kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

すごいな阪神の執念。野手が足りなくなっても首位は渡さなかった

プロ野球の二部リーグとはいえ、首位阪神と2位中日がたいへんな激闘を展開したようだ。

首位陥落まであとワンアウトまで追い込まれた阪神が、9回裏ツーアウトから同点に追いついたが、延長10回裏のサヨナラのチャンスで、併殺の判定に怒ったブラゼルが退場処分を食い、控えの野手を使い果たしていた阪神は、控えどころかグラウンド上の野手が足りなくなった。

急遽投手の西村憲が外野を守ったが、右打者と左打者によって守備位置を平野恵一と交換しながら、必死の守備を敷いたようだ。

打撃の方も悲惨で、スコアを見ると、11回裏阪神の攻撃で、二死無走者から中日の投手・清水昭伸は阪神の打者・小宮山慎二を歩かせているが、次打者が投手の藤川球児だったからだろう。野手が足りなくなった阪神は、藤川をそのまま打席に立たせて三振したが、既に2イニングを投げていた藤川は、12回のマウンドには上がらず福原忍に交替した。

そんなドタバタを演じた阪神だったが、相手の中日もついに勝ち越せず、阪神の負けのなくなった延長12回裏、再び二死無走者から中日の清水は阪神の打者・新井貴浩を歩かせた。それもそのはず、次打者は外野をレフトにライトに守っていた西村憲だった。西村はあっという間に追い込まれたが、座して死を待つよりは、とばかり二盗を試みた新井が刺されて、試合は引き分けに終わったようだ。仮に二盗に成功していたら、新井は三盗、そしてホームスチールを敢行したかもしれない。

それにしても阪神江夏豊がいなかったのは惜しまれる。江夏が打席に立ったらどうなっていただろうかとふと思った。比較的最近動画を見たから知っているのだが、37年前に江夏が演じたノーヒットノーランは、やはり甲子園の中日戦で、3連戦の3戦目。両チーム無得点の延長11回裏、江夏自身がサヨナラホームランを放って記録達成を決めたのだった。そして、この3連戦はやはり首位攻防戦で、それまでの2試合で1敗1引き分けだった阪神が勝って、1勝1敗1引き分けに持ち込んだのである。ただ、そのシーズンの最終的な勝者は、阪神でも中日でもなかった。

昔話はともかく、延長戦だけでも見てみたかったと思わせる今日の試合だが、野手が足りなくなっても首位は渡さなかった阪神の執念は大したものだ。やはり今年こそ阪神の優勝なのだろうか?

もっとも阪神もお疲れだろうから、明日から甲子園に乗り込むヤクルトには、先々週末に本拠地の神宮でやられた(1勝2敗)借りを返してほしい。ヤクルトは、阪神や中日には追いつけないだろうけれど、まだ巨人を抜く可能性は残っているからだ。