kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

「徴兵制」を不要にした小泉純一郎を讃えよ!

朝日新聞(8/12)の4面に「徴兵制 まさか…ね?」なる記事が出ていて、「政界・ネット 議論広がる」なる副見出しがついている。記事を見ると、政治家で議論の口火を切ったのは枝野幸男らしい。

この件に関しては以前私の見解を示した。フリードマン主義全盛の現在、「徴兵制」なんかにリアリティは全くない。安心せよ、リッチな「リベラル」たちよ - kojitakenの日記(2014年7月31日)である。

朝日の記事を読むと、堤美香が私と同様の意見を言っている。以下記事から引用する。

 ジャーナリストの堤美香さんは著書「ルポ 貧困大陸アメリカ」(岩波新書)で貧困家庭やワーキングプアの若者が、軍が提示する学費補助や医療保険などに誘われて入隊する実態をリポートした。日本でも格差社会が指摘される。堤さんは「今のまま貧困やワーキングプアが広がれば、徴兵制にせずとも日本は同じ道をたどるだろう」と話す。
朝日新聞 2014年8月12日付4面掲載・渡辺哲哉記者署名記事より)

この件は堤氏の指摘に尽きるだろう。

これだけではあまりにもそっけないので余計なことを書くと、同じような「仕事」として、原発における被曝労働がある。東電福島第一原発廃炉もそうだし、今後原発が再稼働されれば、被曝労働に従事する作業員も増える。それは一般市民から徴用されるわけではない。確実に寿命を縮める作業に「自発的」に人が集まるのである。

その原発をかつて総理大臣任期中に推進した小泉純一郎は、香川県多度津町に1982年に建設された原発耐震研究のための多度津工学試験場を「国費の無駄」と称して廃止し、原発事故が発生するリスクを高めた。このこともかつて書いた。

その小泉は現在「脱原発」を唱えており、少なからぬリッチな(に限らないが)「リベラル」が小泉に拍手喝采している。

彼らは、日本社会の格差拡大に大きく寄与した点でも、小泉純一郎を讃えるべきなのだ。

小泉純一郎こそ、「徴兵制」を不要にした「ヒーロー」なのだから。