ワールドシリーズ第7戦の生中継は見なかったが、前日先発のドジャーズ山本由伸が9回途中に救援してピンチを凌いだばかりか延長戦に入っても続投し、打っては前の記事でその「神主打法」に注目したウィル・スミスの決勝ホームランで山本はシリーズ3勝目を挙げ、ドジャーズが昨年に続くワールドシリーズ連覇を遂げた。山本の3勝(第2,6,7戦)は2001年のランディ・ジョンソン(ダイヤモンドバックス)と同じパターンだが、ジョンソンの3勝すべてがホームゲームだったの対し、山本はドーム球場とはいえ寒い敵地のトロントで3勝すべてを挙げた*1。私が思い出すのはもちろん2021年の極寒の神戸でのシリーズ第6戦の141球だが、あの試合は延長戦でオリックスが負けてシリーズにも敗退した。今回は文句なしのシリーズMVPだろう。山本は岡山県備前市の出身で、出身地は特に寒冷な地域ではないが、「寒さに強い」のかもしれない。今日の試合は第6戦で佐々木朗希が救援に失敗したため、本来なら佐々木が登板すべき場面で山本をつぎ込まざるを得ないとロバーツ監督が判断したと思われる。もちろんその選択肢しかなかったし、昨日山本を6回で降板させたために今日の試合での登板が可能になった。
最後の打者は「ドカベン」体型のアレハンドロ・カークだった。実はブルージェイズ寄りだった私としては残念な結果ではあったのだが、山本由伸の3勝は本当に大したものだ。山本は既にポストシーズンでの連続完投勝利が2001年のカート・シリング以来だと報じられていたが、これでシリングとジョンソンの記録に一人で並ぶとんでもない歴史的な投手になった。
今日の試合の生中継は見られなかったが、5年連続で日米プロ野球の最終決戦に登板した山本由伸の投球をテレビ観戦することができて本当に良かった。