kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

もしも維新の執行部が立憲民主と友好的だったら島根長崎は候補者見送るので、東京15区は維新に譲ってくださいという候補者調整が成立していた可能性がある 新聞の見出しは立憲2勝維新1勝となり 支持率低下の維新が再上昇していたはず (グリグリ氏のXより)

 グリグリ氏のXより。

 

 

 投稿者は名指しはしなかったけれども安積明子を指すと思われる「フリーの記者」が東京15区を自民の無風区であるかのような嘘八百を書いたことを批判した方だ。とはいえ江東区民の方かどうかは存じ上げない。

 でも「東京15区は維新に譲ってくださいという候補者調整が成立していた可能性がある」とは本当に同感だ。この推測は、弊ブログは何度も何度も書いてきたのだが、他の論者が同じことを書いたのを見たのは今回が初めてだ。やっぱりそう思うのが普通だよなあ。一昨年末から昨年初めにかけて、立民代表の泉健太が「『維新八策』に大部分協調できる」とか言ってすり寄っていた時期があったが、あの頃には泉が東京15区を維新に差し出してしまうのではないかとずいぶん心配したものだ。維新には今回の補選で全国的にも有名でなったであろう金沢結衣がいるしね。それほどまでにも執行部と都連の15区の扱いはひどかった。2021年衆院選まで総支部長だった井戸まさえさんに対しても冷酷非情の極みだったけれど、15区の有権者に対しても冷淡だったと思う。もっとも私は比例の投票先は立民ではなく社民だけれども。なお立民が冷淡なのは何も東京15区だけではなく、墨田区を中心とするお隣の東京14区に対しても同じで、このあいだ元号新選組に差し出したばかりだ。維新に差し出すはずだった (?) 15区で戦わなければならなくなったから14区はいいか、とかそんな感じだったのだろうか。候補予定者が東京29区に移って空白になったら、おそらく15区補選で新選組におとなしくしてもらう狙いもあったのだろうが、あっさり差し出した。いくら選挙での得票が少ないからといって、立民執行部と都連の城東地区、特に本所深川に対する冷たさは尋常ではない。場末だと思って馬鹿にしているのだろうか。なお新選組は党(組)としては中立を守ったが、櫛渕万里が酒井菜摘を応援し、終盤になって山本太郎須藤元気を応援した。NHK出口調査で支持政党を新選組と答えた人は(四捨五入で)1%で*1、これはたぶん都内の平均より相当低く、たとえば中央線沿線などでは考えられないような数字だろう。選挙ドットコムの世論調査新選組支持層の半分くらいが投票すると答えていた酒井菜摘への投票が、出口調査では同支持層の4分の1ほどだった。差分の4分の1くらいは酒井から須藤に乗り換えた可能性がある。でも、投票した全有権者を母数とすると、山本の須藤応援による新選組支持層の酒井から須藤への移動は単純計算で0.25%、票数にして数百票にしかならないから、世論調査での5位以下から2位にのし上がったことに一部は寄与したかもしれないけれども、それが主な理由だったとは全く思われない。やはり須藤が唯一の地元出身の候補者だった影響が圧倒的に大きいだろう。

 私は山本一郎は太郎ともども大嫌いだが、今回は彼の論評に少しだけ注目した。

 

news.yahoo.co.jp

 

 以下引用する。

 

翻って、「動物園」とか「ゴミ箱」などと揶揄された今回の東京15区、江東区民としてはベストな判断をしたのではないでしょうか。

 

 「動物園」「ゴミ箱」ねえ。ふーん。でもまあベストな判断ではあったかもな。少なくとも1位だけは。

 

■ 3割は「寝ていた」東京15区の自民党支持

 

 ゼロ打ちに近い形で当選したのは立憲民主党の酒井なつみさんです。そもそも江東区長選挙に惜敗しておいて国政で金星を挙げるとは何ともラッキーなことではありますが、特に40.70%という空前の低投票率に終わった今回の選挙から学ぶべきものは多かったのではないかと思います。

 

 昨年から今年にかけて政治とカネの問題が話題になっていましたが、東京15区では依然として自民党支持者が約19%から22%程度をキープしており、次選挙になったら自民党に投票すると回答している人は27%から32%程度と、「投票に行く人」としてはまあまあの支持層を誇ります。

 

 そうした自民党からすれば、公認候補はおろか推薦を出した候補者もおりませんでしたので、出口調査の数字を信じるのであれば、自民党支持者は3割ぐらい「寝た」ことになります。

 

 で、しかも投票箱に仕方なく向かった自民党支持者、あろうことか約3割近くが投票用紙に「須藤元気」と書いて箱に入れています。どういうことなの……。

 

 「真面目にやれよ」と言いたいところですが、正直、自民党公明党も今回候補を出しておりませんので、立憲・酒井さんには入れたくない、でも、維新・金澤ゆいさんやファ国民・乙武洋匡さんにも勝たせたくないという消去法の結果、まあ地元出身だし須藤元気でいいかとなった可能性は高くあります。

 

 結果的に無風の泡沫になるかもしれないと思われていた中、立憲民主党公認で立候補を目指し、断念に追い込まれた須藤元気さんが堂々と上位入賞となったのは特筆するべきことです。よく頑張った、須藤元気

 

 で、江東区であれだけ目立って活動していたれいわ新選組、蓋を開けてみたら政党支持率が0.8%から1.3%程度しかありませんでした。「ノイジーマイノリティとは俺たちのことだ」とでも言いたいのでしょうか。また、立憲共産党とも言われた日本共産党も、3.4%程度と言われており、さほど投票箱には来ていません。

 

 さらに、公明党関係者から「今回、どうしましょうかねえ……」と言われていた乙武洋匡陣営。公明党としては、乙武洋匡陣営が惨敗するのは小池百合子さんの手前どうかと気にしていたようですが、支持母体の創価学会では乙武さんに対する支援と忌避とがきっぱりと割れ、フルパワーで支援するとはとても言えない腰の引け方であったようです。知名度の割に、想像以上の苦戦をして終わってしまったのが印象的です。

 

URL: https://news.yahoo.co.jp/articles/4ed5151e4c701c5a4aad437fe26c6a58f8c91111

 

 NHK出口調査で支持政党を自民党と答えた人は24%だった。だから、「次選挙になったら自民党に投票する」と答えた人の上限である32%と比較しても25%(=1マイナス32分の24)しか寝ていないし、下限である27%と比較すると11%(=1マイナス27分の24)しか寝ていない。だから自民党支持層は3割も「寝ないで」与えられた候補者たちから誰かを選んだのではないかと私は思うがどうだろうか。

 以上は山本一郎に対する批判だが、「立民の酒井に入れたくないが、さりとて維新の金沢や「ファ国民」(この略称には笑ってしまった)の乙武にも入れたくない」という自民党支持層の心理はいえていると思う。普通はそう思う。私が自民党支持者であったとしてもそう思うに決まっている。安積明子はそれを(維新・金沢への)戦略投票に切り替えさせようと誘導するかのような記事を選挙戦中に書いて公開したが、あんなのはあからさまな謀略記事であって、まともなジャーナリストの仕事だとは到底いえない。私は安積に対して軽蔑の念しか持たない。そんな「戦略的投票」なんかをやって金沢か乙武が当選してしまったら、肝心な本選で自民党候補にとって大きな障害になってしまうではないか。××か、安積は。

 なお、NHK出口調査回答者の支持政党の比率は下記の通り。

 

ふだん支持している政党について尋ねたところ、▼自民党が24%、▼立憲民主党が11%、▼日本維新の会が8%、▼公明党が3%、▼共産党が3%、▼国民民主党が2%、▼れいわ新選組が1%、▼参政党が1%、▼地域政党都民ファーストの会が1%、▼その他の政党・団体が2%、▼特に支持している政党はない、いわゆる無党派層が43%でした。

 

URL: https://www.nhk.or.jp/shutoken/newsup/20240428a.html

 

 私は出口調査に出くわさないように朝早く投票したから上記には含まれないが、上記の問いに答えるなら「無党派層」に含まれる。但し、選挙期間中に受けた3度の電話世論調査のうち2度で、無党派層と答えてももう一度政党名を挙げて選択させられたが、その時には二度目に社民党を選んだ。だから私は社民に対しても立民リベラル派に対してもガチの支持者ではない。政党だのその中の派閥だのに帰依することなど真っ平御免である。

 上記の数字を見て、立民の11%というのは普段より高いと思った。普段は立民の政党支持率など二桁にはならないからだ。一方新選組は普段より低いんじゃないだろうか。あと都民ファ◻︎ストの会の支持者なんているのかと思った。あれほど馬鹿げた地域政党はない。単に小池百合子の意のままに動くだけだ。

 そうそう、井戸まさえ氏が、東京はその前に井戸さんがいた兵庫県と比べて地方議会に占める民進党(当時)の議席が際立って少なく、都会地域よりも井戸さんの出身地である宮城県のような地方に近いと著書に書いていた*2武蔵野市選出の五十嵐衣里都議によると、都議会では自公が都ファと一体になって、小池百合子を批判した立民や共産の都議の発言を議事録から削除する動議を出したりと、独裁者・小池のやりたい放題なのだ。区議会でも立民の区議は少なく、昨年12月の区長選に酒井菜摘氏が出馬したら、それをきっかけに立民会派が分裂した。おそらく小池系の大久保区長に対してどういうスタンスをとるかで意見が分かれたのではないかと想像するが、これらの例にみられる小池及びその手先機関である都ファの極悪ぶりは、都民にもっと知られて深刻に受け止められてしかるべきだ。極悪さにかけては大阪の維新と全く変わらないのではないか。その小池が推した乙武洋匡をKOした今回の衆院補選の意味は本当に大きかった。区長選では酒井氏の得票は大久保の6割で、これは「惜敗」ではなく「完敗」だったと思うが、今回の補選では乙武の得票は酒井氏の4割だった。これは乙武と小池の大大大惨敗だったとしかいいようがない。酒井氏側から見ると、区長選では1.67倍あった向こうの得票が、今回はこちらの40%に減ったわけで、敵の強さは4か月で4分の1以下に落ちてしまったといえる。たった4か月でここまで激変するとは驚きだが、良い方向への変化だから大いに喜びたい。なにしろ、今回の小池は候補者の人選を誤ったとはいえ巻き返しに必死だった。私の家にも小池の音声が録音されたテープを流した怪電話がかかってきたことを書いたが、昨日Yahoo! ニュースで見た現代ビジネスに舛添要一が書いた記事のヤフコメにも、江東区在住の人が自宅に小池の音声の電話がかかってきたことを書いている。

 

江東区民です。今回の選挙期間中に、留守番電話に録音ではあるが、小池から「乙武さんをよろしく」という気持ち悪いほど甘やかな声のメッセージが入っていた。ゾッとした。都民の長が、一般都民の公開していない電話にメッセージを入れると言うセンス。電話は違法ではないだろうけれど、都民の個人情報を握っている自治体の長として見識を疑う。小池はつばさの党に恐怖を感じたと言っていたけれど、私も自分の情報を握られているのではという得体の知れない恐怖を感じました。個人のプライベートな空間に選挙のお願い電話をかけてくる。その番号、どうやって手に入れたんだろう。小池のやっている事も、一種の暴力だと思う。

 

URL: https://news.yahoo.co.jp/profile/comments/84b3415a-d043-4119-b199-7c6543789dfa

 

 この方は「ゾッとした」「恐怖を感じました」と書いているけれども、私も同じだった。背筋が寒くなったとか凍ったとかブログ記事に書いたはずだ。もしかしたら、小池の音声の電話を受けた人で私たちと同じように恐怖を感じた人たちが少なからずいて、それが乙武の票を逆に減らしたのではないかとふと思った。

 なお前記ヤフコメは下記記事についた。

 

news.yahoo.co.jp

 

 山本一郎の記事に戻る。他の人が書いた記事に、金沢結衣が辻立ち1万5千回という割には金沢氏を見たことがない人が多いと書かれていたが、私も同じだった。27日の補選最終日の最終街宣で初めて見た。その金沢氏の敗因について山本は書いている。

 

 同じまた裂きで言うと、日本維新の会・金澤ゆいさんは経緯から見てもう少し票を取ってもいいポジションだったかと思うのですが、選挙戦がスタートして以降まったく得票傾向が改善されず、そのまま投開票日を迎えて落選してしまいました。

 

 割と前から江東区で頑張っていたようなのに、なんでこんな浸透してなかったんでしょう。どうも言われているほど運動量がなかったんじゃないかとか、確実に押さえておかなければならない維新支持票も約8割しか固められていなくて、何かあったんじゃないかとか、いろんな要因があったかもしれません。追い風が止んだのもあり、何とももったいないことになりました。

 

 特に本来、維新の会が拾うべき無党派からの得票については、無党派の一割しか金澤さんは獲得できていません。雑に言えば須藤元気さんの約半分、日本保守党の飯山陽さんよりも少ない得票割合になっています。

 

 全国的に維新への追い風が止んでいるようだというのはこの辺にもありそうで、結果的に得票の伸び悩みに直面してしまっているのではないかと思います。

 

URL: https://news.yahoo.co.jp/articles/3327301fa3a6b74cf19792ffa4f35fdbd0f6c613

 

 金沢氏がどんな回り方をしてたのかということだと思う。1万5千回ってちょっと多すぎるんだよね。なぜって、27歳の時に計算したことがあるんだけど、人間は27歳の時に人生の1万日目を迎える。だから5年弱で1万5千回、なら1年弱で3千回、つまり仮に休みの日を設けて年250日辻立ちするとしたら1日12回辻立ちすることになる。ちょっと顔を見せただけですぐ次の場所に移るとかを繰り返していて、演説時間も短いから訴えがあまり伝わらず、認知度も低かったんじゃないだろうか。あとは場所の選び方かな。私は柿沢未途の街宣には何度も出くわした(但し奴が自民党に移ってからは一度も出くわさなかった)。柿沢は街宣には長けていたと思う。金沢氏はやっぱりやり方に問題があったのだろう。

 ただ、維新支持層の8割しか固められていないという書き方には違和感がある。8割も固めればずいぶん固いといえるわけで、今回の立民支持層の酒井候補投票の歩留まりも8割台前半だったし、支援した共産支持層からは7割5分くらいだった。それに昨年12月の江東区長選では公募で選んだ維新候補の得票率はわずか7.8%で、供託金没収の大大大惨敗だった。これは維新の政党支持率と同じくらいであり、維新支持層の維新候補への歩留まりも、無党派層からの支持もともに極めて少なかったはずだ。これらのことを考えると、金沢氏は維新支持層をよく固めたといえると思う。ただ党首の馬場伸幸が金沢氏の足を引っ張った効果は無視できないほど大きかった。

 しかしなんといっても維新そのものの問題が大きかった。大阪万博への異様な執着については、大阪でも賛同しない人が結構多いらしいが、東京ではほぼ反感しか買っていないだろう。今後の維新は大阪を中心としてせいぜい大阪で働く人のベッドタウンの色彩が強い阪神間を押さえる程度の政党に逆戻りしていくのではないだろうか。大阪でも現在維新の政党支持率低下が起きており、全国的には珍しく自民党の支持率が上昇しているらしい。大阪や阪神間では、維新は自民支持層と民主系支持層の両方から支持を奪って伸びてきたが、その逆流が起き始めているようだ。ただ維新は在阪のテレビ準キー局を押さえているようだから、逆流の速度は思いのほかゆっくりかもしれないが。なお東京のテレビ局も、小池百合子万歳まではやらないものの小池批判がほとんど電波に乗らないのが現状だから、間違っても健全とはいえない。特に2016年後半から「希望の党」騒動で「排除」発言を小池がやらかすまでの2017年秋にかけてはひどかったらしく、ワイドショーは小池翼賛番組ばかりだったとされる。

 

 最後は地元江東区の暇ネタ。選挙に使われた木場にある酒井菜摘氏の事務所はもとのダンススタジオだかに戻ろうとしているが、昨年12月に大久保現区長の選挙事務所に使われた江東区役所のすぐ近くの居酒屋跡に丸亀製麺の店が来月オープンするようだ。選挙前から工事をしていたから最初は乙武の選挙事務所にでもするのかと一瞬思ったが、それにしては工事が物々しいから多分違うだろうなと思ったらやっぱり違った。丸亀製麺はその名に反して兵庫県の発祥で、香川ではニセ讃岐うどんとして悪名高いチェーン店だが(香川県内には1店舗しかない*3)、香川以外ではまだ勢力を伸ばしているらしい。その近くにはこがね製麺所という讃岐うどん屋が少し前にできた。こちらは香川の善通寺市発祥らしいが江東区で2軒目(都内では3軒目)というから全国展開しているようだ。店舗案内*4を見たら、丸亀製麺が店を閉めたイオン高松に店舗を出しているから入れ違いかもしれない。それから私が住んでいた近くにも店舗を出しているようだが、そのあたりはうどん屋だらけだった。香川を離れてもう長いが、全国的なブームが一時沈静化したかに見えた讃岐うどんがまたはやり出してでもいるのだろうか。そのあたりは全然知らない。近所には何年か前からはなまるうどんがあるから、計3軒になる。

 最後はどうでも良い話で締めた。

*1:https://www.nhk.or.jp/shutoken/newsup/20240428a.html

*2:もっとも兵庫県阪神間や神戸市は現在では立民は維新に押されて議席などほとんどないのではないかと思うが。

*3:https://www.mag2.com/p/money/1150989

*4:http://www.koganeseimensyo.com/guide.html