kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

「小池百合子のふんわりとした支持層」っていったい何だ? そんなものはまやかし以外の何物でもないのではないのか?

 昨日公開した下記記事のコメント欄より。

 

kojitaken.hatenablog.com

 

 匿名意見

私もこのところの変化のスピードにはまったく着いて行けておりません。政治をじっくりと見るためにはある程度の時間と気持ちの余裕が必要なのだと痛感する日々ですが、こうして更新を続けられているブログ主さんの前では言い訳になってしまいますね。大変参考になる記事を何時もありがとうございます。
舛添さんへの言及を見て、「立憲主義と個人の尊厳」は古き良き戦後日本の共有財産だったのかもしれないなと感じました。同時に、時代の変化に合うかたちでこの思想を復活させなければ、日本社会も行き着くところまでいってしまうかもしれないという危機感も覚えます。
僕は、権力にあっては行使するか行使されるかのいずれかの立場しかなく、その中間はない、ということを改めて強調したいです。権力を行使される側の「その他大勢」の人間が自らの立場を忘れ、「改革」とか「建設」とか「提案」とかいう言葉に乗せられて、さんざん煮え湯を飲まされてきた経験を忘れてほしくありません。
小池はおそらく、「タイミングをずらして」、蓮舫氏には「都政運営能力がない」とでも言ってくるのではないでしょうか。6月には「減税」も実施されますし。しかし、今は小池に対する徹底的な批判だけが必要だと僕は思います。「都政(政権)運営能力」などは権力の座についた者だけが批判的に問われるべきものであって、権力を振るわれるだけ振るわれてきたものが自分を鞭打つためにつかう言葉でもないでしょう。
都民は「改革」とか「建設」とか「提案」といった妄想から早く目覚め、このさい、自分を鞭打つマゾヒズム的な嗜癖も捨て去ってほしいものです。

 

 立憲主義は保守思想の精華のようなものだと思います。権力に縛りをかけるという発想は、これを組織内に働く力学にまで拡大して考えるとどの政党にも実現できていなくて、中でも共産党で深刻な問題になっているものの、他の政党についてもどこも党首なり執行部なりの暴走を抑えることができていないように思われます。

 「権力にあっては行使するか行使されるかのいずれかの立場しかない」とは良いご指摘ですね。私もその通りだと思います。

 「今は小池に対する徹底的な批判だけが必要」というのもその通り。

 

 金柑

 票読みは基礎票に関してのみしか現段階では無理なわけで、それ以上に盛り上げたいTV局と田崎氏の思惑の合体としての断定口調なのかと思います。

田崎氏の思惑とは...
蓮舫さんに思い入れのある支持者である者であるほど、恋愛感情と同様に、本来すべき事をできずに情報に過敏に執着的に反応し疲弊してしまう(TV局はそれで視聴率上がりますね)。
支持者の特性を突いた撹乱と疲弊狙いの言説なのではないでしょうか。

感情や執着は行動のエネルギーになる反面、判断力の低下をもたらすわけで厄介ですなあ!

 

 今はその「基礎票」とやらの分析が通用しない激変期に入っています。

 昨日も安積明子が例によって劣悪な記事を出したり平河エリが怪しげなXをポストしたりしていましたが、それらは何ら顧慮するに値しません。

 だから三春充希氏が下記Xで慨嘆するわけです。

 

 

 江東区における2021年衆院選と2022年参院選での各党の比例得票数のデータは、4月6日に公開した下記記事に示しました。

 

kojitaken.hatenablog.com

 

 同補選では直近の衆院選本選や参院選の得票数からは類推不可能な結果を出したといえると思います。

 この流れを全東京(蓮舫陣営の言い方だと「オール東京」になりますか)に広げられれば、これまで難攻不落だった都知事選でも結果を出すことは不可能ではないと思います。

 以下、昨年12月の江東区長選に関するXから拾います。

 

 

 これが15区補選では酒井氏は立民支持層の8割強、共産支持層の7割強を得ました(NHK出口調査による)。共産支持層からの表の傾向は区長選の時とほとんど変わりませんでしたが、立民の票の固め方がまず全然違いました。

 上記Xは、下記米重克洋氏のXをリンクしています。

 

 

 そこからさらにリンクされているのが米重氏自身の下記X。

 

 

news.yahoo.co.jp

 

 以下引用。

 

国政での支持政党別に見ると、大久保氏は公明支持層の9割近く、自民支持層の5割の支持を得ている。酒井氏は共産支持層の7割を固めた一方、立憲支持層からの支持は4割ほどに留まっている。無党派層からは酒井氏が1割台半ば、大久保氏が1割弱の支持を得ている。猪野氏は無党派層や立憲支持層の各1割弱の支持を集めているほか、その他の政党支持層の一部からも支持がある。三戸氏は無党派層の1割弱から支持されている。小暮氏は推薦を受ける維新支持層からの支持獲得が課題だ。

 

前回区長選で木村前区長に投票した層では、大久保氏と酒井氏がそれぞれ2割弱の支持を得ている一方、前回山﨑氏に投票した層では大久保氏に2割弱、猪野氏と酒井氏に1割強の支持がある。

 

URL: https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/86c3414547e1b427cbd71e605ba219c8ac845e1f

 

 酒井氏は補選で無党派層から3割強(NHK出口調査)を得票していたから、立民支持層からの票と無党派層からの票をともに倍増させた。

 選挙の投票率は同じくらいで、得票数は区長選での3万4千から4万9千に増やしているから、区長選では堅い票が1万9千に対して動きやすい票が1万5千だったのが、衆院補選では堅い票1万9千に動きやすい票が3万に増えたと粗っぽく見積もれる。

 江東区ではたまたま区長選と衆院補選があったから、こういう人心の変化がはっきり現れた。

 また目黒区でも区長選と都議補選があったから有権者の心理がそれなりに活性化しているだろう。

 しかし他の地域ではまだそこまで行っていない。これを7月7日の都知事選投開票日までにどこまで持っていけるかが蓮舫陣営の課題だろう。

 他の地域からの発信はまだこんな感じだ。

 

 

 この人は神奈川県在住の立民右派支持層に属する。東京15区補選に関して、酒井氏は区長選からほとんど票を増やしていないとの嘘八百のXを垂れ流したことで以前批判したことがある。

 こちら側から見ると、いかに「国政立民都政ユリコ」なるふざけた人たちをユリコから引き剥がすかが課題になる。

 

 

 どうやら都ファの都議だかが極右的なXを発信したらしいのだが削除されているので読めない。しかし「小池百合子のふんわりした支持層」って何だよと言いたくなる。

 小池はもともと都ファを立ち上げた時から右派を選好してリベラル派を排除していた。「希望の党」の話ではなく都ファの候補を選ぶ初期段階においてである。保守派であっても野心的な柿沢未途の妻である柿沢幸絵は警戒されたのか公認してもらえなかったために落選した。彼女の落選に祝杯を挙げたことを7年経った今でも鮮明に覚えている。彼女は3年前の都議選にも立候補しなかったが、夫の自民党入りを妨げないためだったのではないかと当時推測した(当たっているかどうかは知らない)。

 結局小池が「希望の党」で排除発言をやらかして自爆したが、小池の「排除」を2か月前に下記記事で言い当てていたことが弊ブログの自慢の種の一つだ。

 

kojitaken.hatenablog.com

 

 以下引用する。

 

なお、仮に民進党代表選が枝野幸男前原誠司との争いになる場合の私の予想は下記の通り。

まず枝野幸男が勝った場合、民進党は分裂するか、または右派の議員が衆院選前に大量に離党し、次の衆院選では「国民ファ★ストの会」から出馬する。

また、前原誠司が勝った場合だが、この場合も民進党が丸ごと「国民ファ★ストの会」と合併することはあり得ない。民進党とは、国ファがそうなるであろうような右派ポピュリズム政党にとっては疫病神なのだ。特に民進党内の中間派やリベラル系議員は、長島昭久渡辺喜美若狭勝や、その背後にいる小池百合子(小池自身は次の衆院選には間違いなく出馬しない)に排除されるだろう。民進党の看板があっては国ファには絶対に受け入れられないから、結局前原が勝った場合に起きるのは、民進党の解党だろう。「国ファ」の公認さえもらえれば、いくら「元民進」だろうが勝てることは都議選の結果がはっきり示している。ついでに書くと、無所属の推薦程度ではダメなことは柿沢幸絵が示した(ざまあ!)。

 

URL: https://kojitaken.hatenablog.com/entry/20170802/1501632632

 

 

 小池がやらかした「排除」劇くらいは、当時紙媒体を購読していた*1朝日新聞の地方版の記事をチェックしていれば容易に予想できた。私は他紙を購読していた期間もかなりあるけれども朝日の購読歴が一番長いので、朝日の記者が行間に込めた意味合いを読み取ることには慣れていた。だから小池が地域政党のみならず国政政党でも「排除」をやらかすであろうことを容易に推測できた。

 

 政治おじいちゃんお化け氏のXの続き。

 

 

 下記は上記Xへの反応。

 

 

 怒る気持ちはよくわかる。私も「小池百合子は猪瀬や舛添よりよほどマシ」との主旨のXのいくつかを目にして激怒した。小池が「希望の党」を立ち上げた時に中山成彬・恭子夫妻というゴリゴリの極右たちを取り込んだことさえ覚えてないのかよ、とも思った。

 

 

 これは、小池が圧倒的な得票で再選された2020年都知事選の結果の方が本来あってはならないことだったのだ。

 こういう「悪い流れ」はリセットされなければならない。

 そういえば蓮舫が最初に「リセット」を言ったと知った時、私は直ちに橋下徹の「グレートリセット」を思い出して、やはり蓮舫には新自由主義的なところがあるんだなと思って少し嫌な気分になった。

 しかし、その「リセット」という言葉にほかならぬ橋下が噛みついたことには大いに笑ってしまった。橋下は昔自分がしょっちゅう口にしていた決めゼリフさえ忘れてしまったのかと。

 

 

 「リセットなんて言葉を安易に使」ったのはお前だろ、橋下徹

 

 

 そもそも小池百合子には8年間の都政での実績など何もない。

 

 

 その「都議会自民党と戦う姿勢」とやらが、自民党大阪と「戦う姿勢」を演じて見せた大阪維新の会のやり方の二番煎じに過ぎない、小池が橋下と変わるところなど何もないというのが私の長年の主張だ。小池が「有権者の多くから共感を得た」こと自体がまやかしだったのだ。橋下も小池も演技をやっていたに過ぎない。

 だがまだ多くの人々が目を覚ますところまでは行っていない。

 昨年暮以来二度の選挙を経た江東区では、小池の息のかかった候補への小池の応援に区民が耳を傾けないところまではきた。でも、たとえば明後日の日曜日が都知事選の党開票日であるなら、江東区でも小池に投票する人の方が蓮舫に投票する人よりも圧倒的に多いのではないだろうか。候補者が乙武洋匡ではなく小池百合子本人になるであろうことの影響はそれほどにも大きい。

 しかし流れは確実に変わっている。しかもそのスピードは驚くほど速い。

 たとえば15区補選で須藤元気を応援していたらしい田中龍作までもが蓮舫に入れ込んでいる。

 

tanakaryusaku.jp

 

 記事の冒頭部分を引用する。

 

 東京都知事選挙(6月20日告示/7月7日投票)への出馬を表明している蓮舫参院議員がきょう29日、都議会の野党各派に挨拶回りをした。

 蓮舫氏は立憲の都議会議員に先導されながら「共産党」「自由を守る会」「生活者ネット」「グリーンな東京」「ミライ会議」の控室を一部屋ひと部屋訪ねた。

 共産党控室では嵐のような歓声で迎えられた。蓮舫氏が知事になれば、共産党は与党になるのだ。涙を流す議員もいた。

 蓮舫氏が「住みやすい暮らしやすい暖かな東京を作って行きたい」と話すと割れるような拍手が起きた。

 ミライ会議では木村基成代表が「蓮舫さんの改革を貫いて下さい」と期待を込めた。

 

URL: https://tanakaryusaku.jp/2024/05/00030752

 

 共産党と自由を守る会の控室を回ったという蓮舫。「立憲共産党」批判に公然と挑戦する一方で、都ファからの分派である上田令子の「自由を守る会」にも挨拶回りした。都知事選と同じ日に行われる都議会江東区選挙区補選でこの会派の三戸安弥が自民党山崎一輝に挑むが、山崎が勝つ展開は私には想像できない。それから「ミライ会議」とかいうのも都ファからの分派らしい。自公都ファ以外を全部包括しようという「オール東京」を地で行っている。そのせいか、民民の玉木雄一郎(昨日はとんでもないXの極右ポストでまた顰蹙を買っていたようだ)も今回はやや腰が引け気味であるように見える。

 田中龍作は

 きょうの都議会訪問といい「反自民・非小池」のキャッチフレーズといい、蓮舫氏には老練な軍師が付いているようだ。

との感想も書いている。やはりそう思うか。

 私も昨年暮の江東区長選への酒井菜摘の出馬以来、小池一派に挑む側の打つ手打つ手があまりにもはまり続けていることに驚いている。

 たとえば蓮舫の出馬表明を東京新聞にだけリークした上、完全ステルスに成功したこともその一つだ。

 このことを思えば、江東区長選への酒井氏の立候補も、小池を介入させるべく仕掛けた罠だったのかもしれないという気さえする。

 なぜなら普通に考えればあれは山崎一輝が立って、それに新保守の維新が挑む保守代決の構図になるのが自然な選挙だったからだ。江東区では立民は23区の中でも特に弱い地域だったことは、酒井氏の補選に尽力した立民の学生党員さんが繰り返し指摘する通りであり、区長選でも前述のJX通信社の調査によれば酒井氏は立民支持層の4割しか固められなかったという。しかも酒井氏の立候補で3人しかいなかった立民区議が分裂し、高野勇斗区議が立民会派を初めて立ち上げた。それまでの江東区の立民区議は保守・右翼系の他の野党と一緒の会派に属していて、そこは高橋茉莉氏の民民公認を取り消させた極右の二瓶某(民民)やら音喜多駿の妻やらがいた、掃き溜めのような会派だった。江東区とは本当に、区全体がとことんリベラル不毛の地域だったのだ。そこからあんな想像もつかなかった選挙結果が出てきた。まさに立民学生党員さんが連載のタイトルにした通りの「城東の奇跡」だったといえる。

 今日も長くなったが、もしかしたらキーパーソンの一人かもしれない蓮舫直属の高野勇斗区議のXを紹介して締めることにする。

 

 

 以下に末尾の部分を除いて引用する。

 

これだけは改めてお伝えしたいことですが、嬉しいことに江東区=東京15区、補選、立憲民主党に関する文脈において高野はやとを取りあげてくださるのを見かけますが、日頃から高野はやとを江東区から都政へ、国政へと押し上げようと奮闘してくださる皆さまへ。とにもかくにも高野はやとの恩師である蓮舫東京都知事にすることがなにより最優先です。

 

2021年の都議選の前にもお伝えしましが、江東区というのは特異な地区です。日本では珍しく、江東区という一つの行政区が、東京15区という小選挙区を構成しています。支持者にも仲間にもこの特性については、30回以上取り上げ何度も説明してきました。私は江東区生まれでも江東区育ちでもありませんが、江東区の路地裏から裏路地まで通ってない道はありませんし、過去から現在まで知らない出来事はないぐらい日々習熟に努めて参りました。「地元、地元」という人間には、「だからどうした」と言いたいぐらいです。

 

日頃から高野はやとを応援し励ましてくださる皆さま、これは非常に重要な戦いです。何も蓮舫に依存しているわけではありませんが、私の未来がかかった戦いだと考えます。おまえは一年間に何回選挙やるんだ?選挙ばかりしてないか?とのお叱りを承知の上で発信いたします。

 

蓮舫都知事にすることなくして、高野はやとのこれからの展望を描けききれません。都知事選に落ちても衆院選や来年の参院選があるからなど本人は少しも考えていないと思います。

 

URL: https://x.com/takano_hayato38/status/1795853529833443624

 

 そういえば高野区議は北海道の出身だったはずだ。酒井菜摘衆院議員は北九州市出身。そして弊ブログを運営する私は大阪府出身だ。そもそも「深川」という地名自体、江戸時代にこの地域を開発した大坂人の姓からとられている。

 まさか最初から都知事選への蓮舫担ぎ出しを狙っての一連の仕掛けだったということはあるまいが、それにしてもできすぎた展開だったとは思う。少なくとも昨年11月以降の半年間においては。

 そういえば今日で5月は終わりだ。

*1:現在はデジタル版のみで、毎日を併読している。