.sponichi.co.jp/sports/news/2019/02/13/kiji/20190213s00092000065000c.html

 

桜田五輪相「ガッカリ」「下火にならないか心配」に批判コメント殺到

[ 2019年2月13日 05:30 ]

 

 桜田義孝五輪担当相は記者団に、池江について「金メダル候補で、日本が本当に期待している選手なので、ガッカリしている」などと述べた。治療に専念して、元気な姿を見せてもらいたいとねぎらいの気持ちを示したものの、続けて「1人リードする選手がいると、みんなつられて全体が盛り上がるので、その盛り上がりが若干、下火にならないか心配している」と発言した。

 これに対しSNS上には批判のコメントが殺到した。「池江選手の身を心配する方が先」「病気で苦しんでる人にがっかりとかよく言える」「人格を疑う」「もう辞任してほしい」などと続々書き込まれた。

 桜田氏はサイバーセキュリティ担当大臣も兼務しているが「パソコンを使ったことがない」などと発言し度々物議をかもしている。

スポーツニッポンより)

 

 桜田義孝は「人間のクズ」としか言いようがない。こんなのが閣僚にいることが現在の安倍政権の程度、ひいては「崩壊の時代」の日本のありようをよく示している。

「小沢一郎氏に場所を与えてはならない」by 中島岳志/いきり立つ堀茂樹(笑)

 だいぶ前、2月1日のことだが、中島岳志が下記のツイートを発していたことを遅ればせながら知った。

 

 

 これは明らかに小沢一郎玉木雄一郎とつるんで橋下徹にラブコールを発したことを批判したものだ。2013年頃の中島岳志橋下徹のやり取りは私も覚えている。

 このツイートは正しい。中島岳志はたまに「王様は裸だ」と声を挙げることがある人で、そこだけは買っている(この人の「リベラル保守」の思想は買わないが)。以前にも、白井聡の『国体論』を

この構想は危ない。君民一体の国体によって、君側の奸を撃つという昭和維新のイマジネーションが投入されているからだ。

と的確に批判したことがあった(『文藝春秋』2018年7月号掲載の書評より)。もっとも、その直後の文章で

白井は、そんなことを百も承知で、この構想を投げかける。それだけ安倍政権への危機意識が大きいのだろう。白井は、そんなことを百も承知で、この構想を投げかける。それだけ安倍政権への危機意識が大きいのだろう。

 などと書いてせっかくの批判をオブラートに包んでしまうというわけのわからないこともやってしまう人でもあるのだが。

 とはいえ大物から批判を浴びせかけられた「小沢信者」たちがいきり立ったのは当然だった。以下上記ツイートへの反応をいくつか拾う。

 

 

 

 

 

 

 小沢一郎って逮捕されてたんだ。全然知らなかった(笑)というのはともかく、有象無象の「小沢信者」ばかりではなく、大物の「小沢信者」である堀茂樹まで参戦した、というか下記の堀のツイートを先に知ったのだったが。こちらは2月9日の発信。

 

 

 

 いや、これも中島岳志が正しいと思うけどね。検索語「小沢 ソンタクズ」でググると、民主党政権時代に私が書いた記事が引っかかる。そう、当時は「忖度」といえば「小沢一派」のことだったのだ。

 

kojitaken.hatenablog.com

 

 堀茂樹は「こたつぬこ」(木下ちがや)氏にも噛みついた。

 

 

 

 しかし、小沢は本当に「政策抜きでとにかくまとまるべき」と言っていたのだった。

 

 

 もっとも小沢は2012年には「私の考えは橋下市長と同じだ」と口癖のように言っていたから、その小沢が今は「橋下氏の考えに賛同しているわけではない」と言っているということは、それだけ橋下との連携は難しいと認識しているとみてよいだろう。連携できると考えているなら小沢はもっともっと橋下を持ち上げまくるのではないか。なお、新自由主義という観点からは、小沢と橋下との距離はほとんどないと私は考えている。

 いずれにせよ、「リベラル・左派」界隈で小沢一郎批判がタブーでなくなりつつあることは、遅まきながらも一歩前進といったところか。