kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

一体何人死んでるんだ

ゴンベイさん経由の情報。
http://www.yomiuri.co.jp/homeguide/news/20060703hg05.htm
以下引用。

都市機構マンション強度不足 「数値、ねつ造した」
設計・再計算の会社前社長 証言
 独立行政法人都市再生機構」(旧都市基盤整備公団)が東京都八王子市で分譲したマンションの耐震強度が、基準の58%しかないと指摘された問題で、機構側は一貫して不正行為を否定している。

 だが3度も構造計算書を作り直した同マンションで、当初設計や再計算などを請け負った設計会社の前社長(故人)は読売新聞に対し、「再計算で数値をメーキング(ねつ造)した」と偽装を認める証言をしていた。前社長は機構OBで、マンション群全体の計画を機構幹部として手がけていたが、「短工期が手抜き工事につながった」とも明かした。(飯田達人)

 問題のマンションについて機構側は、構造計算書を紛失したとして、これまでに「再」「再々」「再々々」と3度にわたって計算書を作っている。その理由は「単純な計算ミスや編集上分かりにくい部分があったから」と説明し、偽装などを否定してきた。

 このうち当初設計と再計算書、再々計算書の作成は、東京都新宿区の設計会社が請け負っていた。同社の前社長は、旧公団の東京支社計画課長、本社監査役などを歴任した後、1995年に天下った機構OBだ。今年2月に急死したが、その直前の今年1月までに、3度にわたり読売新聞の取材に応じた。

 この中で前社長は、機構から請け負った再計算書作成の際、基礎部分の強度について「数値をメーキングした」と証言した。

 この不正行為について前社長は、「考え方が甘かった。法律違反だと言われたら、ぐうの音も出ない」とする一方、「時速50キロ規制の道路を70キロで走っても誰にも迷惑をかけないが、罰金は免れない。それと同じことだ」とも述べた。

 前社長はねつ造の理由について「(当初設計の強度不足がばれず)うまく収まると思った」と語った。当初設計は先代社長時代に請け負っていたが、「設計期間が1か月しかなく、納期に間に合わせるため極端に急いだ」結果、欠陥設計になってしまったという。

 問題のマンションを含む計46棟のマンション群では、施工段階での重大な手抜きも次々と露見し、計20棟を建て直す前代未聞の事態となっている。

 前社長は機構の計画課長として、このマンション群全体の建設計画を担当した当事者でもあった。

 当時を振り返って前社長は、「もともと建物の構造が極めて複雑で、設計や施工に手間がかかる物件だった。だが小学校の開校日やバスの開通日などがすべて決まっていて、工期を遅らせることができなかった」と語った。さらに「(建設会社の)現場責任者は『間に合わない』と悲鳴を上げていたが、予算消化の必要もあり、機構側は『とにかく間に合わせろ』と指示した」とも証言した。

 結局、建て直しなどに機構は既に300億円以上をつぎ込んでいるが、「昔だったら切腹ものだ。ひどい話だ」と語った。

 前社長の証言について、機構は「設計会社からは『単純なミスだった』としか聞いていない。これ以上、設計会社に事情聴取する予定はない」としている。

 住民の依頼で、日本建築構造技術者協会(JSCA)が問題のマンションの再々計算書などを分析した結果、強度が不足しているうえ、柱の強度の水増しなど十数か所にわたって不審点があることが先月、表面化した。前社長が証言していたような構造計算での不正行為が、外部の専門家にも指摘された形だ。

 機構はなお、問題のマンションの強度不足は確認できないとしており、「意見を聞いてもらえば結果が変わるかもしれない」として、再計算をJSCAに依頼している。
(2006年7月3日 読売新聞)