kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

『いなかっぺ大将』の西一とか『さるとびエッちゃん』のブクなど

「居丈高な大阪のオッサン」って? - kojitakenの日記(2015年4月1日)のコメント欄より

http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20150401/1427900164#c1428036647

id:mayaya_jujitsu 2015/04/03 13:50
個人的な思い出なのですが、東京育ちの私にとっては、子供のころに関西芸人と言えば桂三枝上沼恵美子桂米朝でした
とくに米朝の穏やかな語り口は、べらんめえ口調の多い江戸落語と比べて、子供心にかなりカルチャーショックを受けました

上方落語の語り口はもちろん人々の日常生活の言葉とは違うわけですが、「パンチDEデート」を司会していた頃の桂三枝(当時)の言葉は、70年代の大阪及びその近辺における日常的な話言葉のイメージに近いかなと私も思います。桂三枝西川きよしの言葉に居丈高な印象はないでしょう。やっさんはどうだか知りませんけど(笑)。

http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20150401/1427900164#c1428050080

id:axfxzo 2015/04/03 17:34
やっぱって、関西ではなかったのか?
西の、とある山口県の蒲鉾屋さんのCMに
『やっぱ、フジミツやの』というのが昭和時代にあった。私は言語関係にも詳しくないが、山口県でも岩国と下関や宇部では、岩国側が『ほんま』などと、あからさまに関西弁が混ざっていた記憶から、たかじんの歌には何ら疑問は抱かなかった。
それはそうと、居丈高なの話だが、昔の関西へのイメージは、あっちこっちでっちなどのお笑いと、河内のオッサンのうた、あとはタイムボカンシリーズいなかっぺ大将の西一の小ズルさくらいしか印象がなかった。
いや、ろくな印象ではないけど(笑)。
それでも、憎めないものではあった。
米朝別当さんなどのダンディな関西人というのは、希少種でといった偏見、関西人はじゃりんこチエの、あのおかあはん以外のキャラとか(笑)、ろくでもないものを思い込まされていたかもだが、兎に角、見たらチャンネルを替えるような瞬間的拒否反応はなかった。
やむなく、現実問題として奴等を取り上げねばならんが、ほんとにムカつく奴らである。
あきすけさと居丈高…ミヤネもその仲間なんだろう。

「やっぱ」というと、たとえば群馬県出身で西武ライオンズのエースだった渡辺久信のヒーローインタビューなどでの口調を思い起こします。典型的な関東人の日常語のイメージですね。
「河内のオッサンの唄」は、河内の人間はこんな言葉は話さないという抗議を八尾市の市民団体がしたことが話題になりました(毎日新聞にも記事が載りました)。ただ、白状しますが、私は摂津の人間でしたから、「河内弁=ガラが悪い」という偏見は持っていました。
いなかっぺ大将*1の西一(にし・はじめ)の「小ずるい」というのは、70年代の昔の典型的な大阪人に対するステロタイプですね。あとは「大阪弁を話すガイジン」のイーデス・ハンソンとか、やはりアニメで「大阪弁を話す犬」のブク(『さるとびエッちゃん*2)などの「面白おかしい」イメージもありました。
じゃりン子チエ』は1980年に井上ひさし朝日新聞文芸時評で絶賛したんですよね*3。70年代というよりは80年代に流布した大阪の下町の表象だと思いますが、私はその時代以降に関西に定住した経験はありません。
あと、山口といえば、昔の関西人は(他の地方でも同じかな?)「おいでませ、山口へ」という、やまぐちの「や」に強勢をおいた発音のテレビコマーシャルの印象が強いかと思います。

http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20150401/1427900164#c1428060584, http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20150401/1427900164#c1428062439

id:breakwater3 2015/04/03 20:29
私の中にある大阪のイメージは小さい子供の頃に見たテレビ番組、NHKだったと思うけど大阪の普通の人達がスタジオに集まって大阪について語るという番組があって、その番組の中で、個人商店をやってる人が「大阪弁を話さない人は物を売らない。」といっていたので大阪って怖いな。と思った。それが今でも私の中での大阪のイメージになっている。

それ以外ではテレビの関西出身の芸人の印象が大きい。ある芸人が、大阪出身じゃない人が大阪弁を使うことをとても嫌っていて、やはり大阪って怖いと思ってしまう。

大阪弁をしゃべらない人には物を売ってくれくて、大阪出身でない人間は大阪弁を使ってはいけないなら大阪で生まれ育った人以外は大阪では生きていけないってことになるからね。笑

大阪弁を話さない人は物を売らない。」ような商売根性のない商人はおよそ大阪に似つかわしくない、というのが私のイメージです。さらに言えば、東京では商売人が客に対して威張っている、というステロタイプというか偏見が関西人にはあって、私なども上京する前の少年時代には東京に対してそんな偏見を持っていました(笑)。

ただ、昔のテレビドラマやアニメは方言の考証がデタラメで、今のテレビドラマのように地元出身の人が俳優に方言を指導をしたりなどということもあまりなかったのではないかと思います。テレビドラマに出てくる、関西出身でない俳優が発するデタラメな関西弁は、人々の物笑いの種になっていました。おそらくどの地方でも同じようなことはあったかと思います。それが、80年代以降にのさばってきた「居丈高な大阪のオッサン」というイメージと相俟って、「大阪弁を話さない人は物を売らない」個人商店の店主などという都市伝説に転化したものではないかと想像します。

ただ、「大阪出身じゃない人が大阪弁を使うことをとても嫌っていて」というのは昔からありました。それどころか、京都や神戸で使われる言葉の言い回しに突っかかってくる大阪人が現に身内にいます(笑)。私自身、子ども時代の後半は兵庫県で過ごしたので、少年時代に神戸弁の言い回しの影響を受けていて、今でもたまにそれが出るのですが、その言葉遣いを咎められるわけです。大阪ははるか昔には京都の次、今では東京の次と、ずっと日本で第二の都市でしたから、大阪人の大阪に対する愛着の強さには、他の都市以上に強烈なものがあるように思います。

*1:1970〜72年にアニメがテレビ放送された。

*2:1971〜72年にアニメがテレビ放送された。

*3:調べてみると1980年5月26日付夕刊掲載の「文芸時評」。