kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

「9.27政変」は前原誠司・小沢一郎・小池百合子による「クーデター」

ここ数日、およそ半年前に書いた記事を何度か読み直していたのだった。

長島昭久の離党は「民進党崩壊の始まり」だ - kojitakenの日記(2017年4月8日)より

上記リンク先の記事の書き出し↓

 長島昭久民進党離党届提出について、「リベラル・左派」の間には歓迎の声が強いが、私には民進党崩壊の始まりにしか思えない。


記事の結び↓

 本当は、日本からもポデモスやバーニー・サンダースジェレミー・コービンが出てきて一大政治勢力にならなければならないし、そういう政治勢力を作るためには今から民進党の崩壊を見越した政治運動を立ち上げなければならないと思うのだが、「長島昭久の離党は民進党や『野党共闘』にとってプラスだ」みたいな根拠のない楽観論しか唱えられない「リベラル・左派」の現状は、あまりにもお寒い限りだ。


そしてついにその日がきた。前原誠司小沢一郎を介して小池百合子三者で密室談合し、民進党を小池に売り渡したのだ。もちろん小池が民進党を丸々受け入れるはずがない。民主党政権時代の失敗を押しつけるための「スケープゴート」を排除した上で、右翼議員だけを選抜することは間違いない。数日前に、異変を察知したらしい菅直人が急に小池にすり寄ったが、当然ながら菅などは真っ先に排除される人間だ。もっとも菅の場合は前回衆院選でも「最後の当選者」だったし、もう政治的勘もすっかり衰えているから、衆院選には立候補せず引退して「脱原発」を叫びながら余生を送れば良い。

前原、小沢、小池の密室談合については、共同通信が短い記事を配信している。

https://this.kiji.is/285637269003584609?c=113147194022725109

民進、新党参加の容認を検討
前原、小池氏ら極秘会談

 民進党前原誠司代表が、小池百合子東京都知事が設立した国政新党「希望の党」への参加を望む議員の離党を容認する案を検討していることが分かった。安倍政権に対抗し、政権交代の受け皿になるには野党勢力の結集が必要と判断した。小池氏や自由党小沢一郎共同代表と今月下旬に都内で極秘に会談していたことも判明した。複数の関係者が27日明らかにした。衆院選に向け野党再編が加速する見通しだ。

 ただ民進党内には小池新党との連携への慎重論も根強く、党内調整の難航が予想される。大量離脱による党分裂の可能性も出てきた。

共同通信 2017/9/27 14:25)


小沢一郎の「最後の剛腕」だな。そう思った。この共同通信の記事を知る前から、党を丸ごと小池百合子に売り渡そうとする前原誠司の行動は、「口先番長」の異名からもうかがわれる通り行動力を全く欠く前原らしからぬものだったので、これは背後に小沢がいるな、と思ったら案の定だった。

民進党信者」や「小沢信者」の反応が知りたいと思うが、後者のうち左寄りの人間の中には小沢を完全に見切って激烈な小沢批判をするようになった人もいるし、かと思えば右寄りの人間の中には「希望の党だろうが何だろうが、勝って、生き残れ!」と檄を飛ばす人間もいる。どこまでも小沢についていく、というわけだ。小沢はもともとタカ派の政治家であり、その本性は1989年の海部俊樹政権下で自民党幹事長に就任した時から今に至るまで何も変わっていない。だから、「右」の人間だけが小沢についていく。

上記共同通信の記事の1時間前には、時事通信が下記記事を配信していた。

https://www.jiji.com/jc/article?k=2017092700618&g=pol

民進・自由、合流へ調整=希望と連携模索−前原、小沢氏【17衆院選

 民進党前原誠司代表が26日に自由党小沢一郎代表と会談し、衆院選前の両党合流へ調整する方向で合意したことが27日、分かった。関係者が明らかにした。両氏は合流後に小池百合子東京都知事が代表を務める新党「希望の党」と選挙区の候補者調整に入りたい考え。ただ、民進党内には自由党との合併に反対論があり、前原氏の決断が焦点となる。
 関係者によると、連合の神津里季生会長も会談に同席。連合は合流を支持する見通しだ。
 一方、民進党柚木道義衆院議員は大島敦幹事長と党本部で会い、衆院選希望の党など自民党以外の政党との競合を避けるため、「発展的解党」を含めた新たな枠組みづくりが必要だとする申し入れ書を提出した。柚木氏によると、玉木雄一郎小川淳也衆院議員らも同じ考えだという。
 前原氏は野党連携の進め方を最終判断し、28日の党両院議員総会で提案する意向。ただ、党内がまとまるかは予断を許さず、前原氏が強引に合流を進めれば党分裂や解党につながる恐れもある。 
 一方、自民、公明両党幹部は同日午前、東京都内で会談した。10月の衆院選について、希望の党の旗揚げで「厳しい戦いになる」との認識で一致。安倍晋三首相が勝敗ラインに掲げた「与党過半数」獲得へ結束して臨むことを確認した。
 会合後、公明党の斉藤鉄夫選対委員長は記者団に、先の都議選で連携した小池氏との衆院選での選挙協力について、「自公で政権を共有することを国民に約束して選挙をするので、希望との協力はない」と語った。
 民進、共産など野党4党は国対委員長が会談。首相が臨時国会冒頭での衆院解散を表明したことに対し、代表質問や党首討論を実施するよう大島理森衆院議長に申し入れることで合意した。

共同通信 2017/09/27-13:02)

記事に名前が出てきた柚木道義玉木雄一郎小川淳也といえば保守王国の岡山・香川にあって選挙に強い(少なくとも比例復活で勝ち上がる力がある=玉木の場合は選挙区でも勝てる)保守系民進党議員だが、それはともかく、やはり連合(神津里季生)も一枚噛んでいた。民進と自由の合流も何も、民進衆院選には公認候補を立てないらしいから、実質的には両党も「小池ファ★スト」、つまり「希望の党」(その実態は「絶望の党」または「野望の党」)への吸収合併になる。これで、岩手の合区によって何もしなければ競合するはずだった現岩手3区の黄川田徹と同4区の小沢一郎の公認問題も解決する。どちらかが「希望の党」の比例東北ブロック比例名簿登載順位1位で遇すれば確実に当選できるからだ(と思ったら、岩手の地元紙が黄川田徹の引退を報じているらしい=追記)。

前原誠司小沢一郎小池百合子の悪党3人に一杯食わされたのは「野党共闘」だった。木下ちがや(こたつぬこ)氏などは、一昨日まで「前原頑張れ」とか「小沢一郎の思想だ」などと前原・小沢を応援し続けていたが、昨日には

結論。民進党を売りました。

と書かざるを得ない羽目に陥った*1。省略された主語は「前原は」であることはいうまでもない。

「9.27政変」は、小池・小沢・前原によるクーデターだった。というより、小沢と前原が小池のクーデターを幇助した。小池黄門にとっての助さん、格さんは若狭勝細野豪志ではなく、小沢一郎前原誠司だった。今こそ、「民進党信者」や「小沢信者」はもちろん、過去に民進党や小沢に期待した人間は一斉に総括をすべき時だ。

それにしても小池百合子。その権謀術数と冷酷非情さには驚かされる。実力のない若狭勝細野豪志を泳がせていたのは、「野党共闘」陣営と安倍自民党をともに油断させるための作戦だった。今になってやっとそれに気づいた私も、あまりにも間抜けで、かつ小池を甘く見すぎていた。所詮石原慎太郎橋下徹らと比べて小物だ、と軽く見てしまったことが痛恨だ。

小池の衆院選出馬も、まさかないだろうと高をくくっていたが、ことここに至っては小池が衆院選に出馬しない目の方が考えられなくなった*2東京都知事就任から1年あまり、小池都政の成果など全く何もないのだが、それを投げ出して衆院選出馬になると、「小池劇場」の喧噪は、あの12年前の思い出したくもない「小泉劇場」の再来となるだろう。安倍晋三との論戦になると、安倍には突っ込みどころがあまりにも満載。かつ安倍は議論を極端に苦手とする人間だから、選挙戦が進むにつれて夏の都議選の再現が起きる可能性がある。現在は自公連立を崩さず、かえって都議会与党からの離脱を言っている公明党にしても、今後態度を豹変しない保証など何もない。

信長ならぬ「百合子の野望」の醜悪な「劇場」が今後展開されるかと思うと気分は真っ暗になる。

そういえば今日通常国会が召集されて衆議院が解散される予定だが、「小池劇場」に恐れをなした安倍晋三が急遽解散を取り止めることはないのだろうか。

*1:https://twitter.com/sangituyama/status/912992618463686656

*2:逆に言えば、ここまで環境を整えてリスクを軽減してからでなければ小池が安心して都知事を投げ出して衆院選に挑むことはできなかった。

昨年「踏ん張れなかった」舛添要一のツイートより

1年4か月前に「踏ん張れ舛添」と書いた時にはずいぶん批判を浴びたが、やはり私の方が正しかったな、と思うばかりだ。


上記リンク先の記事で「次の都知事」として想定・警戒したのは橋下徹だったが、実際に出てきたのはその悪質さにおいて橋下に優るとも劣らない小池百合子だった。そして、その小池が東京都知事の座を投げ出す可能性が高まった現在、またぞろ都知事候補に橋下の名前が取り沙汰されている。もちろん橋下が出馬すれば東京都民は橋下に圧勝をプレゼントするだろう。

一方、私の応援空しく全く踏ん張れなかった舛添要一は、鋭い分析のツイートを飛ばしまくっている。以下、小池の衆院選出馬を言い当てていた(脱帽!)『晴天とら日和』*1)や『広島瀬戸内新聞ニュース』*2など他ブログでもやっているが、この日記でも舛添のツイートをピックアップしておく。新しいものから古いものへと、ツイートの表示順に並べた。

https://twitter.com/MasuzoeYoichi/status/913171149554573312

#小池都知事は、衆院選の候補者を集めるため、7月に当選した「都民ファーストの会」や民進党の都議を「希望の党」の候補に鞍替えさせるという。都政軽視、酷すぎる。国政改革どころか都政改革もゼロだ。都民を愚弄するものである。総理への野心のためには何でもあり。都政は踏み台にすぎない。

15:39 - 2017年9月27日


https://twitter.com/MasuzoeYoichi/status/913046606622089216

明日、民進党はマグマ爆発。私の予想通り、分裂、解体。小沢構想の下、小池都知事は鼻歌まじりで得意の絶頂。悪夢が一歩一歩現実のものとなりつつある。真に日本の未来を憂う人々が努力するしかない。私も発言を続ける。また、これまで学者、政治家として培ってきた情報網から皆様に情報を提供する。

7:24 - 2017年9月27日


https://twitter.com/MasuzoeYoichi/status/913041777350737920

民進党の前原代表が自らは無所属で出馬するという。政党の党首が自分の党からではなく、無所属出馬とは。非常識・支離滅裂・複雑怪奇。都知事を続けながら国政政党の党首となる小池都知事と五十歩百歩。私の知能指数では彼らの論理は理解不能。「勝つためには何でもあり」のご都合主義が政治不信の源。

7:04 - 2017年9月27日


https://twitter.com/MasuzoeYoichi/status/912966954549370880

夢よもう一度:小池都知事、小沢自由党代表は、1993年夏の細川護煕内閣の再来を夢見ている。自民党内閣を倒す。相似点・・日本新党ブーム→小池新党ブーム、県知事から首相へ→都知事から首相へ。イタリアの「オリーブの木」構想の真似もする。国民にとって「悪夢」とならないことを祈るのみ。

2:07 - 2017年9月27日


https://twitter.com/MasuzoeYoichi/status/912955002733211648

予測:右派民進党希望の党には、自由党が加わる。自由党小沢一郎代表が描くシナリオだ。その構想に小池都知事が乗る。そうすれば、この三党で、自民党を超えて第一党になれる。小池代表は、首相になれる。こんなチャンスはない。首相へのステップにすぎなかった都知事のポストなど「おさらば」だ。

1:20 - 2017年9月27日


舛添要一 on Twitter: "予測:民進党は分裂、右派民進党は希望の党と合流。小池代表は都知事を辞めないと今は言っているが、やはり辞めて衆議院選挙に出る可能性大。出馬の最高のタイミングを狙っているのみ。首相への野心のためには、何でも犠牲にする。大義は、あとから貨車でやってくる。有権者は目を覚ませたほうがよい。"

予測:民進党は分裂、右派民進党希望の党と合流。小池代表は都知事を辞めないと今は言っているが、やはり辞めて衆議院選挙に出る可能性大。出馬の最高のタイミングを狙っているのみ。首相への野心のためには、何でも犠牲にする。大義は、あとから貨車でやってくる。有権者は目を覚ませたほうがよい。

1:15 - 2017年9月27日


https://twitter.com/MasuzoeYoichi/status/912870383962828800

#小池代表記者会見:「大胆な改革が必要」というが、これも具体的中身がない。ヒトラーをはじめ、全体主義的独裁者は「改革」という言葉を連呼する。

19:43 - 2017年9月26日


https://twitter.com/MasuzoeYoichi/status/912869569039024128

#希望の党 の小池代表は、今朝の会見で「日本をリセットする」と述べたが、また外国語。本人も「リセットする」中身がよく分かっていないのではないか。パソコンのリセットとは違って、日本のような大国でそれは容易ではない。ペリーやマッカーサーという外圧の下で何とか改革できたのである。

19:40 - 2017年9月26日


https://twitter.com/MasuzoeYoichi/status/912864865634492416

#希望の党綱領 :「国民が希望と活力を持って暮らせる生活基盤」とは何。消費税を凍結してその財源はどうするのか。外交・安全保障、北朝鮮政策については無言のまま。「ワイズ・スペンディング」とは?小池都知事は明確に説明できないとき、横文字を使う癖がある。中学生にも分かる綱領にすべき。

19:21 - 2017年9月26日


https://twitter.com/MasuzoeYoichi/status/912862486835093504

小池新党 #希望の党 が、27日午前設立記者会見。党綱領を発表したが、抽象的な言葉の遊びのみ。「寛容な改革保守政党」とは何?要するに、右から左まで、誰でも小池代表の指にとまってくれということか。「しがらみ政治」とは何か?具体的な例をあげてほしい。政治も政党もしがらみから生まれる。

19:12 - 2017年9月26日


https://twitter.com/MasuzoeYoichi/status/912843616598421504

#小池都知事 には「刹那主義的ポピュリスト」という評が適切。「いま人気が出さえすればよい」、それが行動基準。対案も示さずに、消費税凍結、原発ゼロ、議員定数削減など大衆迎合の政策を掲げる。昨日の都議会の審議を見ても、議員の質問に真摯に答えていない。「都政大改革」は掛け声倒れか。

17:57 - 2017年9月26日


https://twitter.com/MasuzoeYoichi/status/912661260646285312

政党党首が投票日にも、その翌日にも日本にいない。非常識で、有権者を冒涜するものだ。小池都知事は、21日夜に羽田を出発してパリに行き、25日に帰国する。もし選挙に大勝して第一党になったら、党首(国会議員なら)は首相となるが、その人が不在。やはり都知事と党首は両立無理なのである。

5:52 - 2017年9月26日

「民進党解党→小池新党へ合流で、安倍首相が落選の危機?」(山口一臣)

「きまぐれな日々」への鍵コメで教えていただいた、元『週刊朝日』編集長にして「小沢信者」である山口一臣の記事を紹介する。典型的な「小沢信者」の見方がよくわかるからだ。なお、山口は昨年11月に朝日新聞社を退社したらしい。

https://news.yahoo.co.jp/byline/yamaguchikazuomi/20170928-00076287/

民進党解党→小池新党へ合流で、安倍首相が落選の危機?
山口一臣 | ジャーナリスト(THE POWER NEWS代表)
9/28(木) 4:00

政治は一寸先が闇と言われるが、本当に凄いことになってきた。

民進党前原誠司代表が党の解散を決意したという情報が入ってきたのは26日の午後だった。半信半疑で取材を進めると、確度が高いことがわかってきた。新聞・テレビの報道では、「統一名簿をつくる方向」で止まっていた。だが、民進党の「解党」はすでに決まっていたのだ。意向は27日までに党執行部にも伝えられた。異論も噴出したが、最終的に衆議院解散後の今日(28日)午後に行われる両院議員総会民進党の解党が決まり、小池百合子都知事が立ち上げた「希望の党」へ合流する。夕方には会見もセットされているという。党の存在は残すとか、分党に留まるといったテクニカルな話はいろいろあるが、大筋でもうこの流れは止まらない。

==“大野党連合”誕生でパニックに陥る自民党==

小池新党はすでに日本維新の会との選挙協力を始めている。一方、民進党自由党との合流も視野に入れ、社民党との連携も模索していた。小池新党と民進党、この二つが事実上合流するということは、すなわち非自民の“大野党連合”が実現するということである。政権交代の可能性が、これで一気に現実味を帯びてくる。菅直人元首相もブログでこう書いている。〈野党第一党民進党と人気絶大の小池新党が実質的に合流すれば、一挙に自民党に代わる政権交代も夢ではありません〉。毎日新聞の緊急世論調査によると、衆院選での投票先は自民党29%に対して希望の党18%、民進党8%だった。二つが合流するだけで自民党に拮抗する。これに自由、社民、維新が乗れば逆転は間違いない。ハシゴを外されたかっこうの共産党は表向きこの“大野党連合”に批判的だが、地方レベルではすでに民進党との選挙協力が進んでいるところもあり、うまく調整できれば多くの選挙区で「自民対野党=1対1」の関係ができそうだ。

こうした事態に自民党内はパニックに陥っている。安倍晋三首相に対する不満も爆発寸前だという。なぜなら、安倍政権の延命だけが目的の選挙だとみんなが分かっているからだ。それでも勝てればまだ許せる。しかし、ここまで包囲網ができてしまうと、自民党議席が激減するのは確実だ。「今なら勝てる」と踏んだ安倍晋三首相の浅薄さがこうした事態を招いたわけだ。

==「消費税増税&原発継続」vs.「消費税凍結&原発ゼロ」の選択に==

役者としては小池知事の方が安倍首相より2枚も3枚も上だった。安倍氏の解散発表会見と同じ日に小池氏は「希望の党」の党名を発表し、新代表に就くことを宣言した。同時に、安倍氏による“大義なき解散”を痛烈に批判した。都議会議員選挙の時と同じ「自民党vs.小池新党」の構図をつくるためだ。案の定、翌日以降、ニュースの主役は安倍氏でなく小池氏になった。間髪を置かず、かつての上司、小泉純一郎元首相との“密談”をさりげなくリークし、小泉氏との連携も匂わせた。安倍氏が「国難突破」などと訳のわからないことを言っているのに対して、小池氏は「消費税凍結」と「原発ゼロ」を明確に掲げた。「消費税増税&原発継続」の自民党vs.「消費税凍結&原発ゼロ」の小池新党というアジェンダ設定までしてしまった。このパフォーマンス巧者ぶりは、安倍首相とは比較にならない。

小池氏が、国政進出の機会を虎視眈々と狙っていたのは明らかだ。「希望の党」という党名も今年2月に商標登録の出願をして、9月に登録が完了している。27日の結党記者会見にはプロモーションビデオまで用意されていた。おそらく、東京都知事選に出馬した時点から構想は練られていたと見るべきだろう。いくつかの痕跡がある。「小池百合子」という女王蜂の周りには複数の働き蜂がいて、女王は仕事の内容によって働き蜂を使い分けている。衆議院議員若狭勝氏や細野豪志氏も働き蜂に過ぎなかった。新党結成の実務については、過去に「みんなの党」を立ち上げた経験がある参議院議員渡辺喜美氏が指南している。みんなの党時代に事務局を支えた人材が小池新党に集結しているという情報もある。渡辺氏はまた、都知事選では小池氏に選挙カーを貸し出している。かなり早い段階から二人の連携は進んでいたというわけだ。

==“大野党連合”を実現させた影の仕掛け人はやはりあの人?==

小池氏は常に風を読みながら、その時々で戦略をアップデートしてきたようだ。具体的な準備に入ったのは、やはり都議選に圧勝してからだったという。その中で忘れてはいけないのが自由党小沢一郎代表の役割である。小池氏は1994年に小沢氏が新進党を立ち上げた時に側近として活躍した。その後、袂を分かったが、都知事選出馬に際しては小池氏の方から小沢氏に“復縁”の電話を入れている。小沢氏が都知事選で密かに小池氏を応援していたという情報もある。7月の都議選での都民ファーストの圧勝に目を細めていたともいわれている。

その小池氏と小沢氏が、実はこの9月下旬に都内某所で会談をしている。前原氏も一緒だったようだ。「野党の結集」は小沢氏の年来の主張だったことは周知の事実だ。そのために4年前からそれまであまり交流のなかった前原氏と気脈を通じ、代表候補として育ててきた。その前原氏が民進党の新代表に選ばれ、民進党自由党が合流するという流れができた。今回は、さらに踏み込んで解党へと進んだわけだ。政権交代がより具体化したため、近く小沢氏と小池氏の再会談がセットされるという情報もある。小沢氏の動きは今後も目が離せない。いずれにせよ、“大野党連合”の要が若狭氏や細野氏でなかったことはテークノートしておくべきだろう。

そうなると次のサプライズは小池氏自身の出馬である。

結論を言うと、小池氏はすでにその意向を固めている。都庁関係者によると、公務を相次いでキャンセルし、出馬表明の時期を探っているという。いまのところ来月5日の都議会閉会日が最有力だ。すでに後継の都知事候補の打診も始めていて、自民党小泉進次郎氏に声をかけたが「国政に専念したい」と固辞されたという情報があるほか、過去の都知事候補の名前も浮上している。総選挙で圧勝すれば、小池氏の首班指名は確実だ。こんなチャンスを逃すはずはない。知事辞任→衆院選出馬の可能性はかなり高いとみていいだろう。

その場合、選挙区はどうなるのか? いまのところ自民党石原伸晃氏が議席を持つ東京8区が有力視されているが、小池氏が本気で首相の座を狙うつもりなら自ら安倍首相の“刺客”となる山口4区ではないかという声がしきりだ。確かに現職の首相に勝って首班指名を受けるというのは美しい。いかにも小池氏らしい話ではある。もしそんなことになったら、現職首相が落選するという日本の憲政史に残る前代未聞の選挙になるが、さてどうなるか。10月10日までにはすべてがはっきりするだろう。

いかな小池百合子でも、山口4区に出馬したら安倍晋三に惨敗するだろうからそれはあり得ないだろうが、東京8区で石原伸晃をKOするくらいはやりかねない。

それにしても不愉快極まりない記事だ。「小沢信者」の主流は、やはりこの山口一臣のように、ひたすら小沢一郎の「剛腕」を賛美するのだろうか。腹が立ってならない。

小沢一郎も希望合流へ…前原・小池と大筋合意か(読売)

小沢一郎が予想通り「希望の党」(実態は絶望または野望の党)入りするらしい。読売が報じた(他に産経も)。

小沢氏も希望合流へ…前原・小池氏と大筋合意か : 選挙 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

小沢氏も希望合流へ…前原・小池氏と大筋合意か

 自由党の小沢共同代表が希望の党に合流する方向となった。

 野党結集を進めるためにと、小沢氏と民進党の前原代表、希望の党の小池代表との間で大筋で合意した模様だ。自由党は、小沢氏を含めて衆院2人、参院4人の計6人で、小沢氏以外の議員は対応を検討している。

YOMIURI ONLINE 2017年09月28日 16時09分)

前原民進党の小池ファ★ストへの身売りの仕掛け人はどう考えたってこいつだから、小池ファ入りはさもありなんではあるが、やっぱり「これはひどい」としか言いようがない。

他の5人はどうするんだろうか。山本太郎だけは動きが読めないが、あとの4人は小池ファ入りするだろうと私は予想している。森裕子なんか10年前にはバリバリのタカ派議員だったしね。