kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

「さらに多数の人骨埋設か 新宿の旧陸軍軍医学校跡」(昨年6月の朝日新聞記事)

以下は、Hagalazさん提供の情報。どうもありがとうございます。
もとは下記リンク先に記事が存在したそうですが、現在はリンクは切れています。

http://www.asahi.com/national/update/0624/TKY200606240260.html

さらに多数の人骨埋設か 新宿の旧陸軍軍医学校

 東京都新宿区戸山で17年前、頭蓋骨(ずがいこつ)などの人骨が100体分以上発見された旧陸軍軍医学校の敷地近辺に、さらに大量の人骨が埋められている可能性が出てきた。同校で看護師を務めていた女性が今年、「進駐軍に見つからないよう人体標本を3カ所に埋めた」と初めて具体的に証言し、川崎厚労相に23日に面会して、その事実を伝えた。人骨には、日本兵の戦死体に加え、対戦国人の遺体も含まれているとみられる。厚労省は同地区を発掘調査する方針だ。

人骨が埋まっているとみられる場所

 証言したのは、元陸軍軍医学校に召集されて勤務していた都内在住の石井十世さん(84)。戦争中、戦死体とみられる遺体などを解剖し、人体標本として病院内に保管していたことや、終戦後、占領米軍に見つかることを恐れた関係者が敷地に標本を埋めたことなどを市民団体メンバーに語り、厚労相にも23日に面会して証言した。

 同地区では89年7月、国立予防衛生研究所(当時)の建設中、頭蓋骨、大腿(だいたい)骨など100体以上と見られる人骨が見つかっている。新宿区が鑑定を専門家に依頼し、「日本人とは異質とみられる骨が含まれる」「ドリル、のこぎりによる加工の跡がある」ことが分かった。

 石井さんによると、この人骨が発見された場所は、当時関係者が埋めた地点の一つ。その他に2カ所、人体標本を埋めた地点があり、うち1カ所は自分自身も作業を手伝った、という。

 付近には戦時中、陸軍の医療関係の施設が集中していた。戦時中、中国で細菌や毒物などの生体実験をしたとされる「七三一部隊」(関東軍防疫給水部)の日本における研究拠点もあった。

 石井さんは「霊安室の遺体の多くには名前がなく、番号札がつけられていた。中国での戦死体ではないか。日本人以外の遺体も含まれていたように思えた」と話す。

 新たに人骨が埋められていると指摘された2カ所はいずれも国有地で、公務員住宅などに使われている。

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 旧陸軍軍医学校周辺では、89年に人骨が見つかった場所のほかにも人体標本が埋められたとの情報が以前からあり、厚労省が01年にまとめた調査報告書でも指摘されている。ただ、直接的な証言が乏しく、場所も特定できないことから、厚労省はこれまで発掘調査の必要はないとしていた。

 しかし、自ら人体標本を埋めるのに立ち会ったとする具体的な証言が飛び出したことで、状況は一変。川崎厚労相は自ら石井さんと面談して話を聞き、「調査」を明言した。

 新たに人骨が埋められたと指摘された土地のうち、厚労省が管理する土地はもともと公園用地として東京都に払い下げられる予定だったが、周辺の人骨騒ぎで中断していた。

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 〈馬場悠男・国立科学博物館人類研究部長の話〉骨を分析すれば摂取量の多い食品が分かるし、東アジア人かどうかなど区別はつく。歯科治療は日本と中国とで違いが大きい。ただ、分析を尽くしても、中国人と断定したり、ドリルの跡が生前に受けたものかどうか見分けたりするのは極めて難しい。

asahi.com 2006年06月24日 15時24分

人骨の埋まっていた場所は、早稲田大学のすぐ近くであることが注目されます。