kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

民主党とみんなの党が合併協議へ(朝日・共同)

民主党みんなの党が合併協議に入るらしい。朝日と共同が報じた。

http://www.asahi.com/articles/ASGCG7RMKGCGUTFK01V.html

民主・みんな、合併協議へ 総選挙に向けて協力

安倍龍太郎、奈良部健

 民主党海江田万里代表)と、みんなの党浅尾慶一郎代表)が合併に向けて協議を始めることが14日、わかった。両党首はこの日会談し、衆院解散・総選挙に向けて選挙協力を進めることで一致。共産党以外に野党候補がいない選挙区での候補者擁立を目指すことや、共通政策を作ることでも合意した。

 これまでの水面下の調整では、民主党の党名を残すことを念頭に政策の一致を目指している。民主党執行部の一人は「できるだけ対等な形で合併したい」とし、みんなの党の幹部は「合併後、さらに他政党の議員の参加を呼びかける受け皿にしたい」と語っている。

 この日の党首会談後、浅尾氏は「自民、公明に代わる政治勢力の候補者を立てていくのが政党の責務だ」と強調。比例区で統一名簿を作って戦うことについて「一番効果がある選択肢の一つだ」と語った。会談に同席した民主党枝野幸男幹事長は「候補者の立て方について、まず情報共有していく」と述べた。(安倍龍太郎、奈良部健)

朝日新聞デジタル 2014年11月15日03時19分)


http://www.47news.jp/CN/201411/CN2014111401002151.html

民主党みんなの党合流構想 維新にも打診、再編加速

 民主党みんなの党で合流構想が浮上していることが14日、分かった。両党間で溝があった消費税再増税をめぐり民主党が凍結方針を打ち出し、合流への環境が整った。複数の党関係者が明らかにした。両党は水面下で維新の党側にも参加を打診している。安倍晋三首相は年内の衆院解散・総選挙に踏み切る方針で、自民党に対抗するには野党再編による勢力結集を加速させる必要があると判断した。

 衆参両院で民主党は114議席みんなの党は20議席ある。

共同通信 2014/11/15 02:00)


全く驚きのないニュースである。

というのは、繰り返し書いているように、小選挙区制とは(組織票を持つ政党でもなければ)小政党が生き延びることのできない選挙制度だから、もともとある程度の勢力を持っていた政党が分裂したあとの政党というのは選挙に非常に不利だ。そのことは、一昨年に惨敗を喫した「日本未来の党」を思い出していただければわかるだろう。みんなの党浅尾慶一郎は元民主党議員(軍事タカ派系)だから、「みんなの党」では選挙を戦えないと考えているであろうことは誰にだって想像がつく。

もちろん、浅尾は渡辺喜美や渡辺に付き従う人間(具体的には名前が思い浮かばないが、みんなの党の半数くらいはいるらしい)とは別れるつもりだろう。小沢一郎に関連する政党の例ばかり引き合いに出してあれだが、2000年に自由党が分裂した際、自民党と連立を保つ「保守党」に分裂したのと似たような話だ。もっと単純化していえば、浅尾慶一郎民主党に、渡辺喜美自民党にそれぞれ戻りたいというのが本音だろう。

維新の党の方は、橋下徹や大阪の連中は民主党とくっつくのは真っ平御免だろうから、話は簡単ではない。海江田万里には、小沢鋭仁松野頼三のドラ息子(名前を失念したw)、あるいは誰かさんを除く生活の党の議員らを一本釣りするくらいの「剛腕」(笑)が求められるであろう。はっきり言ってしまえば、大阪やその周辺以外では全く得票力のない橋下一派(そのことはたとえば昨年の東京都議選で証明済みだ)を切り捨てる胆力が求められる。いや、小選挙区制とかいう、誰かさん、もとい某元「剛腕」親父が導入させたヤクザな制度で選挙に勝つためには、そのくらいはやらなければダメなのである。そのことを熟知していたのが当の元「剛腕」野郎や、そのライバルであったかつての自民党の政治家たちだ。私が思い出しているのは、中選挙区制での最後の衆院選(1996年)が終わった直後に野中広務やら加藤紘一やらがやらかした、新進党議員の一本釣りのことである。彼ら(誰かさん、野中広務加藤紘一)はいずれ劣らぬ「政治のプロ」であった、いや、皮肉ではなく。

過去の政治家(笑)の話はともかく、海江田万里が豹変し、かつての自民党の政治家がやったような一本釣りを敢行するなら、今のままでは争点もなく全く盛り上がらないであろう衆院選に、ある程度は注目が集まるかもしれない。というか、海江田万里にとってはその政治人生において最初で最後のチャンスであろう*1玄海原発の再稼働を菅直人に阻止されて国会で悔し涙を流した海江田なんかに何ができるかと私は見くびっているのだが(笑)。

政策の話など全くしないで、何をふざけたことばかり言うのか、と憤慨される方もおられるかもしれないが、小選挙区制とはそういう制度なのだ。そのことをはっきり世に知らしめたのは、2005年の小泉純一郎であった。そう、小選挙区制とは、少なくとも現在の日本においては、政治を「お笑い劇場」にしてしまう、とんでもない制度なのである。

なお、再編話は民主党絡みばかりではなく自民党絡みでもあっても不思議はないし、自民党と次世代の党との合流など、起きない方が不思議な話だと私は考えている。

*1:いや、最初のチャンスは軽くてパーな御輿として担がれた2011年の民主党代表選だったかもしれないが。