kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

陰謀論を言い出したら負けだ

陰謀論は、言い出したら負けである。
理由は3つあって、一つは敵の存在を巨大に思わせる効果があり、攻める側に無力感を感じさせること、もう一つはそんな陰謀の存在など証明できないので、世間の信頼を得られないこと、そして最後は陰謀論を信じる人たちは徒党を組んでカルト的な世界にのめりこむ傾向が強いことである。昔、日本経済の全盛期には、アメリカにとって都合の悪いことをことごとく「日本の陰謀だ」とする陰謀論アメリカではやったそうだ(笑)。

たんぽぽさんに教えてもらった、天木直人リチャード・コシミズ陰謀論にかぶれているという指摘は、私にはとても大きなインパクトがあった。
リチャード・コシミズ(3): たんぽぽのなみだ〜運営日誌

とても興味深い記事なので、是非リンク先に飛んでご参照いただきたいと思う。本エントリでは、わざと本文の引用はしない(笑)。

たんぽぽさんは、コメント欄で

こうもうしてはなんだけど、「護憲派」は終わってると思いましたよ。
コシミズを信奉するのは、天木直人氏だけでないですし、
すくなくない政治家や活動家が、陰謀論になびくというのは、
ポテンシャル(潜在力)がその程度、ということですからね...
最近10年の護憲勢力の凋落は、なるべくしてなった、
すくなくとも原因のひとつを見たなと、わたしは思いましたよ。

と書いているが、「トンデモ」にかぶれるのは何も「護憲派」だけではなく、安倍晋三頭目とした極右政治家たちは「日本会議」なる国家主義的トンデモ思想集団に属している。安倍晋三は、母・安倍洋子がかぶれている新興宗教の教祖の「お告げ」に従って政策を決めていたと「週刊文春」に書かれたことがあるが、安倍ならやりかねないと思った。

新自由主義もまたカルト思想の一種である。この思想の源流はハイエクだと思うが、私はもちろん原典に当たったことはないけれど、ハイエクの思想について書かれた解説を読む限り、ハイエクの思想自体は決してカルトではない。

しかし、サッチャーレーガン中曽根康弘新自由主義の政策を開始し、日本では小泉純一郎に経済政策の全権を委託された竹中平蔵が日本経済の舵取りをするようになるにつれ、ハイエクの思想は無惨に変質し、「人頭税」こそもっとも公平な税制、とアダム・スミスも腰を抜かすような「トンデモ」を平然と唱える基地外「経済学者」のヘーゾーによって、日本経済はズタズタにされ、国民生活は荒廃したのである。

だが、こうしたカルト極右や新自由主義に対抗する側が、陰謀論などに頼っていてはダメで、主張はあくまで事実に基づくものでなければならない。

たとえばジャーナリズムの基本は「現場」であり、先日ミャンマーで殺害された長井健司さんは、「現場で」殉職したのである。

当ブログもそうだが、素人の書くブログは一次情報を得る「取材」を行っておらず、ジャーナリストたちの仕事の成果を題材にして記事を書いている。だから、ブログが新聞や雑誌などのメディアを代替することなどどだい無理な話で、ブログのなすべきことは、ジャーナリストたちの成果をゆがめて世間に流すマスコミ上層部(たとえば「権力と一体となったジャーナリズムを目指す」と公言した渡邉恒雄ナベツネ=など)の邪悪な意図を暴きつつ、ジャーナリストが集めた題材を再構成してマスコミの報道を修正し、真実を明らかにしていくことだ。だから、確かな根拠のある事実に基づいた推論を行うことが必要不可欠である。

陰謀論なんかに頼っているようでは、いつまで経ってもマスコミが作り出す流れを変えることなどできるはずがない。