kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

「カットバン」って?

2月15日付の「きっこの日記」で、きっこさんが絆創膏のことを「カットバン」と書いている。
はて、東京ではそんな呼び方をするんだっけ、と思ってネット検索をかけたら、昨年の毎日新聞の記事が引っかかった。記事へのリンクはすでに消えているが、キャッシュが残っているのでこちらにコピペしておく。

呼び名で分かる:地域編 出身地を推測できる「ばんそうこう

ばんそうこう」何と呼ぶ?

 「ねえ、リバテープ持ってる?」。そう口にして、友人や同僚に妙な顔をされた経験がある。私は福岡県出身。「リバテープ」は九州を中心に流通するガーゼつき救急ばんそうこうの商標名だ。地元では通じるが、よその皆さんには通じなかった。実は、それを何と呼ぶか、で出身地が分かる物は少なくない。あなたは「ばんそうこう」何と呼ぶ?【銅山智子】

◇広く浸透バンドエイド−リバテープ熊本/カットバン佐賀/サビオ北海道

 ★これも方言

 ばんそうこうは、各地で「バンドエイド」「カットバン」「サビオ」など商標名で呼ばれていることが多く、どう呼ぶかで出身地が推測できる。

 東京女子大の篠崎晃一教授(社会言語学)は、呼び方の地域的なバリエーションを「方言」ととらえ、約10年前に全国調査した。どの地域でも一般名称である「ばんそうこう」のほかに、複数の呼び方が存在している。篠崎教授の調査を参考に、その都道府県で一番ポピュラーと思われる呼び名の分布をまとめたのが別図だ。

 広く浸透しているのは、現在43%の市場シェアを誇るジョンソン・エンド・ジョンソンの「バンドエイド」だ。篠崎教授の調査時点で、全国でテレビCMをしていたのは「バンドエイド」だけだった。日本上陸は59(昭和34)年。メディアの影響力も後押しして、最も有名なブランドになったといえる。

 ★地方発

 「リバテープ」は60(同35)年に星子旭光堂(現リバテープ製薬)が発売。創業のルーツが西南戦争という、熊本県のしにせメーカーだ。「熊本での認知度はほぼ100%。九州の人なら一度は聞いたことがあるはず」と同社総務部。九州では、ほかに「カットバン」の知名度も高い。命名の由来は「ばんそうこうをカットしたもの」だから。佐賀県に本社のある祐徳薬品工業の商品だ。

 北海道での呼び名「サビオ」は、もともとスウェーデンの有名メーカーの商品。日本では63(同38)年からニチバン、75(同50)年以降はライオンがライセンス契約を結び、販売していた。「20年ほど前は、北海道でシェア1位だった」(ライオン広報部)が、02(平成14)年に製造が中止されている。商品は消えたのに、商標名が一般名詞として使われ続ける珍しい例だ。

 篠崎教授は「現代になって新しくできたものの場合、ホチキス、サランラップ、宅急便などのように、特定のブランド名が一般名称のように定着する例はある。ばんそうこうは、複数の商標名が定着しているうえ、地域的な特徴も大きい」。かなりユニークな存在といえそうだ。

◇省略の仕方も違う−−マック・マクドでる単しけ単

 ★東と西

 大きく分けて、関東と関西、東日本と西日本で呼び方が違う物も少なくない。

 例えば「赤ちゃんの夜泣き薬」。東では「宇津救命丸」だが、西では「樋屋奇応丸(ひやきおうがん)」。どちらも商標名だが、代名詞化している。

 一般名詞では▽画びょうと押しピン▽お漬物とお新香▽お汁粉とぜんざい▽今川焼回転焼(ほかに大判焼、二重焼などの呼び名もあり)−−などだ。

 また、省略の仕方が東西で違う例も。ファストフードの「マクドナルド」は関東は「マック」、関西は「マクド」。約1500万部のロングセラー「試験に出る英単語」は東日本では「でる単」、西日本では「しけ単」が主流だ。

 日本マクドナルド広報部は「なぜ2種類の省略があるのか、どこが東西の境か。よく質問されるが、諸説あって正直よくわからない。会社側からは省略形で呼んだことはなく、どちらもお客様がつけてくれた『愛称』なので、ありがたいことです」と話す。

◇黒板消しをラーフル−鹿児島

 ★局地的

 さらに「局地的」に特殊な呼び方をする物もある。

 例えば、中部・近畿ではコーヒーに入れるミルクを「フレッシュ」と呼び、関西では一部年配男性がアイスコーヒーを「レーコー」と言う。「おねえちゃん、このレーコー、フレッシュついてへんで」という具合だ。鶏肉を「かしわ」と言うのは近畿、九州など。

 鹿児島では黒板消しを「ラーフル」と言い、出身者の生活家庭部デスクは「大学で上京するまで、外来の標準語だと思っていた」と話した。

(明日は「年代編」)

毎日新聞 2006年9月20日 東京朝刊

きっこさんは「東京人らしくない東京人」?